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2008.03.03

待つこと三時間

映画『アメリカン・ギャングスター』の記事にの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 記事の中には綴りませんでしたが、長い長い映画を観ている間に、実はこんなことが起こっていました。今日は、映画『アメリカン・ギャングスター』鑑賞の裏話をお伝えしますね。

 レイトショーで映画『アメリカン・ギャングスター』を観ようと、映画館のシートに腰を埋(うず)め込んだ直後のことである。携帯電話にガンモからの着信履歴が残っていることに気が付いた。それだけではない。ガンモからのメールも届いていた。出歩くときは、携帯電話を肌身離さず持っているわけではないので、映画館で携帯電話をマナーモードに設定するときにようやく気が付いたのだ。それにしても、今の時間、ガンモは仕事中のはずなのに、一体どうしたのだろう。そう思いながら、ガンモからのメールを開封してみると、何と、「今、ダ○エーにいるの」などと書かれていた。何故、仕事中のガンモがダ○エーにいるのだろう? ますます不思議に思いながらも、ガンモからのメールに返信しようと携帯電話を操作していると、ちょうどガンモから電話が掛かって来た。映画館では、そろそろ予告編が始まろうとしている頃だった。私は戸惑いながらも、声を潜めて電話に出ることにした。
「もしもし?」

 ガンモは、夜中まで掛かるはずだった仕事が意外にも早く終わったのだと言う。だから、私と一緒に晩御飯を食べようと思って電話を掛けて来たのだった。私はこれから映画を観ようとしているところだと声を潜めて言うと、どういうわけかガンモは、キッコロみたいに怒り始めた。最近のガンモはキッコロの真似ばかりしているので、性格まで似て来たのかもしれない。ガンモは、
「わかったよ。じゃあ俺、飯、食うから」
と言って、不機嫌そうに電話を切ったのだった。

 ガンモには、映画を観る前に、二十時から二十二時四十五分まで映画を観るとメールを入れておいたはずだった。もともと、今夜は仕事が遅くなると言ったのはガンモのほうなのだ。もしかすると、タクシー帰りになるかもしれないなどと言っていたくらいなのに。私は、ガンモの仕事の状況に合わせてレイトショーを観るという計画を、予定通り実行に移しているだけなのに、ガンモが不機嫌になる理由が良くわからなかった。私は既にレイトショーのチケットを購入して映画館に入ってしまっているし、晩御飯も食べてしまっていた。あとは映画が上映されるのを待つだけだったのだ。だから、いくら映画サービスデーで千円しか払っていないとは言え、予定よりも早く仕事を終えたガンモと合流するために、映画を観ずに映画館を出て行く気にはなれなかった。私は、完璧な展開にならなかったことを残念に思いながらも、そのまま映画館に居座り続けた。

 映画が始まって、一時間半ほど経過した頃だろうか。マナーモードに設定している携帯電話が反応した。私は、携帯電話から光が漏れないように、ひざ掛け代わりに使っているコートで携帯電話を覆いながら、携帯電話をチェックした。すると、ガンモからメールが届いていた。そのまま光を漏らさないようにして、ガンモからのメールに目を通してみると、ガンモは今、かつて私と一緒に行ったことのあるセルフサービスのカフェにいると言う。そこならば、長い時間を過ごせるので、私が映画を観終わるまでそこで待つことに決めたらしい。しかし、ガンモよ、私が観ている映画は長いのだぞ? 私は、光を漏らさないように注意を払いながら、映画の終了時間が遅いという内容のメールをガンモに送った。

 それから一時間ほど経った頃だろうか。再びガンモからメールが届いたのだ。またしても、光を漏らさないように注意しながら読んでみると、カフェが閉店になってしまったので、もう帰ると書かれてあった。映画が終了するまでには、まだまだ四十分以上も時間があったので、私は了解したとガンモに返信した。

 ようやく映画を観終えた頃、またしてもガンモからメールが届いた。今度は、自宅の最寄駅のホームにある待合所に居ると言う。私は、ようやく映画を観終えて映画館を出たところだと伝えた。ガンモとは、最寄駅の待合所で再会できることになった。ところが、私が最寄駅に着いた頃、またしてもガンモからメールが届いたのだ。そのメールには、ホームの待合所が寒いので、改札口にいると書かれていた。

 そして私は改札をくぐり、ようやくガンモと再会した。ガンモは、
「三時間も待った」
と私に言う。私は自分を正当化するかのように、
「あのね、ガンモ。だいたいガンモは今日、仕事で遅くなるって言ってたのに、何で今日に限ってこんなに早く上がったの?」
と言った。するとガンモは、
「今日は仕事がうまいこと行ったんだよ」
と言った。私は、自分を正当化しながらも、ガンモがずっと待っていてくれたことがとてもうれしかった。

 私の仕事がそれほど忙しくないとき、仕事帰りにガンモと待ち合わせをすると、予定よりも仕事が長引いてしまうのはいつもガンモのほうだ。私が職場を出た直後にガンモに電話を掛けて、
「じゃあ、一時間後にね」
と約束を交わしても、三宮に着いてみると、ガンモはたいていまだ仕事をしている。しかも、まだ仕事が終わりそうにない雰囲気だ。

 そのため、私がガンモを一時間、二時間待つのは良くあることだ。一方、私はというと、暖かくて座る場所があり、普段、持ち歩いているノートパソコンの電池さえ余裕があるならば、根気強くガンモを待ち続けることができる。ガンモは一見、温和そうに見えるが、実は気が短いので、長い時間、私を待つことができない。だから、私の仕事が長引くときは、私を置いてさっさと帰宅してしまうことが多い。そんな気の短いガンモが、私の観ていた映画が長かったにもかかわらず、私をずっと待っていてくれたのだ。

 気の短いガンモも、私を待つことができたことがうれしかったのか、ガンモはその日、
「まるみを三時間も待った」
と何度も何度も口にしていた。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m ガンモが三時間も待ってくれたのは、翌日、仕事が休みだったことも関係していたようです。ただ、ガンモが三時間待ってくれたとしても、私たちは最寄駅から自転車で一緒に帰るだけなのです。そのためにガンモは三時間待ってくれたわけですが、途中に届いたメールがまるで次なる指令みたいで面白かったですね。最寄駅に着いて、ようやくガンモに会えると思えば、改札にいるという新たな指令が届いたり・・・・・・。でも、共働きの私たちにとっては、一緒に家に帰るということがとても大切なことのような気がしています。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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