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2010.07.16

薄い水色の検査着(2)

薄い水色の検査着(1)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。基本検診は自己負担金ゼロで、生活習慣病の検査は自己負担金五千円と書きましたが、生活習慣病の検査には基本検診と重複する検査項目も含まれています。ですので、基本検診に含まれない胃のレントゲン検査や検便の金額の差分が五千円というわけではありません。おそらくですが、生活習慣病の検査を行う場合は、基本検診は行なわないことになるのでしょうね。この生活習慣病の検査は、年間を通していつでも受診できるようなので、もしかすると今後一年以内に、生活習慣病の検査を受けることになるかもしれません。

 トイレにこもった私は、検尿の紙コップで尿を受けながら用を足した。あまりにもトイレに行くのを我慢し過ぎていたので、そのときの開放感は至福にも感じられた。尿検査に必要な尿はわずか五十cc程度だというのに、気が付くと私の検尿用の紙コップには、溢れんばかりの尿が貯まっていた。私は、検査に必要な量だけを残して、残りをすべて便器に流した。そして、トイレに注意書きがある通り、トイレに備え付けの赤マジックで生理中を意味する「M中」という記号を紙コップの自分の名前の横に記入した。これにより、尿の中に血液が混じっていたとしても免れるというわけだ。とは言え、普段から尿の中に血液が混じっている場合は、正確な検査結果が得られないことになる。

 尿検査のあとは、胸部レントゲンの検査を行なった。その後、胴囲、身長、体重を測定してもらい、続いて、聴力、視力検査を行った。視力は、コンタクトレンズ着用で両眼とも一.二だった。ということは、日々自覚している老眼はそれほど進んではいないことになるのだろうか。聴力は、雑音が遮断された部屋ではなく、身長、体重、視力検査が行われているオープンなスペースで行なわれたので、周りの雑音も一緒に聞こえていた。そのクリニックには聴力検査用の部屋があるというのに、わざわざその部屋に誘導していないということは、聴力の検査がそれほど重要視されていないことの証である。

 続いて、いよいよ私の苦手な採血となった。おそらく、採血が苦手な人も高所恐怖症の人も、その瞬間に様々な想像を働かせ過ぎてしまうのだと思う。短い時間に終わる採血ならば、椅子に座ったままでも何とかやり過ごせるのだが、私は過去に一度だけ採血で気を失いそうになったことがあるので、毎回、構えてしまう。

 しかも、今回の採血では、椅子に座ったままでやり過ごそうとしていたところ、採血を担当してくださったスタッフが、私の腕に注射器の針をさしたというのに、
「このままだと時間が掛かるので、いったん抜いてもよろしいですか?」
と言って来た。以前からそうだったが、どうやら私の血は採りにくいらしい。私は仕方がないので、
「はい」
と答えた。スタッフは、私の不安な気持ちを汲み取ってくださったようで、
「横になって採血することもできますけど」
と言ってくださった。既に採血に失敗してしまった以上、このまま椅子に座った状態で採血を続ければ私の想像力は発達するばかりなので、私は思い切って、
「できればそのほうがありがたいです」
と答えた。そして私は、使用されていない検査室に案内され、そこにあるベッドの上に横になった。やはり、横になった状態で採血を行なうと、リラックスできるようだ。私は、横になったままの状態で、先ほどとは反対の腕から採血していただいた。

 その後、別の検査室で心電図を取っていただいた。無事に心電図の検査を終えて検査室を出た途端、心電図の検査を担当してくださったスタッフが私の検査着の異変に気付いたようだ。私は、言われなくても何が起こっているのかすぐに察しが付いた。スタッフは、さきほどまで私の心電図を取ってくださった検査室に再び私を誘導した。心電図の検査室に戻った私が、薄い水色の検査着を確認すると、明らかに生理の血がにじんでいた。しかも、ズボンだけでなく、上着にもくっきりとにじんでいたのだ。おそらく採血のために横になったり、心電図の検査で横になったためだろうと思われる。私は普段から、身体を締め付けるような下着は着用していないので、横になると布ナプキンの位置がずれ易いのだ。

 心電図の検査室でしばらく待っていると、さきほどのスタッフが替えの検査着を持って来てくださった。ありがたいことである。私は、スタッフにお礼を言ってその検査着を受け取ったのだが、何と、スタッフから手渡されたのは検査着の上着だけだった。そのとき私は気が付いたのだ。健康診断の最中に検査着に血液が付着するということは、思いのほか珍しいのだということに。何故なら、もしも自分にその経験があれば、女性の検査着に血液が付着している場合、それは直ちに生理の血液だと想像できるはずで、上着に血液が付着しているような状況なら、当然、ズボンにも血液が付着しているはずだと想像が付くからだ。しかし、スタッフが上着の着替えだけを持って来てくださったということは、スタッフ自身にそのような経験がないのであり、また、これまでスタッフが担当されて来た心電図の検査技師としての経験からも、そのような状況に陥った人がいなかったのだろう。

 私は、申し訳なく思いながらも、
「あのう、ズボンの替えもお願いできますか?」
と心電図のスタッフにお願いした。するとスタッフは納得した様子で、直ちにズボンの替えも持って来てくださった。私はそのズボンを受け取り、生理の血液で汚れた薄い水色の検査着を心電図のスタッフに手渡し、お礼を言って、心電図の検査室をあとにした。

 そのクリニックで健康診断を受けているのは女性ばかりではなかったので、もしかすると、私の検査着に生理の血液が付着していた状況を男性にも見られてしまったかもしれない。しかし私は、もはやそんなことには気後れしない程度に肝が据わっていた。

 その後、子宮頸がんの検査が行われた。案内してくださったスタッフに、生理中であることを伝えると、
「わかりました。では、そのように伝えておきます」
と言ってくださった。おそらく、実際に検査を行ってくださる婦人科の医師に私が生理中であることを伝えてくださるのだろう。

 カーテンの奥にある足を広げる椅子に座って待機していると、婦人科の医師が入って来た。どうやら女医さんのようである。これまで、子宮頸がんの検査は何度も受けて来たが、今回担当してくださった女医さんは、これまでにないほど浅いところに検査用の機械を入れて、あっという間に検査が終わった。女医さんは、私の下腹のあたりをほんの少し触ったが、明らかに私の固い筋腫の感触を得ていらっしゃるにもかかわらず、それ以上、手を動かそうとはしなかった。おそらく女医さんにとっても、子宮頸がんの検査は楽しい仕事ではないのだろう。そこで立ち止まることをしないのだから。

 検査を終えたとき、スタッフが、
「当てるものもありますが、大丈夫ですか?」
と尋ねてくださったので、布ナプキン派の私はおそらく紙ナプキンだろうと思いながらも、このあと問診も控えているので、
「では、お借りしてもよろしいでしょうか」
と答えた。思えば、「お借りする」というのは「あとから返す」という意味が含まれているので、生理用ナプキンをお借りするとお願いするのも変な日本語である。

 少し待っていると、戻って来たスタッフが私に、小さな紙ナプキンのようなものを二枚手渡してくださった。見ると、どうやらそれは紙ナプキンではなく、おりものシートのようである。私は、漏れてしまっている以上、ないよりはましだと思い、それらを布ナプキンの上からあてがった。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m やはり、恐れていたことが起こってしまいました。(苦笑)しかし、最初から予想していただけに、実際に起こってみると我ながら冷静でしたね。心電図を担当してくださったスタッフと子宮頸がんの検診の案内をしてくださったスタッフには特にお世話になりました。今後、検査中に同じようなことが起こった場合、心電図を担当してくださったスタッフは、検査着の上下の替えが必要なことを認識してくださると思います。(苦笑)

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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