ライブを泣く泣く見送って
まずは、ゆうべの続きから。
ペリペリに乾いた鼻パックを、ガンモにはがしてもらった。ガンモは、それはそれは楽しそうな顔をしていた。鼻パックをはがし終わると、まるで剣山のように、毛穴につまったゴミがきれいに吸い取られていた。私たちはしばらくの間、その剣山の美しさに見入っていた。そして、こんなに取れるのならと、今日はガンモが自分で鼻パックをしている。
さて、春季休暇の四日目の今日、私は徳島県の鳴門で行われるライブに参加するため、チケットを購入していた。私の住んでいる兵庫県から鳴門へは、JRのほか、高速バスが通じている。ガンモが仕事で一緒に動けないため、私はライブを終えたあと、鳴門から日帰りするつもりでライブのチケットを購入したのだが、鳴門からライブを終えて自宅まで日帰りすることは不可能であることがわかってしまい、今回はライブへの参加を泣く泣く見送ったのだ。
ライブというものは、通常、十八時半からスタートする。しかし、それは平日の場合のスタート時間で、休日の場合は十八時スタートが一般的である。私は、自分の仕事が休みだったため、てっきり今日は休日だと思い込んでいたのだ。つまり、ライブのスタート時間が十八時なので、二十一時過ぎにはライブがお開きになることになり、その時間ならば、何とか帰宅できるのではないかと思い込んでいたのだ。
ところが、今日、五月二日は平日だった。なるほど、チケットを見ても、十八時半スタートと記載されている。私が参加しているアーチストのライブは、たっぷり三時間も演奏されるので、終演時間は二十一時半になってしまう。そうなると、帰宅することが非常に困難になってしまう。
更に、もっと詳しく調べてみると、鳴門から兵庫県に向けて日帰りするには、二十時五十五分の高速バスに乗らなければならないことがわかってしまった。ということは、高速バス乗り場までタクシーを飛ばすとしても、会場を出るのは二十時半ということになってしまう。それでは、帰りの時間が気になってライブに集中できない。そう思って、ライブを見送ることにしたのだった。
もしも今日が休日ならば、終演時間よりも少し早めに会場をあとにして、最終の高速バスに乗る覚悟でライブに出掛けたことだろう。自宅にガンモを一人だけにして自分だけがライブに出掛けるという考えは、最初からなかった。私たちは、離れ離れになると、本当に悲劇的に感じてしまうからである。
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