映画・テレビ

2024.10.14

映画『シンドラーのリスト』

アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所見学 その1~現地ツアーに参加し、「アウシュヴィッツ第二強制収容所ビルケナウ」を訪問する。の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 皆さん、天候に恵まれた三連休を楽しまれましたでしょうか。ようやく涼しくなったので、私たちは車中泊プラス温泉旅館に一泊するために、石川県に来ています(私は15日に有給を取得します)。間接的な方法になりますが、少しでも石川県を応援できたらと思ってやって来ました。しかし、本当に災害がひどかった地域には足を運んでいません。津波が起こったであろう海を見つめて、今後、自然災害で能登の人たちが苦しまないように願いました。どうかこれ以上、能登の人たちを自然災害で苦しめないで欲しい、そして、能登の人たちが再び希望を持って生きられるように願いました。富山のコーラスグループが、輪島の人たちを励ますために歌を披露しているニュースをテレビで見ました。歌を聴いて涙を流している人たちもいて、こんな応援方法もあるのだなと感じました。私もささやかではありますが、応援して行きたいと思いました。さて、ここのところ、週に一回のペースで動画の更新も行っていましたが、現在、旅先で動画の更新ができないため、今回は映画のレビューをお届けしたいと思います。


Schindlerslist

 夏休み前に、アウシュビッツ強制収容所を見学する計画を立てていることをCamblyの講師に話すと、
「映画『シンドラーのリスト』はもう見た?」
と聞かれた。実は、私はこの有名な作品をまだ見ていなかったので、
「いえ、まだ見ていません」
と正直に答えた。世界的に有名なこの作品をこれまで鑑賞していなかったのは、ひとえに、私がヨーロッパ映画好きだからなのかもしれない。Camblyの講師は、この映画を既に何度も観ているらしく、
「何度見ても泣ける映画なのよね」
と言っていた。そこで私も、アウシュビッツ強制収容所を訪問する前に鑑賞しておこうと思い立ったのだ。(ここから先は、ネタバレを含む内容になるため、本作をまだ鑑賞されていない方は注意されたし)

 本作を鑑賞し始めてしばらく経ったとき、あまりにも残酷なシーンに耐えられなくなり、この映画を最後まで鑑賞し切るのは厳しいとさえ感じた。それでも、何とか踏ん張って最後まで鑑賞を続けた。長い作品だったが、振り返ってみると、長さがまったく気にならないほど素晴らしい作品だったと思う。

 ナチスドイツは、最終的に600万人以上ものユダヤ人を殺害したそうだ。これは本当にむごい話で、私にはまったく理解できないことだった。どうしてナチスドイツがこれほどまでユダヤ人を迫害することに固執していたのか調べてみた。もともとヨーロッパには、反ユダヤ人思想が存在していたという(もしかすると、ユダヤ人が商売上手だったことや、独特の雰囲気を持っていることなどが関係していたのかもしれない・・・・・・)。ナチスドイツは1929年の世界恐慌の影響で自分たちの国が貧しくなった原因がユダヤ人のせいだと思い込み、彼らを迫害しようと考えたようだった。それに加え、宗教の違いなども背景にあったようだ。

 私は、本作を鑑賞するまでは、作品自体の評価の高さから、もともとシンドラーという人は非の打ちどころのない善人なのだと思い込んでいた。しかし、彼は完全な善人というわけではなく、実際には女好きで、ホーロー工場を始めるときも、最初は単に労働者に支払う単価が安かったからユダヤ人を利用したいくらいの気持ちで雇っただけではないかと思えた。

 とは言え、彼は人間として、ナチスドイツのやり方に、次第に心を痛めるようになって行ったのではないだろうか。最終的に、彼は私財を投げうってまでユダヤ人たちを助けようとする。ホーロー工場を経営して、一生かけても使い切れないほどのお金を手に入れていたにもかかわらず、一人でも多くのユダヤ人を解放しようとしてお金を使い果たし、とうとう彼の蓄えは底をついてしまった。

 終戦により、ユダヤ人たちは自由になったが、それとは裏腹に、シンドラーは戦犯として追われる身となった。ユダヤ人たちは、彼へのお礼として、自分たちの金歯を溶かしてシンドラーに指輪を贈る。シンドラーは、自分の車を売れば、ナチスドイツのバッジを売れば、一人でも多くのユダヤ人を救えたのにと嘆きながら工場をあとにする。そんなシンドラーは、ユダヤ人を利用しようとしていた彼とはすっかり別人になっていた。

 映画のシーンがモノクロからカラーに切り替わったとき、これは現代を映し出しているのだとわかった。そこには、実際にシンドラーに助け出されたユダヤ人たちやその子孫の方たちが次々にシンドラーのお墓を訪れるシーンが映し出されていた。彼らがシンドラーのお墓参りができるのは、彼らがシンドラーによって助けられ、ナチスドイツによる虐殺を逃れたからに他ならない。

 シンドラーの交渉力は素晴らしかった。そして、ビジネスマンとしての交渉力が、次第に人間としての交渉力に変化して行った。それでも、ナチスドイツの冷徹な将校ゲート少尉とも仲良くなれるのだから、彼は大したものだ。ただ、シンドラーが人間的な一面を見せ始めたのは、ゲート少尉が、ユダヤ人たちに対して、あまりにも残酷なふるまいをしたからなのかもしれない。ゲート少尉の目に余るほどの残酷なふるまいが、シンドラーの人間性をはっきりと目覚めさせたと言えるのではないだろうか。

 シンドラーは、チェコ生まれのドイツ人らしい。本作を鑑賞して、私はシンドラーのようなドイツ人がもっとたくさんいても良かったのではないかと思った。しかし、実際にはそうでなかったことが残念でならない。旧・オスカー・シンドラーのホーロー工場跡を見学したとき、実際にシンドラーに助けられた方たちの写真が飾られているのを見た。今、思えば、殺されそうになっている人たちを助けるのは人間として当たり前のことであるように思えるのだが、当時の状況としては難しかったのかもしれないとも思う。シンドラーのように金銭的に恵まれていないと、これだけ多くのユダヤ人たちを助けることはできなかっただろうし、また、ナチスドイツにある程度近い人間でないと、やはりできないことだったとも思うからだ。

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※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 大きな流れの中で、その流れに逆らってまで自分の意志を貫くのは、なかなか大変なことだと思います。もし私自身がシンドラーと同じ時代に同じような立場にいたとしたら、果たして彼と同じことができたのだろうかと思うと、あまり自信がありません。そう考えると、彼がおよそ1200人ものユダヤ人たちを助けたことは、歴史的にも人間的にも素晴らしいことなのだと思います。

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2024.06.23

海外ドラマ『Peaky Blinders』

ガンモの散歩(その後)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 今年は梅雨入りが遅かったですね。先日、私たちが住んでいる地域もようやく梅雨入りしました。地球温暖化の影響なのか、雨量が極端に多くなることもあるようです。この傾向は日本だけではないようで、他国でも同じような現象が起きていると聞いています。ニュースやアプリなどで常に最新の天気予報を入手しつつ、土砂災害や浸水などの災害を事前に回避できるようにしたいものですね。


 あるとき、いつも映画やテレビドラマの話をしているCamblyのイギリス人講師から、「『Peaky Blinders』はもう観た?」
と聞かれた。そのとき私は『Peaky Blinders』についてまったく知らなかったので、
「いえ、まだ観ていないです」
と答えた。イギリス人講師が言うには、『Peaky Blinders』はとても面白いテレビドラマで、Netflixで鑑賞できるらしい。しかし私はNetflixには加入していない上に、既にいくつかのオンデマンドサービスに加入してしまっているため、今後もNetflixに加入するつもりはなかった。とは言え、その講師に面白いテレビドラマだと言われると気になってしまったので、Netflix以外で『Peaky Blinders』を鑑賞できる方法を調べてみた。すると、本家本元のBBCのWebサイトで無料視聴できることがわかった。そこで、いつものようにVPNを使用してイギリスのIPアドレスに変更してから、鑑賞を始めた。

Peakyblinders

 イギリスのテレビドラマをイギリスのテレビ局のWebサイトで視聴する場合、日本語字幕を表示させることができないため、英語字幕付きで視聴することになる。視聴し始めてすぐに感じたのは、
「これは英語字幕がないと、聞き取りが非常に難しい」
ということだった。というのも、イギリスのバーミンガムという地域で話されている独特のアクセントがふんだんに取り込まれていたからである。

 バーミンガムのアクセントは、Brummie Accent(ブラミー・アクセント)と呼ばれている。私には、Brummie Accentはロンドンの下町のCockney Accent(コックニー・アクセント)と、イギリス北部特有のアクセントが混ざり合っているように聞こえた。イギリス北部特有のアクセントの例を挙げておこう。敢えてカタカナで書くとするならば、「love(ラブ)」が「love(ロヴ)」になるように、カタカナで書くと「ア」になる音を「オ」と発音することが挙げられる。Cockney Accentと近いと思ったのは、カタカナで書くと「エイ」に当たる音を「アイ」と発音しているところである。このように、鑑賞中にそうした音の置き換えが必要になって来るので、英語字幕は必須だと思った次第である。参考までに、Brummie Accentの解説動画を貼り付けておく。この解説動画によると、私が気付いた以外にも、二重母音の「オウ」が「アウ」に変わるなどの特徴があるようだ。ちなみに、Hが落ちるといった現象は、Cockney Accentにも見られる。

 イギリスにはとにかく様々なアクセントが存在しており、一般に、南のほうに住んでいる人たちは、北のほうに住む人たちのアクセントの聞き取りが難しいと嘆いている。私もイギリスの南のほうのアクセントに慣れているためか、北のほうのアクセントを聞き続けるのは根気がいる。

 それに加え、『Peaky Blinders』にはアイルランドのアクセントやロンドンのアクセントまで含まれている。それらのいろいろなアクセントを一人で真似ているイギリス人の物まね芸人さんの動画をYouTubeで見つけたので、こちらも紹介しておきたい。アイルランドのアクセントまで真似ているところが圧巻だ。

 さて、『Peaky Blinders』は1890年代から1900年代にかけてバーミンガムに実在していた同名のギャングの物語をベースに製作されているそうだ。イギリスのギャングというと、1960年代にロンドンに実在していたクレイ兄弟のことを思い出す。彼らには秩序というものがなく、非常に乱暴なギャングだというイメージがあったのだが、『Peaky Blinders』はテレビドラマとして見る限りでは、ある程度の秩序を保っているように見えた。

 ちなみに『Peaky Blinders』は、ハンチング帽のつばに剃刀を仕込んで武器として使っていたそうだ。物語の中でも、剃刀を仕込んだハンチングで戦うシーンが登場する。シーズン1の予告編でも確認できるので、ご紹介しておきたい。

 主人公のThomas Shelbyを演じているのは、映画『麦の穂を揺らす風』や映画『ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦』などで知られるキリアン・マーフィーである。彼自身はアイルランド出身でありながら、Brummie Accentをすっかりマスターしている。YouTubeで彼のインタビュー動画をいろいろ見てみたのだが、彼自身の素のアクセントではなく、イギリスの標準的なアクセントで話している動画もあった。いろいろなアクセントを使い分けていることから、彼は語学が堪能であるに違いない。劇中では、口数の少ないキャラクターの演技が非常にうまい役者さんだと感じた。言葉だけでなく、表情や仕草で演技をすることができる実力派の役者さんだと思う。

 使用しているVPNが月に10GBまでしか使えない無料版であるため、まだ全シリーズを鑑賞してはいないのだが、時間のあるときにちびちび鑑賞するのが楽しみとなっている。まだ1シーズンしか鑑賞できていないため、今後の展開が待ち遠しい。

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※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 私はまだ鑑賞できていないのですが、クレイ兄弟の映画で双子のクレイ兄弟を演じていたトム・ハーディーがこれまた別アクセントで話すキャラクターとして登場するようです。ご紹介した物まね芸人さんのような話し方で登場するのだとしたら、またそのアクセントを聞くのも楽しみです。

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2023.12.21

海外ドラマ『窓際のスパイ』

クリスマス文化の違いの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m ついこの間、十二月に入ったと思ったら、いつの間にかクリスマスが目前に迫っています。今日はとても寒いですね。こちらは風が強いです。テント内の気温は八度弱になっています。この間、冬とは思えないほど気温が上がったと思ったら、今度はこの寒さです。日本海側を中心に大雪が降る地域もあると聞いています。大雪の予報が出ている地域にお住まいの皆さん、どうか大雪には充分気を付けて、暖かくしてお過ごしくださいね。


 私がレッスンを受けているCamblyの講師たちの中には、海外ドラマや映画好きの講師がいる。しかも、お互いに好きな作品が似通っているため、その講師と海外ドラマや映画の話をするのはとても楽しい。

 その講師が、「Apple TV+で'Slow Horses'というスパイもののテレビドラマが公開されているんだけど、これがとても面白いのよ。冴えないスパイの話でね」と教えてくれた。私はU-NEXTやAmazonプライム、VPNを使って海外のテレビ局のサイトで海外ドラマを鑑賞するなどしていたので、特にこれ以上、プラットフォームを拡大するつもりはなかった。しかし、何を隠そう、私はスパイの映画や海外ドラマが好きであるのに加え、その講師からは何度も'Slow Horses'が面白いと聞かされていたので、ついに私もApple TV+に加入することにした。というのも、無料のお試し視聴期間中に一気に'Slow Horses'を視聴してしまおうと思っていたわけだ。

 講師が勧めてくれた'Slow Horses'は、日本語のタイトルでは掲題の通り『窓際のスパイ』である。これ以上の日本語訳はないように思える。何故なら、『窓際のスパイ』と呼ばれる人たちは、とりあえずMI5には所属してはいるものの、過去に何らかの失敗をやらかしてしまい、スラウハウス(泥沼の家)というさびれた別館に追いやられてしまっているからだ。いわゆる落ちこぼれのスパイなのである。

 Apple TV+を無料のお試しで視聴し始めたとき、本作はシーズン2まで公開されている状態だった。シーズン3が一カ月以内に公開されるというので、一週間程度の無料のお試し期間だけでは全シーズンを鑑賞できないことがわかった。そこで、一カ月だけ視聴し、シーズン3を見終わったらさっさと解約しようと考え、無料お試し期間を終えて正式会員となった。ところが、シーズン3が公開されても、シーズン3の全ストーリーが一気に公開されるわけではなく、毎週水曜日にチビチビ一話ずつ公開される仕組みだったのだ。これではまだ解約できないではないか。なるほど、これはユーザが容易に解約できないようにする作戦なのだろうと思った。とは言え、Apple TV+の視聴料金は月々わずか九百円である。他にも面白い作品がたくさんあるので、これくらいの料金なら視聴を続けてもいいかなと、今では思い始めている。

 それはさておき、本作は、スラウハウスの責任者を演じているゲイリー・オールドマンがとにかくはまり役である。Camblyの講師は、「原作者は、彼にこの役を演じて欲しくてこの本を書いたんじゃないかしら」とまで言っていた。それくらい、この役にピタリとはまっているのだ。ゲイリー・オールドマンは、『シド・アンド・ナンシー』の頃から知っているが、まさかこんな役を演じることのできる役者さんになるとは思ってもいなかった。はっきり言って、どんな人物にも化けることのできる役者さんかもしれない。以前よりも身体がふっくらしたのは年のせいなのか、それとも今回の役のためなのかはわからないが、ふてぶてしい感じが何とも言えない。

 カートライトを演じているジャック・ロウデンという若手の俳優さんもいい。打たれ強いというのか何と言うのか、彼もまた、スラウハウスにぴったりの役柄である。

 日本ではあまり考えられないことだが、女性がMI5の上層部にいるというのは、いかにもイギリスらしい。MI5はかっこいいと思うものの、本作を鑑賞すると、MI5の本館(テムズハウス)に勤務する人たちのほうが悪であるかのように思えてしまうから不思議だ。エリートと呼ばれる人たちはどこか腹黒い。そのためか、スラウハウスに追いやられた人たちを応援してしまうのかもしれない。

 まだシーズン3が完結していないので、今回はここまでにしておこうと思う。今後の展開がものすごく楽しみである。

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※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 普段、完結された海外ドラマを一気に見ているので、毎週一話ずつ公開されるというのは何とも変な感じです。それにしても、スパイの世界は、こんなにも殺人を正義としてしまっているのでしょうか。それだけは疑問ですね。

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2023.10.09

海外ドラマ「Back to Life」

闇を見ることの大切さの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 三連休ですね。台風が発生しているようですが、被害が大きくならないことを祈るばかりです。さて、私は先月末に生まれて初めてふるさと納税の手続きをしてみました。ガンモは毎年ふるさと納税を活用していたのですが、私にも勧めてくれたので、思い切って申し込んでみたのです。最初は仕組みや用語が良くわからず、不慣れだったのですが、何とか返礼品を選ぶことができて、今は返礼品の到着待ちの状態です。ただ、確定申告をしなくていいようにするワンストップ申請というものをしないまま申し込んでしまったので、自分で確定申告をする羽目になるのかと慌ててしまいました。しかし、自治体にワンストップ申請の書類をあとから送付することで解決できるようです。何だかとても奇妙な制度ですが、税金を払って返礼品がもらえるのは、かなりお得な制度だと思いました。もっと早く利用しておけば良かったと思っています。十月から制度が少し変わったようですが、もしふるさと納税をしようかどうしようか迷っている場合は、したほうがずいぶんお得かと思います。


Backtolife

 Camblyのレッスンでは、自分の好きな話題をイギリス人講師に振って、会話練習をしている。あるイギリス人講師とは、毎回、映画やテレビドラマの話ばかりで盛り上がっているのだが、その講師がお勧めしてくれたのが、今回の記事で取り上げる海外ドラマ「Back to Life」である。おそらく本作は、日本では未公開の作品だと思う。私はBBC iPlayerWinscribeというVPNのサービスを使って英語字幕付きで鑑賞することができた。

 BBC iPlayerは、イギリスからのアクセスであれば無料でBBCのテレビドラマなどを鑑賞できるサイトである。VPNを使えば、使用しているネットワーク環境をイギリスのIPアドレスに切り替えるできて、あたかもイギリスからアクセスしているような状態を作り出すことが可能になるため、イギリスのテレビドラマを鑑賞できるというわけだ。Winscribeは月に10GBまでなら無料で使用することができる。今回、海外ドラマ「Back to Life」のフルシーズンを鑑賞するにあたり、消費したのはおよそ5GB弱だった。BBC iPlayerでは、英語字幕を表示させることができるので、英語学習にはもってこいのサイトなのである。

 さて、この海外ドラマ「Back to Life」だが、分野としてはイギリス特有のダークコメディの部類に入るのだろうか。殺人事件を扱うテーマだが、過去の出来事であるためか、シリアスな感じはあまりない。お腹を抱えて笑うようなコメディではないが、「えっ? 何? この設定は?」と驚くことの多いテレビドラマである。

 主人公のミリは、親友を殺害した罪で十八年間服役しており、彼女が出所して両親の住む家に戻って来るところから物語が始まる。実はこの過去の殺人事件だが、ほとんど事故と言ってしまっていいのではないかと思えるくらい、ミリには非がないように見えた。被害者となったミリの親友はある勘違いをして、ミリに対して激怒していたことから、その事件が起こってしまったのである。本作は、運悪く、その場所に居合わせてしまっただけだと言い切れなくもない不運続きのミリが、彼女なりの幸せを見つけるまでの物語である。

 ミリには非がないように見えても、世間の風当たりは冷たく、予告編にもあるように、ミリの両親が住む家にはミリを避難する落書きが見受けられる。こういうところは、イギリスと日本の大きな違いではないかと私は思う。服役を終えた人が住む家や家族に対するあからさまないやがらせというものが、日本に存在しているというのは、あまり聞いたことがない。実は、過去に私の中学時代の同級生が殺人事件を起こしたことがあった。田舎だからかもしれないが、彼の実家にひどい落書きがされていたという話は聞いたことがない。

 ただ、イギリスに限らず、海外では、街のあちらこちらにスプレーで落書きが描かれていることが非常に多い。それに対し、日本にはそうした落書きは少ない。すなわち、海外ではスプレーを使って何かを表現するということが日常化している傾向にあるため、服役を終えた人の家にスプレーで落書きをするというのも、そうした行為の延長線上にあるものなのかもしれないとも思う。また、日本の場合は、聞こえよがしに悪口を言うというよりは、陰でコソコソ陰口を言う人が多いようにも思う。実際、どちらが陰湿なのかどうかはわからないが、あるい意味、イギリスのほうが表に出ている分、カラッとしているのかもしれない。

 また、殺人事件の加害者であるミリが、被害者の両親と再会したときに、へりくだらないところも日本の文化との大きな違いだと私は思った。同じ状況が日本で起こったとしたら、加害者は被害者の両親に対して、額を地面にすり付けるくらいの勢いで土下座をして赦しを請うのではないだろうか。しかし、ミリは被害者の両親と対等に接していた。これには驚いた。十八年間刑務所で服役したことで、犯した罪は帳消しになったとでも言っているかのようだった。イギリスと日本の明らかなる文化の違いがそこにはあった。

 他にもブラックユーモアとして、思わず苦笑いしてしまうようなシーンがいくつかあった。本作の隠されたテーマは、「希少な確率でも起こりうること」だったりするのだろうか。ネタばれになってしまうので詳しくは書かないが、ミリの母親とミリの元恋人、そしてミリの父親とミリの元恋人ののちの関係性、ミリとミリの隣人の女性。これらはすべて、ブラックユーモアとして定義されるものなのだろうと思う。とにかく、イギリスなりのブラックユーモアを思う存分体験したい人にはお勧めの作品である。

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※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 「本作を鑑賞した人ならば、この作品もきっと気に入るでしょう」といったお勧めの作品がいくつかあるようなので、次はそれらの作品の中から鑑賞してみたいと思います。

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2023.09.02

映画『ボヘミアン・ラプソディ』

温暖化してしまった地球に対して私たちができることの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 八月は記事を一つしか更新することができませんでした。頭の中では書きたいことがいろいろと渦巻いているのですが、なかなか行動に移せない状況です。まだパワー不足が続いているのだと思います。あまり無理をせずマイペースで書いて行きこうと思います。さて、九月になり、朝や夜はほんの少しだけ涼しくなった気がします。複数の台風が発生しているようですが、影響のある地域にお住まいの皆さん、どうかお気を付けください。


Bohemian_rhapsody

 伝説のロックバンド、Queenの映画を観た。実は、契約しているオンデマンドサービスでずいぶん前から鑑賞できる状態にはあったのだが、いつでも観られるだろうと思い、ずっと後回しにしていた。先日、ふと思い立って鑑賞してみたところ、思いのほか感銘を受けた。

 本作の中で、私が最も注目したのは、Queenのリードヴォーカルであったフレディ・マーキュリーと、元恋人のメアリー・オースティンの関係性である。二人はあることが理由で別れてしまうのだが、恋人同士の関係を解消してもなお、生涯に渡って良き友人であり続けたという。メアリーが別の男性と結婚して子供を産んでも、メアリーの自宅を訪問したフレディが、メアリーの子供と遊んでいる動画がYouTubeに投稿されていたりする。このような関係性は非常に稀であると私は思う。かつて、男性エネルギーと女性エネルギーが強く引き合っていただけでなく、魂としても互いに尊重し合っていたのだと思う。

 鑑賞後にいろいろ調べたところによると、フレディ亡きあと、メアリーはフレディが住んでいた家を受け継いだだけでなく、彼の作品に支払われる印税の半分も受け取り続けているそうだ。ただ、最近になって、フレディの遺品をオークションにかけているという。フレディは大変な日本好きとしても知られていたらしく、オークションにかけられている彼の遺品の中には、日本のものも多く含まれているらしい。

 YouTubeには、生前のフレディの映像などがいくつも投稿されている。それらを観てみると、特に本作に登場するコンサートのシーンなどが忠実に再現されていることがわかった。実際、Queenのメンバーを演じた役者さんたちも、本人たちに似るように演技の練習を重ねたらしい。

 ちなみに、フレディのマネージャーだったポール・プレンターを演じているのは、海外ドラマ『ダウントン・アビー(シーズン1~シーズン6)』および映画『ダウントン・アビー』で運転手のトムを演じていたアレン・リーチである。本作では悪役的な存在なので、海外ドラマ『ダウントン・アビー(シーズン1~シーズン6)』および映画『ダウントン・アビー』とは違った彼を観ることができるだろう。ただ、彼とフレディとの出会いがフレディの人生を大きく変えたと言っても過言ではないだろう。もし、フレディが彼と出会わなかったら、フレディは今でも生きていたかもしれないし、メアリーとも幸せな結婚をしていたかもしれない。ふと、そんなことを感じてしまった。

 わずか四十五歳でこの世を去ってしまったフレディ・マーキュリー。多くの人たちに愛され、ともに音楽を楽しむ貴重な仲間たちとの出会いもあり、一生の友人ともなったメアリーとの出会いもあったというのに、時にはドラッグやお酒に溺れたりして、どこか満たされない感が漂っていた。彼がどん底にいるときに手を差し伸べて本来の道に戻そうとしたのもメアリーだった。病気によりこの世を去ることになってしまった彼の人生は、それだけ凝縮されたものだったのかもしれない。

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※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m Camblyのレッスンでも、ときどきこの映画のことを話題にしています。やはり有名なバンドの映画というだけあって、ほとんどの講師がこの作品を鑑賞しています。鑑賞後、私はフレディとメアリーの世界にどっぷりはまってしまい、YouTubeでいろいろな動画を観ていました。音楽好きの人にも、フレディとメアリーのような関係が気になる人にもお勧めの作品です。

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2023.05.04

海外ドラマ『ディケンジアン』

Storytelling Diceを使った英語のアウトプットの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 五月になりましたね。皆さん、ゴールデンウィークをいかがお過ごしでしょうか。私は先月末から仕事がとてつもなく忙しくなり、しばらく残業続きの毎日でした。ひょっとするとゴールデンウィーク中も出勤しなければいけないかもしれない状況に陥っていたのですが、何とかまぬがれることができました。今は有給休暇も足し込んで、十連休できる状態にあるのですが、行動制限のない長期休暇ということでかなりの混雑が予想されることから、帰省はせずに自宅でのんびり過ごしています。年末年始と同様、ガンモはときどき仕事に出掛けています。お仕事の方もいらっしゃるかと思いますが、どうかそれぞれのゴールデンウィークを存分に楽しんでくださいね。


Dickensian

 相変わらず、休日ともなると、映画鑑賞や海外ドラマの鑑賞が止まらない。毎月U-NEXTの一日見放題クーポンを五枚活用できる環境にあるので、フル活用している。しかし、ここ最近の残業続きの寝不足からか、鑑賞中に居眠りしてしまうことも多い。そのため、居眠りから覚める度に巻き戻しては、再度鑑賞するという有様だった。一日見放題のクーポンは、クーポンの適用からきっかり二十四時間で切れてしまうため、居眠りしてしまうと、一つの海外ドラマが完結しないまま見放題クーポンの有効期限が切れてしまうことも多い。

 本作もそんな状況で鑑賞する羽目になり、半分以上のエピソードを鑑賞したところで、一日見放題クーポンの有効期限が切れてしまった。続きを観るために新たな一日見放題クーポンを投入するのももったいないと思っていたところ、何とAmazonプライムでも本作を鑑賞できることがわかり、歓喜した。

 ただ、きれいにカテゴライズされたU-NEXTの作品レイアウトの使い易さに慣れてしまうと、ほとんどカテゴライズされていないAmazonプライムの作品レイアウトには毎回戸惑う。例えば、U-NEXTには、海外ドラマの中でもヨーロッパというカテゴリがあり、私はいつもその中から観たい作品を選んで鑑賞している。しかし、Amazonプライムは、日本のテレビドラマも海外のテレビドラマもごちゃまぜになっており、作品のサムネイルをクリックして、観たい作品を鑑賞するという仕組みになっている。かろうじて字幕付きなどというカテゴリーがあるものの、とにかくいろいろな国のテレビドラマがごちゃごちゃと横に並べられており、非常にわかりにくい。それでも、これまでU-NEXTで鑑賞して来たいくつかのイギリスのBBCの海外ドラマを時間の制限なしに鑑賞できるのだから、しめたものだ。

 本作は、チャールズ・ディケンズの様々な作品に登場するキャラクターを一つの作品に集結させたという、新しい試みの作品である。ストーリーとしても非常に良く練られており、チャールズ・ディケンズのファンでなくても楽しめる内容に仕上がっている。どのような作品のキャラクターが本作に登場するかというと、『クリスマス・キャロル』、『オリバー・ツイスト』、『大いなる遺産』、『荒涼館』、『骨董屋』などである。私はこれらの中で、『クリスマス・キャロル』と『大いなる遺産』のみ鑑賞しているのだが、それでも充分楽しむことができた。

 『クリスマス・キャロル』に登場するジェイコブ・マーリーが何者かに殺害されたという事件を軸に、複数の物語が同時進行して行くのだが、同時進行している物語は、それぞれのオリジナルの作品の中で起こっていた出来事だったのだと、鑑賞したあとでわかった。そのため、複数の作品の登場人物が集結したとしても、決して物語全体がごちゃごちゃして来るわけではない。言い換えると、他の作品に登場していたキャラクターが、別の作品に登場していたキャラクターと、物語の流れを変えてしまうほど密接に関わることはないということだ。強いて言うなら、『大いなる遺産』のミス・ハヴィシャムと『荒涼館』のオノリアが親友ということくらいだろうか。加えて言うなら、『荒涼館』に登場していたとされるバケット刑事は、ジェイコブ・マーリーの殺人事件を解決しようとするがゆえに、様々な作品に登場していたキャラクターたちと関わって行く。普段からイギリス英語に慣れ親しんでいる私からすると、バケット刑事の話し方はとても魅力的だった。英語学習のために、彼の話し方を真似たいくらいだ。ただ、YouTubeで彼の素のアクセントを聞いてみると、アイルランドっぽいアクセントで話していた。調べてみると、彼はもともと北アイルランドの出身だった。本作では、本来の彼自身のアクセントではないアクセントでバケット刑事役を演じていたと思われる。

 

 それはさておき、『クリスマス・キャロル』に登場する高利貸しであるスクルージとジェイコブ・マーリーの徹底した非情さには驚いた。あれほど非情なのであれば、誰かに恨まれて殺害されてしまうのも無理はないとさえ思ってしまう。彼らはしばしば'Humbug'という言葉を口にする。これが一瞬「ハンバーグ」に聞こえるので、「えっ? 食べ物のハンバーグ?」と思ってしまうのだが、敢えてカタカナで書くならば、「ハンバグ」と伸ばさない。イギリス英語では風呂(Bath)を「バース」と発音することもあるので、おそらくそれと同じような乗りだと思う('r'が含まれていなくても伸ばしているように聞こえる)。'Humbug'の意味は、「ばかばかしい」、「くだらない」である。Camblyのレッスンでイギリス人講師に確認してみたところ、現在では'Humbug'という言葉は使われておらず、代わりに'rubbish'が使われているそうだ。

 彼らの非情さとは裏腹に、私は、貧しいながらも大家族で寄り添いながら生きているクラチット家の人たちが好きだと思った。お金がなくても愛がある家庭という表現があるならば、彼らにはその表現がぴったりと当てはまる。

 その一方で、お金がないためになかなか幸せになれない家族もいれば、お金があってもなかなか幸せになれない家族もいる。どちらの家族も、お金がなくても幸せに暮らしているクラチット家の人たちと比べると、愛が足りていないように思える。一八〇〇年代という時代背景であるだけに、いろいろな意味でお金の問題を抱えている家族は多く、時には貧しい人と付き合っている自分の家族を、愛する人と離別させて、裕福な人と結婚させようとする(愛のない)動きもあったり、また、自分自身がお金持ちになるために裕福な人に近付いて行こうとする(愛のない)人もいる。

 現代においても、そのような問題を抱える家族は現存するかもしれないが、極端に貧しい家族や極端に裕福な家族の割合は減っており、その代わり中流階級が増えて来たのではないかと個人的には思っている。

 本作がとても面白かったので、ゴールデンウィークの休暇が終わるまでに、チャールズ・ディケンズの他の作品も鑑賞できたらと思っている。

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※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m とても良くできた作品だと思いました。一話一話が短いので、カテゴライズされていないのは別として、Amazonプライムで鑑賞するのがお勧めかもしれません。途中で居眠りしてしまっても、損失が少ないですし・・・・・・。(笑)

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2022.11.16

海外ドラマ『ダウントン・アビー(シーズン1~シーズン6)』および映画『ダウントン・アビー』

ガンモの散歩の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 冬が近づいて来ましたね。感染者の数もまたずいぶん多くなって来ました。私は先週金曜日の夜に四回目のワクチン接種(BA4-5対応)を受けて来ました。ありがたいことに、副反応はこれまでで一番軽くて済みました。今週の土曜日にガンモが同じワクチンを接種するので、私も付き添いで行こうと思っています。


Downtonabbey

 以前から鑑賞したかった海外ドラマ『ダウントン・アビー(シーズン1~シーズン6)』を週末のわずか数日で鑑賞した。実は、これらの海外ドラマの続編となる映画『ダウントン・アビー』を先に鑑賞してしまっていたのだが、ドラマのほうを鑑賞し終えてから、もう一度鑑賞してみたところ、更に理解が深まった。おそらく、ドラマを鑑賞せずに映画だけを見ても、細かいところまでは理解できなかっただろうと思う。

 本作は、第一次世界大戦の前後十数年のイギリスの貴族の社会を描いた作品である。日本ではほとんど意識することのない階級社会をいやというほど意識させられる。登場人物は、領主のような立場の貴族とその家族、彼らと交流のある貴族や貴族でなくても裕福な人たち、そして使用人たちである。驚いたことに、使用人の間にさえ、階級を意識するような言動が見受けられる。もちろん、話す英語も階級によって異なっている。これがイギリスの階級社会なのかと思いながら、じっと見入っていた。

 一連の作品を鑑賞してみて、『ダウントン・アビー』の人気の秘密がようやくわかった。もし、かつての私のように、先に映画のほうだけを観たという方がいらっしゃるとすれば、おそらくだがその登場人物の多さに圧倒されたのではないだろうか。これらの一連の作品の魅力は、数多い登場人物のそれぞれの人たちの間に、それぞれのドラマが存在していることだと思う。みんなそれぞれに悩みを抱えていたり、幸せを感じていたりするのだ。

 本作には、喜びのシーンもたくさんあるのだが、私は、登場人物たちの身に次々に降りかかるとてつもない不幸をとても気の毒に思った。しかし、人間とは本当に強い生き物だと思う。どんな人にも、月日の流れとともに、癒しと許し、すなわち受け入れが起こって行くのである。

 十数年に及ぶ一連の物語を通して、少しずつ時代の移り変わりを感じる。登場人物の中には、悪人から善人へと転身して行く人もいる。悲しみに打ちひしがれ、心が固くなってしまっていた人の心が次第に柔らかくなったりもする。わだかまりを持ち続けていた関係であっても、やがて緩和されたりもする。すべては時の流れが変えて行くのだ。

 登場人物たちを演じている役者さんたちが、完全に役になり切っているのもまたいい。中には、途中から登場しなくなってしまう登場人物もいるのだが、映画まで残っている人たちは、自分の役を見事に演じ切っている。良作と言われる多くの作品に言えることだが、その役者さんはもう、その役以外には考えられなくなってしまうのだ。そのため、すべての登場人物の性格を描写することができる。

 YouTubeで本作の予告編を観ていると、何やら私がまだ観ていない新しい映画の予告編が沸いて出て来た。ということは、まだ映画の続編があるらしい。またオンラインで鑑賞できる機会があれば、是非とも鑑賞したいと思う。

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※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m ヨークシャー付近が舞台になっているので、イギリスの北部の訛りをたくさん聞くことができます。(笑)とても丁寧に作られた作品だと思いますので、機会があれば是非鑑賞してみてくださいませ。

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2022.01.28

海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ シーズン8』

私は、仲介者型(INFP-T)の性格だった!の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 全国の感染者数が爆発的に増えていますね。かつては、オミクロン株は重症化しにくいといった情報もありましたが、最近では、亡くなられた方もいらっしゃり、油断できない状況です。私が住んでいる関西地域でも、感染者数がとにかく恐ろしい状況になっています。まん防が適用されたので、テレワーク日がこれまでの週二日から週三日になりました。それでも週に二日は出勤することになりますので、やはり感染リスクを考えると怖いです。ただ、以前の職場のように、通勤に片道二時間近く掛かるわけではないのがせめてもの救いですね。さて、先日、大分のほうで大きな地震がありましたが、被災地にお住いの皆さん、お怪我などはありませんでしたでしょうか。あの日は私もまだ起きていて、そろそろ寝ようかなと思っていたところだったのですが、いきなりスマートフォンから緊急地震アラートが鳴って、「〇〇秒後に揺れます。身構えてください」と表示されたのでとても驚きました。私の住んでいる地域でも少し揺れたようですが、大したことはありませんでした。愛媛にある実家のほうはかなり揺れたようでしたが・・・・・・。実はこうしたアラート通知を受けることができたのは、最近、スマートフォンを新しい機種に変更したからなのです。以前使っていたイギリス製のスマートフォンの後継機で、やはり物理キーボード付きのスマートフォンを購入しました。前機種はJアラートに対応していなかったので、こうしたアラートも通知されることはありませんでした。しかし、新たに購入したスマートフォンは、同じイギリス製でもJアラートに対応しているので、こうした通知を受け取ることができて安心です。震源地から遠い地域だと、何秒後に揺れるかを教えてくれるので身構えることができます。とにかく日本は地震が多い国なので、事前に情報を得るなどして身を守りたいですね。


Gameofthrones

 Amazon Primeで、海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のシーズン8がようやく無料公開されていたので鑑賞した。

 実は、Camblyのレッスンのときに、海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のファイナルシーズンとなるシーズン8をまだ鑑賞していないのだと言うと、講師たちに毎回驚かれていた。そのため、日本では、Amazon Primeで無料公開されている海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』はシーズン7までで、シーズン8は有料であることを伝えて納得してもらっていた。シーズン8をまだ鑑賞していなくても、インターネット上にはシーズン8の情報が溢れかえっているのに、それらを目にする機会はなかったのかと聞かれたので、敢えて見ないようにしていると答えていた。何でもシーズン8を鑑賞した複数の人たちから、不満の声が上がっているらしい。こんな終わり方はないだろうと思っている人たちもいるようだ。

 既にシーズン8を鑑賞していたCamblyの講師たちに、結末については聞かなかったが、とにかく期待外れの終わり方をすると言われていたので身構えて鑑賞することになった。しかし、最初から身構えておいたおかげなのか、私自身はそれほど期待外れだとは感じなかった。むしろ、もっととてつもないことが起こるのではないかと思っていたくらいだった。とは言え、多くの人たちが期待外れだと言いたくなる気持ちもわからなくはなかった。おそらく、物語が意外な方向に進んでしまったからだろう。

 シーズン8まで鑑賞して、私は登場人物たちの「精神的な成長」を実感した。最初の頃は個性があまりにも強く、嫌味な印象しか受けなかったキャラクターも、年齢を重ねるごとに精神的に成長し、性格も丸くなって行ったように思う。特に、最初は人間らしさのかけらも感じなかったジェイミーが一番変わったのではないだろうか。

 これまたCamblyの講師からの情報によれば、現在、この海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』に至る前段階のドラマが撮影されているそうだ。それはそれでまた楽しいドラマになるのではないだろうか。こちらも、公開を楽しみに待ちたいと思う。

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※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m ようやく海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』が私の中で完結しました。今ならAmazon Primeででファイナルシーズンまで鑑賞できるのでお勧めです!

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2021.10.16

海外ドラマ『バビロン・ベルリン シーズン1~シーズン3』

幸せ過ぎる時間の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 十月になってもしばらく暑い日が続いていましたが、この週末は急に冷え込みましたね。気温の変化で体調を崩さないようにしたいものです。先日、東京や埼玉などで大きな地震が発生しましたが、皆さん、お怪我などはありませんでしたでしょうか。新しい職場では、神奈川に住む人たちとも交流があるのですが、地震のあった翌日は交通機関が大幅に乱れて、なかなか出社できない状況に陥っていたようでした。最近は震度五程度の地震が多発しています。いつ発生するかもわからない大きな地震に備えるのも難しいかと思いますが、日頃からできる対策は取っておきたいですね。


Babylonberlin

 またお気に入りのテレビドラマに出会った。第一世界大戦後のベルリンという時代背景で、警察の深い闇をあぶり出しながら、様々な人間模様を描き上げたドラマである。全編ほぼドイツ語で構成されており、ドイツ語にはほとんど馴染みがない私だったが、内容にぐいぐい引き込まれて一気にシリーズ3まで鑑賞してしまった。

 第一世界大戦後のベルリンにおいて、一般市民たちは貧しい生活を余儀なくされていた。そんな状況下でも夜の街は華やかだったため、家族を養うために夜の街で働く女性たちもいた。

 女性たちが仕事を求めて警察署に押し寄せて、事務や資料整理などの仕事を必死の形相で求め続ける姿が印象的だった。この物語は、そのようにして警察署で運良く仕事にありつくことができた若い女性と、その警察署に転勤して来たばかりの若手の刑事が出会うことから始まる。一見、住む世界が異なる二人のように見えるのだが、次第に二人の接点は広がって行く。

 警察の深い闇が描かれている作品なので、登場人物の中の誰が悪役なのか、最初はなかなか明かされない。しかし、誰が悪役であるかがわかったあとの展開がとにかく凄まじい。警察の権力者が、お金や権力に執着する姿はあまりにも見苦しい。例え警察の権力者であったとしても、結局は欲にまみれるただの人間だったのかとがっかりしてしまう。

 毎回、取り扱われる事件も、深く心をえぐられるものが多い。時代背景や当時の思想がそうさせるのか、中には理解不能な展開もある。そのため、理不尽でやるせない気持ちを抱いてしまうエピソードも多い。

 加えて、物語の中でも歌われており、エンディングのテーマソングにも採用されている以下の曲がいつまでも耳に残る。

 このメロディラインと、途中から次第に高揚して来る感覚に誘われ、本作を鑑賞し終わってからも、YouTubeでこの曲を何度となく繰り返し聴いた。確かこの曲はシーズン2まではエンディングテーマとして使用されていた。

 今年、シーズン4が公開されるということなのだが、ただちに日本語に訳してもらえるのだろうか。ドイツ語はさっぱりわからないので、ドイツのテレビ局のWebサイトの会員になって、日本語の字幕付きで観るよりも素早くドイツ語で鑑賞するということは不可能だ。今はとにかく、日本語字幕で鑑賞できるの日が来るのを心待ちにしているところだ。

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※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 運命は、あらかじめ定められた方向へと流れて行くものなのでしょうか。本作を鑑賞して、ふとそんな考えが頭に浮かびました。

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2021.09.23

海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ シーズン1~シーズン7』

十九年振りのジョブ・インタビューの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。日中はまだ暑いですが、朝晩は涼しくなり、過ごし易くなりました。皆さん、シルバーウィークをいかがお過ごしでしょうか。また台風が二つも発生しています。今後の天気予報に気を付けたいですね。


 海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』をAmazon Primeでシーズン7まで鑑賞した。実はこのドラマはシーズン8まであるのだが、実は最終章のシーズン8のみ有料となっているため、そのうち無料公開されるのを静かに待っているところだ。

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 海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』は、数年前から、海外のYouTuberたちがパロディ動画を次々に出していたことでその存在を知るようになった。海外では爆発的な人気を得た本作だが、日本では海外ほどヒットしなかったように思う。かくいう私も、海外のYouTuberたちのパロディ動画を観ながら、「何だか暗い物語だなあ」と感じており、その面白さもなかなか伝わらず、実際に鑑賞してみようという気にはなれなかった。

 それが、前職場の通勤時間があまりにも長く、長い通勤時間を有効活用するためにAmazon Primeのビデオをダウンロードして通勤途中や昼休みに鑑賞するようになってからというもの、海外の様々なテレビドラマを鑑賞することに拍車がかかり、「そろそろ『ゲーム・オブ・スローンズ』も観てみようか」という気になったのだ。

 『ゲーム・オブ・スローンズ』は、七つの王国の間で激しい戦いが繰り返される、非常に残酷なシーンも多い作品である。正直なところ、シーズン1の途中くらいまではあまり引き込まれなかった。私の中で先行していた「暗い」イメージがなかなかぬぐえず、しかも登場人物がやたら多く、複数の物語が同時進行するため、最初のうちは一体この物語全体がどこに向かっているかわからない状態だったからだ。

 しかし、どういうわけかだんだん引き込まれてしまい、その世界にどっぷりはまってしまった。あまりにもどっぷりとはまり過ぎたせいなのか、それとも作品の中のキャラクターが生きているからなのか、仕事中も登場人物たちの印象的なシーンが頭の中でぐるぐると繰り返されていた。そして、やがて「この物語はすごい」と思うようになったのだった。

 実は、このドラマはアメリカのテレビドラマなのだが、話されている英語はイギリス英語である。イギリス英語と言っても、北部のアクセントと南部のアクセントが入り混じっており、登場人物たち話している英語を聞くと、「ああ、この人は北部の人を演じているのだな」とわかる。

 とは言え、完全に騙されてしまったのは、南部のアクセントで話すティリオン公(ラニスター家の小さい人)を演じているピーター・ディンクレイジが、実はアメリカ人だったことだ。私はそのことをまったく知らずに本作を鑑賞し続けていたのだが、あるときYouTubeで素の彼が素のアメリカ英語で話しているのを発見して驚いてしまったのだ。

 Camblyの英会話のレッスンのときに、私はしばしばこの『ゲーム・オブ・スローンズ』の話をする。すると、たいていアクセントの話になる。Camblyの講師曰く、北部のアクセントはスコットランドのアクセントが多いのだそうだ。ちなみにジョン・スノウ役を演じていたキット・ハリントンはロンドン出身だが、本作の中では北部のアクセントで話していた。

 Camblyの講師に、「どのキャラクターが一番好きか? また、嫌いなキャラクターは?」と質問されたことがある。私はその時、答えを用意していなかったのですぐには答えられず、少し考えてから、「好きなのはジョン・スノウで、嫌いなのは名前を忘れてしまったけれど、シオン・グレイジョイを拷問した人」と答えてしまった。冷静になって考えてみると、私はジョン・スノウよりもティリオン公のことが好きだと思う。というのも、彼は冷血な血筋のラニスター家の中でも温かい血の通った人間だからだ。加えて、背の高い女性騎士のブライエニーも私は好きだ。YouTubeの動画を観ていると、実際の彼女はかなりおしゃべりで陽気な女優さんのようである。嫌いなキャラクターとして挙げたシオン・グレイジョイを拷問した人物は、ラムジーだった。加えて、私はジョフリー王も嫌いである。どちらも、血も涙もないキャラクターだからだ。

 本作の中では、日本の戦国時代のように、国同士が友好的な関係を結ぶために、政略結婚が繰り広げられていた。好きな人ができたために、一度決まった政略結婚を取り下げたところ、とんでもない仕返しが待っていたりもした。それ以外にも、家族がバラバラになってしまったりと、いろいろな意味で愛に生きるのが困難な時代背景だったようである。

 一方で、ドラマの中で共演したことがきっかけで、実際に夫婦になった人たちもいる。ドラゴンの母デナリースとカール・ドロゴ、そしてジョン・スノウとイグリットである。

 また、ドラマの出演者たちもかなり仲がいいらしい。やはり世界的に大ヒットした作品であるだけに、仲の良さはチームワークの良さを物語っているのではないだろうか。

 シーズン8が無料公開されたら、ただちに鑑賞して、またこの続きを書きたいと思う。

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※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m ドラマで共演してプライベートでも仲良くなるというのは、理想的な関係を築けている証拠だと思います。YouTubeを観たところ、スターク家のサンサとアリア、女性騎士のブライエニーとジェイミー・ラニスターが特に仲良しである印象を持ちました。

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