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2010.10.13

保険屋さん(4)

映画『華麗なるアリバイ』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。本作に名探偵ポアロが登場しないのは、本作の元になっている脚本が、同じく名探偵ポアロの登場しない舞台の脚本だからということらしいです。舞台に使われた脚本もまた、謎解きを中心にした展開ではなかったのかもしれませんね。それでは少し時間が空いてしまいましたが、保険屋さん(3)の続きを書かせていただきます。

 それからしばらくして、再び保険屋さんが昼休みに私の席を訪問された。保険屋さんは私に、先日の簡単な申込書と健康状態の申告書を差し出して、それらの用紙への記入を求めた。保険屋さん曰く、簡単な申込書に記入する会社名は、派遣元の会社名でも現在勤務している会社名でもどちらでもいいそうだ。むしろ重要なのは、新しく提示された健康状態の申告書のほうだった。

 その申告書には、ここ二年以内に医師の診察を受けた場合、それが保険会社に指定された病気に該当するなら、発病した時期や投薬の状況、現在の状況などを二つまで申告するようになっていた。私は筋腫ともう一つ、胃にポリープの疑いがあることを申告することになるだろうと思っていた。保険屋さん曰く、筋腫の大きさや個数をわかる範囲で記入して欲しいとのことだったが、そのときはI医師の診察の前だったため、私には、自分の筋腫がどれくらい成長しているのかわからない状況だった。また、健康状態の申告書を提出するときは、最近の健康診断書を添える決まりになっているそうだ。

 私はそれらの用紙を保険屋さんから預かり、必要なところをすべて記入した。筋腫の個数については、大きなものや筋腫予備軍の小さなものまで含めると、一体いくつあるかわからない。そこで、筋腫全体の大きさとして、縦十五センチ、横十センチと記入しておいた。

 後日、私が記入したそれらの用紙を保険屋さんが引き取りに来られた。保険屋さんは、私の記入したそれらの用紙と私の健康診断書を受け取ると、私が記入した内容について確認すべきことがあるかもしれないので、翌日、また来るとおっしゃった。しかし保険屋さんは、私と約束した日の昼休みには現れなかったのだ。

 その日、昼休みを終えて私がトイレに立つと、オフィスの外に保険屋さんが立っていた。保険屋さんは私を見るなり、
「ごめんなさい。(他が)長引いてしまいまして」
とおっしゃった。私は、
「あっ、いいですよ」
と答えた。保険屋さんはその日の昼休みに、私の勤務先とは別の階にある同じビルの別会社で営業活動を行なっていたらしい。私以外の顧客の誰かと昼休みに約束をしていたものの、話が長引いてしまい、とうとう昼休みが終わってしまったらしいのだ。そして、たまたま昼休み後にトイレに立った私と、オフィスの外でばったり出くわしたわけである。まさか保険屋さんは私の行動を読んでいて、私がいつも昼休み後にトイレに立っていることをご存知だったのだろうか。

 保険屋さんは、実に手際良く私の提出した書類を差し出して、私にもう少し書き加えて欲しいところを指摘して来られた。それは、筋腫の治療(と言っていいのか疑問だが)が現在に至っているので、発覚してから現在までの年月を記入するというものだった。私の筋腫は二〇〇四年の夏に発覚しているので、筋腫の状況を報告する欄に二〇〇四年八月から現在までの二〇一〇年九月と記入するらしい。もう一つ、胃のポリープの疑いについても同様だった。私は保険屋さんから、一度提出した健康状態の申告書を再び受け取った。保険屋さんはその申告書を、後日また取りに来るとおっしゃった。

 そのとき私には、ふと思い出したことがあった。確か、健康状態の申告書に添えて提出した健康診断書は、後日、保険会社から簡易書留で郵送で返送されると書かれてあった。私は、
「我が家は夫婦共働きで休日も出掛けることが多いので、できれば簡易書留での返送よりも、直接手渡しで返却をお願いできないでしょうか」
と申し出てみた。我が家の諸事情により、簡易書留で郵送された郵便物は、普段、利用しているJR線ではない別の路線の駅前にある郵便局まで取りに行かなければならないため、ひどく不便なのだ。保険屋さんは、
「わかりました」
と承諾してくださった。気掛かりだったことが一つ片付いて、やれやれである。

 後日、保険屋さんは、再び私の健康状態の申告書を引き取りに来られた。私は、保険屋さんに言われた通りに記入していたので、保険屋さんは満足そうにその申告書を引き取って行かれた。今は、それから二週間ほど経っているのだが、まだ保険屋さんから次のアクションはない。

 ただ、面白かったのが、その次に保険屋さんがオフィスに来られたときに私と顔を合わせたのだが、どうも話が弾まなくて保険屋さんは困っていた。保険屋さんにしてみれば、保険の仮申し込みをしてもらうという目的を既に達成しているため、私に対して新たなアクションを起こす必要がないわけである。契約が欲しいときには積極的に話し掛けて来られる保険屋さんも、目的を達成したあとはこれほど大人しくなるものだとわかり、私には、それが妙におかしかった。おそらくそれが、友人関係とビジネスの付き合いの違いなのだろう。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m さて問題です。保険屋さんは、私の健康状態の申告書を正式に受け取るまでに、何回、オフィスに足を運ばれたでしょう? それは私にもわかりません。(苦笑)あれからさっぱり音沙汰がないので、現在は、提出した書類の審議中のようですね。果たして私の医療保険料は、いくらに設定されるのでしょうか。(苦笑)

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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