2009.10.07

暖かいムートンブーツ

新型インフルエンザがらみの二つの出来事の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。結局のところ、高熱を出した上司のまた上司のご家族が新型インフルエンザだったのかどうかはわからないのですが、今でも上司のまた上司は勤務中にマスクを着用し、段ボールで囲われたスペースでお仕事をされています。

 冷房対策のために、オフィスで長靴を履いているという話を以前、ここに書いた。おかげでこの夏、オフィスの冷房の寒さからは逃れることができたのだが、本当のところを言うと、暖かいムートンブーツが欲しかったのだ。しかし、冷房対策用に私が長靴を求めた時期には、ムートンブーツは売られていなかった。それが、秋になり、ようやくムートンブーツがインターネットショッピングでも手に入るようになった。しかも、去年の残りものなのか、価格も一足千円程度とひどく安い。

 もともと私は、動物好きのため、ある時期までは菜食主義者だった。動物園に行けば動物はたくさんいるが、自由を奪われている動物を見るのは辛い。人間の娯楽のために馬に鞭を打って走らせる競馬も、観光地にありがちな馬車も好きではない。また、動物に値段が付けられて売られているのも好きではない。そんな私だから、身につけるもので、動物の皮を使った製品はできるだけ避けたい。しかし、動物の皮に似せたものなら喜んで使う。また、仮に本物の羊の毛が使われているとしても、それにより、羊が命を落とすことはない。ムートンブーツは、人間と動物の共存に関してこだわりを持っている私にもってこいのブーツだと思う。

 さて、最初に購入したムートンブーツだが、何をどう間違ったのか、Sサイズを注文してしまった。もともと私の足のサイズは二十二センチ強なので、Sサイズでも十分入るのだが、現在は冷え取り健康法を実践しているため、二十三.五センチの靴を履いてちょうどいいくらいだ。となれば、ムートンブーツのサイズもそれくらいのサイズのものが欲しかった。それなのに、うっかりサイズ指定を間違えて、Sサイズのムートンブーツが届いてしまったのだ。

間違って注文してしまったSサイズのムートンブーツ

 サイズを取り替えて欲しいとお願いするのも面倒だったので、私は冷え取り健康法のための靴下を重ね履きしたまま、Sサイズのムートンブーツに足を入れてみた。これまでの私ならば、すんなり足が入るはずなのに、やはり靴下を四枚も重ね履きしているとなると、なかなか足が入らない。それでも私は、ムートンブーツを履いて行きたくて、Sサイズのムートンブーツに足を無理矢理押し込んで仕事に出掛けて行った。最後まで足が入り切らなかったSサイズのムートンブーツは、一日履いただけで、少しよれよれになってしまった。

 ひとまず、Sサイズのムートンブーツはそのままにしておいて、今度は冷え取り健康法のための靴下を重ね履きしたまま、楽に履くことのできるムートンブーツを探し出し、色違いのものを二つ注文した。

冷え取り健康法のための靴下を重ね履きしたまま、楽に履くことのできる色違いのムートンブーツ

 早速足を通してみたところ、その履き心地の良さに酔いしれてしまった。ムートンブーツは軽い上に、足首まわりがとても暖かい。冷房を完全にシャットアウトしてくれるビニール製の長靴もいいのだが、私は、もこもことした羊の毛もどきで足首を暖かく包んでくれるムートンブーツがすっかり気に入ってしまった。ムートンブーツは、子宮を守りたい人にはもってこいのブーツではないだろうか。おまけに、皮ブーツにありがちな足先の尖ったデザインではなく、先が大きくて丸くなっているのもありがたい。私は普段から、できるだけ足先の広い靴を好んで履いているので、足先をゆったりと伸ばせるムートンブーツがとてもうれしかったのだ。ただ、一つだけ難点があるとすれば、靴底が薄いことである。わずか千円程度の格安のムートンブーツだからだろうか。まるで室内履きで歩き回っているような感覚に陥ってしまう。

 そこで私は、このムートンブーツの靴底に厚みを加えるべく、弾力性のある靴の中敷を二枚、ムートンブーツの中に入れてみた。更にその上から、足のアーチを形成する中敷を入れてみた。足のアーチを形成する中敷は、かつてアイディア商品フェアで購入したもので、足のアーチを守ることで、足の疲れを軽減する働きを持っている。こうして、二枚の中敷と、足のアーチを形成する中敷のおかげで、靴底の薄いムートンブーツは立派な弾力性を持って生まれ変わったのである。

一番手前に見えているのが、足のアーチを守る中敷

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m これまで私は、ムートンブーツを履いたことがなかったのですが、履いてみると、とても暖かいですね。何故、この手のブーツは、夏には売られていないのでしょう。冷房対策にとてもいいと思うのですが・・・・・・。(笑)靴底が薄いのは、自分なりの工夫で何とかなると思います。インターネットのショッピングサイトで千円前後で売られているので、是非、お勧めです。

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2009.09.28

元気な子

子育てのコツを掴んだ母親の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m どういうわけか、母ちゃんよりも父ちゃんのほうが食欲旺盛です。もしかすると、母ちゃんのお腹の中には、また新たな命が宿っているのかもしれません。(笑)

 子供の頃、夏が過ぎて多くの人たちが長袖を着始めても、いつまでも半袖で過ごしている元気な子がいた。すっかり涼しくなっているというのに、半袖なんかで寒くないのだろうかと、いつも不思議に思っていたことを思い出す。そんな元気な子が、今、私の周りにもいる。何を隠そう、私自身だ。

 シルバーウィークの九連休中、確かに残暑が厳しかった。とは言え、その少し前にはいったん寒くなったので、そろそろ長袖を身に着けようと思い、衣服の山の中から長袖のTシャツを引っ張り出して仕事に着て行ったこともある。ところが、長袖を着ると暑いのだ。暑くて腕まくりをしてしまうくらいなら、最初から半袖を着て行こうと思い、私は今でも半袖Tシャツを二枚重ねて過ごしている。

 夜、仕事を終えて帰宅すると、自宅の寝室の窓辺から注ぎ込んで来る風がとても心地いい。私が寝室の窓を網戸にして夜風を楽しんでいると、ガンモは、
「寒いから窓をもう少し閉めてよ。俺、風邪、引くから」
と言う。もともと風邪を引き易いガンモは、夜風に当たっているうちに早くも風邪の症状が出始めてしまったらしく、早めに風邪薬を飲んで風邪の症状を抑えようとしている。ガンモが風邪を引いてしまうものだから、私はまだまだ涼しい夜風に当たっていたいというのに、寝室の窓を少し閉めなければならない。とは言え、窓を閉めると暑いので、扇風機を掛けていると、就寝するためにベッドにやって来たガンモが、
「扇風機、寒いよ。まるみ、おかしいんじゃないの?」
などと言う。

 確かにおかしいのかもしれない。私自身もそう思う。そして、私の身体がこのように変化した原因は、冷え取り健康法を始めて、絹と綿の靴下を四枚重ね履きしているせいだろうと思う。足下を温めると本当に気持ちがいい。身体が温まって来るのだ。それに加え、ほんの少し、更年期障害のホットフラッシュも加わっているのかもしれない。

 ホットフラッシュの症状は、特に仕事中に顕著である。職場では、熱を帯びたたくさんのパソコンが稼動しているため、九月下旬といえども冷房が入っている。冷房は足元を冷やすため、私はオフィスでは長靴を履いて過ごしている。そうすると、もっと身体が足下から温まって来て更に気持ち良くなる。そして、顔だけがほてって来るのだ。仕事中の私は、冷房避けのために頭には帽子をかぶり、首にはスカーフを巻いているというのに、顔だけは熱く、団扇でパタパタと扇いでいるのだ。

 私が拝読している整体師の古久澤さんのメルマガによれば、

足首は骨盤と関連して、特に女性の場合は内踝が「子宮」、外踝が「卵巣」につながっています。
なので、秋口の女性特有の不調などは朝の起きがけに「足湯」をするといいです!

だそうだ。ということは、子宮を元気にするには、足を温めるといいということである。私がオフィスの冷房対策のために長靴を履いて、足を冷えから守っているのは正解だったというわけだ。実際のところ、オフィスの冷房で足を冷やしてしまったときもそうだが、夏用の少し丈の短いズボンを履いているときも、足首が冷えて調子が悪くなる。そのため、夏用の少し丈の短いズボンを履くときは、レッグウォーマーで丈の短い部分を覆うととても気持ちがいい。

 冷え取り健康法を始めてから数ヶ月経過し、今や私の筋腫の成長は止まっている。筋腫のある人が冷え取り健康法を始めると、あるとき大量に出血したかと思うと、筋腫がなくなってしまっていたという手記を読んだことがあるが、私はそこまでは行っていない。とは言え、冷え取り健康法が私にとっていかに必要であるかは、シャワーを浴びたあと、靴下を履くまでのほんのわずかの時間が待ち遠しくてたまらないことからもわかる。靴下を四枚も重ね履きするのは、時間も掛かる上に靴のサイズも異なって来ることから、確かに大変なことには違いないのだが、それだけの効果はあると言える。

 子供の頃、みんなが長袖を着ていても半袖を着て元気にはしゃぎ回っていた子供は、もしかすると、子供の頃から冷え取り健康法を実践していたのかもしれない。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m インターネットで偶然見付けた冷え取り健康法ですが、子宮の悪い人は足首を温めると良いという法則にも則っているようですね。洗濯担当のガンモには、「我が家には足が十本もある人がいる」などと言われていますが、始めてみると、じわじわとその効果を実感することになるでしょう。あれこれいろいろな健康法を試したくもなりますが、一つの健康法をとことん続けてみるのもいいかもしれません。

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2009.05.29

ジョッキー気取り

映画『ミルク』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。記事の中では触れませんでしたが、ミルクが反同性愛主義者の政治家とトークバトルするシーンはなかなか見ものでした。彼らは、同性愛主義者の教師の解雇を求めていました。彼らの主張は、同性愛主義者の教師から教わった子供たちもまた、同性愛主義者に育ってしまうというものでした。しかしミルクは、自分はノーマルな教師から教わったにもかかわらず、同性愛主義者に育ったと反論します。そうした切り替えしのうまさに、アメリカ人らしいユーモアを感じました。

 オフィスでガーデニングをしようと思い、楽天市場でガーデニングブーツを買った。というのは冗談だ。実は、仕事中にミイラ男の足を履いていても、足元がひどく冷えるようになり、帰宅すると足首の辺りに冷たいわっかが掛かったような状況に悩まされることが多くなってしまったのだ。冷えているのが足先ではなく、ミイラ男の足の境界線である足首の辺りであることから、オフィスの冷房対策として利用するには、おそらくミイラ男の足が短すぎるのだと判断した。このままではいけないと思い、いっそのことブーツのように冷気から足元全体をすっぽり保護してくれるような靴を楽天市場で探し、ようやく行き着いたのがガーデニングブーツだったのである。好みの色ではなかったのだが、格安のセール品だったので、「まあ、いいか」と思っている。

購入したガーデニングブーツ

 注文しておいたガーデニングブーツが自宅に届き、いよいよ明日からオフィスに持参しようと思い、忘れないようにガーデニングブーツを玄関に置いておいた。ガンモのほうが仕事から帰宅するのが遅かったので、ガンモはマンションの宅配ボックスに届いていたガーデニングブーツの存在を知らなかった。そこで私はガンモに、明日から玄関にあるガーデニングブーツをオフィスに持って行くつもりだと宣言したところ、ガンモは、
「玄関に長靴があったから、外に出した」
と言うではないか。驚いた私が、
「ええっ? 何で?」
と尋ねると、
「昔から、長靴は家の外に出すと決まってるから」
などと言うのだ。何だ、それ?

 夜も遅かったので、私はそのまま布団に入り、翌日の仕事のためにぐっすり眠った。そして、翌朝、支度を整えて玄関の扉を開けてみると、確かに夕べのうちに用意しておいたはずの私のガーデニングブーツが家の外に出されていた。長靴を家の外に出すのは、ガンモの出身地である香川県の風習なのだろうか。私は首をかしげながら、ガーデニングブーツを大きめのバッグに納め、出勤した。

 オフィスに着き、いよいよ仕事を始める段階になって、私はガーデニングブーツをもそもそと取り出した。ミイラ男の足は、自分の机の下でこっそり履くだけなので、それほど恥ずかしくはなかったのだが、さすがにガーデニングブーツとなると、堂々と履くのが恥ずかしい。そこで、隣の席に座っている派遣仲間を味方につけようと、事情を説明し、冷房対策のために仕事中にガーデニングブーツを履くと宣言した。彼女はとても驚いていたが、私の意外な選択をにこやかに受け入れてくれた。とは言え、彼女とは席が近くても、彼女はプログラムの開発担当ではないため、勤務時間中はマシン室で過ごすことが多い。私の勤務先のオフィスとマシン室は空調システムが異なっていて、どういうわけか、マシン室よりも、私が一日のうちに多くの時間を費やしているオフィスのほうが温度が低いのだ。

 私は恐る恐る、ガーデニングブーツに足を突っ込んでみた。ところが、私のふくらはぎが太すぎて、ガーデニングブーツに足がすんなり入らなかった。私はガーデニングブーツとしばらく格闘しながらようやくガーデニングブーツに足を収めた。履いているズボンの裾に広がりがないので、ズボンの裾はガーデニングブーツの中に収まった。その状態で歩くと、私はまるでジョッキーのようだ。しかし、ミイラ男の足と違ってゴム製のブーツですっぽり包んでいるので、見掛けはともかく、格別に温かい。まるで足湯に浸かっているかのような温かさである。何故、もっと早くこのことに気付かなかったのだろう?

 最初はレッグウォーマーで足元を守ってみたが、繊維の隙間から冷気が入り込んで来るため、ほとんど効き目がなかった。また、百円ショップで購入したサウナスーツのズボンを足元の部分だけカットして自前のマジックテープで留めて足元を守ってみたりもしたが、毎回、トイレに立つときに恥ずかしいため、着脱が面倒だった。更には、同じく百円ショップで購入した太もも用シェイプアップテープを巻いてみたりもしたのだが、こちらは温かいものの、使用後に汗でびちょびちょになってしまった。汗を吸収するためには、ひとまずレッグウォーマーを履いて、その上から太もも用シェイプアップテープを巻くことになり、毎日の洗濯物が増えてしまった。毎日のことなので、レッグウォーマーの洗い替えも必要だった。

 しかし、オフィスでガーデニングブーツを履けば、ジョッキーのようではあるものの、トイレに立つときも、立ち上がる度に普段の靴に履き替えることなく自由に動き回ることができる。仕事を終えてガーデニングブーツを脱いでみても、太もも用シェイプアップテープを使用していたときほど汗は掻いていない。ただ、ガーデニングブーツを脱ぐときに、こむら返りの状況に陥り、「アイタタタタタタ!」と足を必死で伸ばして痛みをしのぐことがある。冷房対策のためにガーデニングブーツを履いてジョッキーを気取りながらも、脱ぐときにこむら返りで痛みを感じてしまうなんて、ちょっとかっこ悪い。それでも、オフィスでガーデニングブーツを履くことにより、冷房で冷え切っていた足元が温かくなったことは、私にとっては大きな進歩なのである。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m ガーデニングブーツのおかげで、ようやく仕事中に足元に溜まる冷気をブロックすることができるようになりました。私が思うに、足の冷えは無意識のうちに身体に蓄積されているようです。冷えが蓄積されていることに気付くのは、私のように、冷房が苦手になったときかもしれません。身体を動かしているときはいいのですが、動かないでいると、冷房がストレスになります。しかし、同じ条件下にあっても、身体に冷えが蓄積されていない人は、冷房に対してまったくストレスを感じないようですね。また、同じ職場であっても、勤務時間中にどこで過ごしているか、更に同じオフィス内であっても、席によって冷気が当たり易いところとそうでないところもありますので、何とも言えません。皆さんも、少しずつ身体に蓄積されてしまう冷えに十分ご注意くださいね。冷えの蓄積量が自分の限界を超えてしまう前に、これまで蓄積された冷えを解放してあげてください。ちなみに、ガンモにガーデニングブーツの冷房対策効果が高いことを報告すると、「ついでに麦藁帽子も買って持って行ったら?」となどと言われてしまいました。(苦笑)

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2009.05.15

ミイラ男の足(後編)

ミイラ男の足(前編)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m ミイラ男の足の実際の使用感については、もう少し経ってから綴らせていただこうと思っていたのですが、やはり皆さんに早くご報告したくて、いつものように、一度書き上げた記事のタイトルを変更させていただきました。(苦笑)では、後半の記事を綴って行きますね。

 出勤した私は靴を脱ぎ、自宅から持参した袋の中からゴソゴソとミイラ男の足を取り出して、ゆっくりと片方ずつ履いた。ミイラ男の足に足を入れると、羽毛が入っているらしく、ふかふかとして実に気持ちが良かった。まるでダウンジャケットを着ているような軽さである。もしかすると、器用な人ならば、着古したダウンジャケットで同じようなものが作れるのではないだろうか。

 オフィスでは相変わらず冷房が入り、冷たい空気が足元に流れ込んでいたようだが、私はミイラ男の足のおかげで、足元を冷やすことなく、快適に仕事をこなすことができた。足元が暖かいというだけでも、ずいぶん幸せな気持ちになれるものだと思った。

 履いた直後は、ロングブーツのように、足元をもう少し上のほうから包んでくれたらいいのにと思っていたのだが、実際に使い始めてみると、足首の辺りからの長さだけでも十分だった。とは言え、私の身体の中には過去の冷えがまだ残っているようで、足首の辺りから、冷たいわっかが掛かっているような感覚がある。いくらミイラ男の足でも、過去の冷えまでは取り去ってはくれないようなので、まずはそれらの冷えを完全に取り去ってからミイラ男の足を使い始めるべきだったとちょっぴり後悔している。

 私は、ミイラ男の足がとても気に入ったので、楽天市場で同一の商品を検索してみた。すると、同じ商品が出るわ、出るわ。しかも、何と、私がネットオークションで落札した金額よりも安い価格で販売されているではないか。商品名がわかっていれば、最初から楽天市場で購入すれば良かったと思った。私は、商品が気に入ったことと、最初に購入した金額よりも安い価格で売られていることから、同じ商品を追加であと二つ注文した。一つは私と同じように下半身が冷え易い実家の母のため、そしてもう一つは、自宅用である。

 ただ、仕事中、これまでよりも快適に過ごせるものの、何から何まで問題なしというわけではない。例えば、私が冷え取り健康法のために靴下を四枚重ね履きをしていることが原因で、座ったままの姿勢ではミイラ男の足の着脱がやや困難であることも問題の一つだ。そのため、できることなら、ミイラ男の足を仕事中、ずっと履き続けていたいのだが、もともとはルームシューズ仕様であることから、トイレに立つときは自分の靴に履き変えなければならない。もちろん、自宅のトイレであれば、ミイラ男の足のまま入るのだが、オフィスのトイレに入るのはいろいろな意味で抵抗があるのだ。そのため、トイレから帰ると、再び靴を脱いでミイラ男の足を履くことになるのだが、着脱がやや面倒なことから、トイレに行く回数が減りつつある。

 また、私はお昼休みになると、持参したお弁当を食べるために、オフィスに設置されているポットのお湯をもらってお茶と味噌汁を入れている。ミイラ男の足の着脱がやや面倒なので、オフィス内をそのまま歩いてみたところ、普段、歩いているのとは違う足音がして、ちょっぴり恥ずかしかった。ミイラ男の足が大きいので、歩くときに擦れて音がするようなのだ。しかも、私の席からポットの設置場所まで歩いて行くには、部長席の近くを通るのが一番近道なので、ミイラ男の足で歩いているところを部長に見つからないように歩くのは、ちょっぴりスリルがあった。

 とは言え、やはり足元が暖かくて快適なのはうれしい。これまでは、足元がひどく冷えるために、ひざ掛けを下ほうまでずり下ろして使用していたのだ。しかし、そうすると、ひざ掛けが下に下がった分、今度はお腹や背中のあたりにどんどん冷気が入り込んで来てしまうため、冷房対策に難儀していたのだ。細かい問題点はいくつかあるものの、足元が冷えていた頃に比べれば、微々たるものである。ミイラ男の足は確実に、オフィスの冷房対策としては大きな効果をもたらしてくれている。

 仕事を終えた私は、ミイラ男の足をオフィスの机の下に脱いだままにして帰宅した。私が帰宅したあとはいつも、清掃係のおばちゃんがオフィスを掃除してくれているのだが、清掃係のおばちゃんが、私の机の下にあるミイラ男の足を見付けて、
ミイラ男の足が発見されました!」
などと言って、ビルの管理事務所に駆け込んだりしないことを密かに祈っている。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 足はいつの間にか冷えて、その冷えはしばらく身体の中に残っているのだということが、今回のことを通して良くわかりました。これからは、足を冷やさないように、極力気を付けたいと思います。ちなみに、ミイラ男の足の商品名は「ソフト・デ・ブーツ」です。楽天市場で「ミイラ男の足」などと検索しても決してヒットしませんので、ご注意くださいませ。(苦笑)

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2009.05.14

ミイラ男の足(前編)

映画『フィッシュストーリー』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。映画の予告編では、逆のパターンも経験して来ました。つまり、予告編には心惹かれたのに、実際に鑑賞してみるとがっかりしたというパターンです。やはり予告編は、映画の最も重要な入口の一つでもありますから、映画の本編とかけ離れたものであって欲しくないですね。

 四月に入った頃からだろうか。早くもオフィスに冷房が入り始め、仕事中にストレスを感じ始めている。何故、こんなに早い時期から冷房を入れなければならないのかと思うのだが、私が働いているオフィスにはたくさんのパソコンがあり、熱がこもり易いので、少しでも暖かくなると、部屋を冷やさなければならないらしい。

 ホットヨガのレッスン中は、スタジオ内に熱がこもると、インストラクターがスタジオの扉を開けて空気を入れ替えてくださり、まるで天国のように感じることがある。まさしく、冷房のありがたみを実感する瞬間である。しかし、オフィスにいるときは身体を動かさず、じっと座っているせいだろう。クーラーの冷たい風が身体に当たると、ひどく不快に感じるのだ。

 とは言え、オフィスで感じる体感温度は、クーラーの吹き出し口から近い人と遠い人で異なる。また、もともと暑がりの人もいれば寒がりの人もいるだろう。私のように、自律神経がうまく機能していない人は、環境に合わせて体温調節することができず、暑がりであると同時に寒がりでもある。それでも、私の場合、寒さに敏感なのは、人工的な寒さに対してのみである。この冬は、ほとんど暖房器具を使わずに過ごしたくらいだから、自然の寒さには強いのだ。

 オフィスで感じる寒さとして、年を重ねるごとに顕著になって来たのが、足元の冷えである。一般的に、オフィスでは天井から室内に冷たい空気が送り込まれ、冷たい空気はやがて机の下に溜まる。すると、足元がギンギンに冷えて来るのだ。

 冷え取り健康法のために靴下を四枚重ね履きしている私の足でさえ、滞留した冷たい空気には弱い。そのため、私は、百円ショップで購入したサウナスーツの足先をブーツ状にカットして、足元にかぶせて冷えから守っている。何故なら、靴下を何枚重ね履きしていたとしても、靴下の生地の隙間を狙って冷たい空気が入り込んで来るからだ。

 仕事が終わる頃に、サウナスーツの足元だけの薄いブーツを脱いでみると、その中は汗をびっちょりと掻いている。冷風を通さないということは、同時に通気性も悪くしてしまうのだ。それでも、足が冷たくなるよりはマシだと思い、我慢している。

 それほど足元を防御していても、帰宅すると足が冷たい。足首の辺りから足先までが何かに浸かったように冷たく感じるのだ。更に、足元が冷えていると、夜はなかなか寝付けない。そこで私は、しばらく使っていなかったぽかぽか足湯で足を温めることにした。ぽかぽか足湯は、お湯ではなく電気で冷えた足を温めてくれる。これがとてつもなく気持ちがいいのだ。今の私にとって、至福の時間である。

ぽかぽか足湯(amazonから画像を拝借)

 久し振りにぽかぽか足湯を使ってわかったことは、冷えは身体に蓄積されるということだった。何故なら、オフィスの空調の影響を受けない週末であっても、ウィークデイに冷えた足がまるで何かに浸かったように冷たく感じられるからだ。その足をぽかぽか足湯で温めることにより、ようやく冷えが取れて快適になる。

 クーラーを発明した人は天才かもしれないが、足元が冷えてしまうのは、一部の女性には優しくない。まだ五月の半ばだというのにこの調子では、きっと暑い夏を乗り切ることはできないだろう。そこで私は、オフィスの冷房対策として何かいいものはないかと思いを巡らせた。そして思い付いたのが、冬に売られていた室内で履くブーツをオフィスに持参することだった。しかし、冬ならまだしも、もう五月である。室内で履くブーツなど、もはやどこにも売られていないのではないだろうか。そんな諦め半分の気持ちでインターネットを徘徊していると、ネットオークションに「ソフト・デ・ブーツ」なる商品が出品されているのを発見した。商品の写真を見ると、ちょうど私が冷えを感じている足首のあたりから下までをサポートしてくれそうだ。私は、「これだ!」と思い、すぐに入札した。幸い、ライバルは誰もいなかったので、私はめでたくその商品を落札することができた。そして届いたのがこれである。

ソフト・デ・ブーツ

 私は、商品が届いたことがうれしくて、早速家の中で履いてみた。確かに暖かい。これでオフィスの冷房から足を守ることができるだろうか。私は、うれしそうに、ガンモにブーツを履いた足を見せた。するとガンモは、
「ミイラ男?」
と私に言った。私が、
「何で男なの?」
と尋ねると、
「だって、ミイラ女なんて聞いたことないから」
と言った。

 確かに色が白いので、ミイラ男の足のようではある。それにしても、ミイラ男とは、良く言ったものである。ガンモの意外な発言に驚かされたのだった。こうして私は、ミイラ男の足をバッグに忍ばせて、仕事に出掛けて行く準備を進めている。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m ミイラ男の足は、間もなくオフィスに持ち込まれます。果たしてこれでオフィスの冷房から足を守ることができるのでしょうか。また後日報告させていただきますね。冷房の効いたオフィスで長時間、過ごすことになりますので、これからの季節は冷房対策が大切ですね。皆さんもどうか、足元を冷やさないようにお気をつけください。

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2008.10.04

狼少女

家出した結婚指輪の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 記事に書けば、何か変化が訪れるかもしれないともちょっぴり期待していましたが、結婚指輪はまだ出て来ません。一体どこに雲隠れしてしまったのでしょうか。他の人にとってはまったく価値のないものなので、家出してもあまりいいことはないと思うのですが・・・・・・。(苦笑)

 今日は、大阪・梅田まで出掛け、派遣会社が主催するTOEICのIPテストを受けた。こうして梅田の貸会議室でTOEIC IPテストを受けるのも、今回で四回目となるため、もはや慣れたものである。十月といえども暑い一日になりそうだと思ったので、私は半袖Tシャツを二枚着込んで出掛けた。しかし、道を歩いている人たちの九十パーセント以上は長袖を着ていた。長袖を着ている人たちの多くは、おそらくまだ暑いと心の中では思っているものの、既に夏物を押し入れの奥に仕舞い込んでしまって、わざわざ取り出すのが面倒臭いのだろう。私は人工的な寒さには弱いが、自然の寒さには強いのだ。それに、最高気温二十四度というと、夏休みに出掛けたパリの夏の最高気温とほぼ同じくらいだ。

 TOEIC IPテストの試験会場は、いつもクーラーが良く効いているので、半袖Tシャツで出掛けて来てしまった私は、リュックの中から冷房対策用の薄手のジャンパーを取り出して着込んだ。また、冷房の冷たい風が頭に降り注いで来ないように、頭には帽子をかぶり、膝の上にはショールを掛けた。これで準備完了である。私を知る人たちの多くは、私がいつも大きなリュックを背負っていることを不思議に思っているようだが、このように私のリュックには、自分の環境を快適にするためのグッズがたくさん詰まっているのである。

 それはさておき、前回のIPテストでは、リーディングの問題に取り組むときに、後半の文章問題から解き始めて成功を収めたので、今回もその方法を採用することにした。すると、時間の都合で諦めた問題の数がこれまでよりもぐっと減ったのである。TOEIC IPテストを受け始めてから、初めての確かな手ごたえを感じることができた。毎回、同じようなことを書いているように思われるかもしれないが、今度こそかなりいいところまで行ったと過信、いや、確信している。

 ただ、文章問題を解くには、かなりの集中力が必要だということを改めて実感させられた。お腹に大きな筋腫を抱えていると、感情的なエネルギーが衰えて来るという話を以前も書いたが、同時に集中力も乏しくなっている。私は文章問題に取り組みながら、何度も何度も同じ文章の同じところを繰り返し読んでいることに気がついた。頭の中で、たった今読んだばかりの文章がどんどん素通りしてしまうのである。集中力の欠如により、ロスしてしまった時間を取り戻すことができれば、今回感じた手ごたえも、もっともっと確かなものになったことだろう。

 そう言えば、ガンモの提案により、今回のTOEIC IPテストの結果によって、公開テストに踏み切るかどうかを判断することにしていたはずだ。しかし私は、今回のTOEIC IPテストに手ごたえを感じたので、そろそろ公開テストに踏み切ってもいいと判断し、ガンモがいつも手続きを行っているように、インターネットから次回の公開テストを申し込んだ。派遣会社の主催するTOEIC IPテストは、一回四千五百円で受けられるが、公開テストは六千六百十五円である。これまで馴れ親しんで来たTOEIC IPテストよりも二千円以上も高いとなると、気を引き締めて取り組まなければならない。ガンモも次回の公開テストを申し込むようだが、新婚当時に受けたときのように、ガンモと同じ会場で受験できるかどうかはわからない。

 今度こそ実感できた確かな手ごたえ。実は、TOEIC IPテストを終えたあと、すぐにでもガンモにこの確かな手ごたえの喜びを伝えたかったのだが、ガンモは二日間連続で夜勤の仕事が入っていたため、自宅で昼夜逆転の睡眠中だったので、連絡は控えることにした。私は、いつものように梅田店でホットヨガのレッスンを受けたあと、ガンモが目を覚まして、夜勤に出掛ける準備を整える頃に帰宅した。帰宅してからガンモに、
「今度こそ○○点クリアしたよ」
と言ってみたが、私が大きなことを言うのはいつものことなので、取り合ってくれなかった。狼少年ならぬ、狼少女だと思われているのかもしれない。えっ? 少女のはずがないだろうって? もう、記事のタイトルにしてしまったので、今さら変えたくない・・・・・・。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 毎度のことではありますが、「今度こそ!」という手ごたえを感じています。(笑)まだ結果は出ていませんが、TOEICの試験には問題の解き方があるのだということを改めて思い知らされました。これまでは、まるで拷問のように時間が足りなかったのです。終了時間が近づくと、残された数分で、マークシートの特定の記号だけを塗り潰しておいて、あとは超能力に頼ることが多かったのですね。しかし今回は、ほとんど超能力を使いませんでした。そのため、試験を終えたときの充実感が、これまでとは違っていました。またまたこんな大きなことを書いてはいますが、およそ二週間後に結果が出ますので、どうぞお楽しみに。(笑)

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2008.05.05

眠らない、眠らせない。

倉敷再発見の旅の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m コンサートの帰りに、美観地区周辺で、周辺の旅館に宿泊していると思われる中年のカップルに出会いました。男性は手に行灯(あんどん)を持って、美観地区を歩いていました。倉敷は、ずいぶん粋な観光地でありますね。

 高松駅前から無料送迎バスに乗ってフェリー乗り場に着いてみると、神戸からのたくさんのフェリー利用客が私たちの乗った無料送迎バスの到着を待っていた。無料送迎バスは、高松駅前から乗車した私たちをフェリー乗り場で降ろすと、今度は神戸からのフェリー利用客を乗せて、再び高松駅方面に向けて走らせるのだろう。

 港に着いたのは、出航のおよそ十分前だった。通常ならば、乗船手続きを行ってから乗り込むのだが、回数券を購入している私は、乗船手続きをせずにそのまま乗船することができた。おそらく、回数券を購入したときに回数券の番号が控えられ、あとで乗船名簿と照らし合わせられるようになっているのだろう。回数券を購入しておいたことは正解だった。何故ならこのあと、席の争奪戦が始まったからだ。

 無料送迎バスで一番前の席に座っていた私は、無料送迎バスから一番に飛び降りて、席を確保するために乗船口まで走り始めた。すると、私と同じように回数券を購入しているのか、私のすぐ後ろから追いかけて来る人がいた。その人に先を越されてはならないと、私は必死に走ったが、荷物が重く、途中で追い越されてしまった。見ると、私を追い越して行ったのは女性だった。

 何とか乗船口まで辿り着き、息を切らしながらも係の人に回数券を手渡し、三階の船室にすべり込んだ。しかし、いつもはガラガラの船室も、ゴールデンウイークということで既にたくさんの人たちで溢れ返っていた。早くも船室にいるのは、無料送迎バスを利用しなかった人たちなので、おそらく自家用車と一緒に乗船されている人たちなのだろう。

 ぐるっと船室を見渡してみたが、コンセントの使える席にはどの場所にも既に人がいたので、私はせめて横になることのできる場所を探すモードに切り替えていた。しかし、広い船室の周辺には既にたくさんの人たちが陣取っている。船室の真ん中は開いているようだが、さすがに真ん中で寝るのは落ち着かない。

 そこで私は、レディースルームに足を運んでみることにした。レディースルームには、リクライニング式の席が主だったが、できればゆったりと横になれる場所がいい。見ると、リクライニング式のレディースルームの横っちょに、雑魚寝できるレディースルームがあるのを見付けた。中を覗き込んでみると、横になれるスペースがあったので、靴を脱いでそこに入った。入口付近だったが、贅沢は言えない。私は荷物を置いて一息ついた。

 コンセントの使える場所を確保することはできなかったが、フェリーは〇時半に出航して四時過ぎには神戸に着くのだから、コンセントを使うこともないだろう。そう思いながら、私は普段、映画鑑賞のために持ち歩いているひざかけ用のショールや、毛糸のベスト、Tシャツなどを次々に取り出して、布団代わりに掛けた。長距離フェリーならば、毛布の貸し出しがあるのだが、このフェリーにはフリースの販売はあっても、貸し出しはないようだ。

 ひとまず落ち着いたので、私は就寝前の洗面と歯磨きを済ませるために席を立った。レディースルームの外に出てみると、通路にゴザを広げて横になっている人たちがいた。おそらく、一般の船室が既に人で溢れ返っているので、少しでもゆったりと横になれる場所を求めて、通路にゴザを広げたのだろう。少し気の毒に思ったが、予めゴザを持ち込んだということは、最初から通路に寝ることを覚悟していたのかもしれないと思い直した。

 私が洗面所から帰ると、私の確保した場所のすぐ隣に、新たな人が来ていた。彼女の登場で、私は自分がどこに横になったらいいか、少し戸惑ってしまった。彼女は、私がそこにいることに最初から気づいていたはずなのに、私の登場で、あたかもたった今気づいたかのように私を気遣ったので、少しムッとした。結局私は、身体を斜めにして横になることにした。

 レディースルームの入口には、「盗難防止のため、消灯はしません」と張り紙がしてあった。つまり、例え夜中であっても、電気は点いたままということだ。その点に関しては、私はアイマスクを持参していたので問題はなかった。しかし、あとから来た人が風邪を引いていたらしく、私のすぐ隣で鼻をすすったり咳をしたりするので、その音が気になって、目を閉じてもなかなか眠りに就くことができなかった。そこで私は耳栓を取り出して、周りの音をシャットアウトした。耳栓のおかげで、彼女の立てる音も、船が走行するときのエンジンの音も遠ざけることができた。

 これでようやく安眠できるかと思いきや、まだまだ難題が残されていた。というのも、掛け布団に代わるものは何とか持参したものの、私は布団を敷かずにじゅうたんの上にそのまま横になっているわけである。実家に三日間滞在して、固い布団の上に横になることにようやく慣れかけていた頃だったが、さすがにじゅうたんの上に直接横になるのは厳しかった。それだけならまだいい。ゴールデンウイークで利用客が多いからだろうか。私たちのいる雑魚寝できるレディースルームには、クーラーがガンガンかけられ、足元が冷えて冷えて眠れないのだ。

 私は、これまでに体験したことのないほど居心地の悪さを感じていた。眠りたいのに眠れない。私は何度も何度も寝返りを打ちながら、時間が過ぎて行くのを静かに待っていた。それでも、しばらくうとうとしていたのか、はっと気がついて時計を見てみると、三時半を回っていた。耳栓を外して起き上がってみると、咳や鼻の音を立てていた隣人は、荷物をまとめていなくなっていた。おそらく、寒過ぎるため、暖かい場所を求めて出て行ったのだろう。

 起き上がった私を見て、別の人が私に、
「冷えますねえ」
と声を掛けて来た。私は、
「本当に。冷房、効き過ぎてますよねえ」
と言った。日中、とても暖かかったからだろう。その方は私よりもずっと軽装で、しかも、夜寝るときに布団代わりにできるようなものを何も持ち合わせていないらしかった。

 毛布を持参して真ん中で横になって寝ている年配の女性二人も、ジャケットを着たまま毛布にくるまっているのに、ひどく寒そうだった。私が、
「寒いですよねえ」
と言うと、二人連れの方も、
「そうですねえ。めちゃ寒いですねえ」
と、冷たい空気が噴出して来る空調の噴出し口を見上げながら、私に同意してくれた。

 そろそろ着岸する時間だったので、私はトイレに立ち、ズボンを履き替えた。トイレの中で、
「まもなく着岸します」
とのアナウンスを聞いた。寒いだけでほとんど眠ることができなかったが、わずか千四百七十五円で神戸に渡ることができるのだから、文句も言えまい。

 間もなく船は着岸した。そこから三ノ宮駅まで連絡バスに乗り、およそ十分程度で三ノ宮駅に着いた。駅の案内板を見ると、まだ始発電車は動いていないようである。始発までまだ三十分以上時間があったが、私は駅の改札をくぐった。

三ノ宮駅のホームで始発電車を待つ

 私は、徹夜で仕事をしているであろうガンモにメールを送った。

〇時三十分の便にはもう二度と乗らんぞ。寒い。固い。混む。コンセントなし。眠らない、眠らせない!

 「眠らない、眠らせない」というのは、昔、フジテレビの深夜番組の時間帯に流れていたキャッチコピーである。ガンモも私も、このキャッチコピーが流れていた頃、それぞれ神奈川と東京に住んでいたのだ。

 その後、ガンモと電話が通じて話しをしたところ、ガンモの帰宅は八時過ぎになると言う。私は始発電車に乗って自宅の最寄駅まで帰った。夜行の乗り物にでも乗らなければ、このような時間に帰宅することなど皆無である。寒さのせいで身体が冷え切ってしまっていたからだろうか。寝不足のはずなのに、不思議と眠気は感じなかった。

 帰宅した私は、ガンモが一人で横になっていたときのベッドの皺(しわ)を愛しく感じながら、ベッドに横になり、睡眠を取った。そして、ガサゴソという物音で目を覚ますと、四日振りに顔を合わせるガンモが立っていた。

※なお、この話には続編があります。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m フェリーの中で寒くて歯を食いしばり過ぎたのか、あごがとても痛かったです。(苦笑)普段、オフィスで寒がりと思われている私ですが、他の人たちもフェリーの冷房を寒いと感じていたということが、私に自信を与えてくれました。私は大丈夫だったのですが、他の方たちは風邪を引いたのか、鼻をズルズルすすっていました。利用客が多いとアバウトになり、サービスが行き届かなくなりますね。夜のうちにフェリーで移動できるのはとても便利なのですが、夜行フェリーで運航時間が四時間足らずと短いのは、ちょっと考えものです。昼間のゆったりとした時間ならば、四時間という運航時間は、とても優雅な時間になるのですが。(苦笑)

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2008.04.16

シャーロック・ホームズ

「ガンまる日記」はいかにして出来上がるか?の記事にの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m もしかして、私が設定している画面の色に驚かれましたか? 私は、ノートパソコンではWindows XPを使用しているのですが、緑色が好きなので、XPのテーマは緑色ベースで作成しています。緑色ベースのWindowに濃い緑色の背景、そして黄色の文字。これは私の設定の定番であります。仕事でもプライベートでもこの色に設定しています。そして、左側の階層構造の項目は、第二チャクラの活性化を願ってオレンジ色にしています。緑色とオレンジ色は、色の相性がいいですものね。

 四月に入り、早くもオフィスにクーラーが入るようになった。オフィスではたくさんのパソコンが稼動しているため、クーラーで冷やしておかなければ、パソコンの持つ熱が部屋にこもってしまうからだ。その証拠に、冬の残業時間はオフィスがひどく暑くなる。というのも、昼間のうちは例え外が寒くても、オフィスの温度が上昇し過ぎないように冷やされているが、残業時間になると、オフィスを冷やすクーラーが止められてしまうからだ。残業時間に部屋がひどく暑くなると、昼間のうちにいかに部屋が冷やされていたかが良くわかる。つまり、私の働いているオフィスでは、夏には寒く、冬には暑いという、私たちの身体が本来持っている機能を忘れてしまいそうな温度設定になっているというわけである。

 いつの間にか、私は暑さにも寒さにも敏感な身体になってしまっていた。敏感ではあるものの、自律神経の働きが衰えたのか、自分で体温調節をすることが難しくなってしまったのだ。現在のオフィスに勤務する以前は、これほど空調に敏感になるようなこともなかったので、おそらく現在のオフィスで冷たい風に当たり過ぎて自律神経が正常に機能しなくなってしまったのではないかと思われる。

 そんなことを二年ほど前からこの「ガンまる日記」に綴っていたところ、それを読んでくださった方から、「仕事を辞めてもっと身体を大切にしたらどうか?」というご意見をいただいた。しかし私は、クーラーの冷気には負けたくはなかったので、一年後、裸足で過ごすという画期的な方法で身体から熱を発する方法を生み出し、去年の夏を何とかしのいだのだ。

 あれから一年経ち、オフィスでは四月の人事異動による体制の変化に伴い、席替えが行われることになった。既に、私が空調に敏感なことは周知のことなので、上司や上司のまた上司、部長が気遣ってくださって、私に暖かい席を優先的に決めさせてくださった。部長は、
「まるみさん(実際に呼ばれたのは私の苗字)の席が決まらないと、同じチームのメンバーの席が決まらないんだよね」
などと言って、冗談っぽく茶化すほどだった。そうした配慮はとてもありがたく、私は自分で暖かいと思う席を選び、ここにしますと宣言したのだった。部長の言う通り、私の席が決まったことで、私と一緒に仕事をしている人たちの席も、仕事がやりやすいような形で決まった。

 ところが、私が選んだその席は、ひどく寒い席だということがわかってしまった。というのも、席を選んだ頃には、まだ本格的にクーラーが入っていなかったからだ。しかし、席替え直後から、オフィスに本格的なクーラーが入るようになり、私の席はクーラーの冷気がざんざんと降りて来る席だということがわかってしまったのである。

 私は困り果てた。この席なら暖かいはずだと、自ら選んだ席なので、今更、
「実はあの席、ものすごく寒いんですよ」
などとは言い出せない。何故なら、私のために動いてくれた人たちを裏切ってしまうことになるからだ。そこで私は、仕事帰りにポンチョを買って、翌日からポンチョを着て仕事を始めた。動くとパサパサと音を立てるものの、袖口が絞られていないポンチョは、体温で温まった空気を適当に逃がしてくれるので、暑過ぎず、ちょうど良かった。ポンチョの他にも、私は上から降りて来る冷気をガードするために、帽子をかぶって仕事をしている。トイレに立ったとき、ポンチョに帽子姿の自分を見て、
「あっ、シャーロックホームズがいる!」
と思ったものだ。

 しかし、時にはポンチョによる防寒も意味を成さないほど冷たい風が降り注ぐことがあった。私は仕事中、身体をいぞいぞと動かしながら、何とかこの冷風をガードする方法はないものかと考えあぐねていた。既に、分厚いひざ掛けと、足元をガードするためにサウナスーツをレッグウォーマーのようにカットしたもので下半身を守っている。そして、上半身を覆うポンチョと頭をガードする帽子。一体、これ以上、どのようにガードすればいいのだろう。

 隣の席の社員の方が心配して、
「上司の上司に相談されたら?」
と言ってくださった。もちろん、上司の上司も私が凍えているのを見て、状況をわかってくださってはいる。何故なら、上司の上司もまた、オフィスの空調には悩まされているからだ。上司の上司は、オフィスの空調の温度が極端に低くなるのは、外の温度が低いときだということも分析されていた。やはり、上司の上司に相談したほうがいいのだろうか。しかし、この席は私が優先的に選ばせてもらった席である。

 凍えながらトイレに立ったとき、オフィスの外で、設備のおじさんに会った。そのおじさんは、私がいつも寒そうにしているので、
「寒ないか?」
と言って、しばしば気遣ってくださっている。そこで私は、そのおじさんに、席替えをして、冷たい風が吹き付けて来ることを話した。すると、おじさんは私と一緒にオフィスに入ってくださり、クーラーが吹き付けて来る吹き出し口を見上げながら、
「他の吹き出し口との兼ね合いもあるけれど、風が余り出ないように吹き出し口を絞れる場合がある」
とおっしゃった。おじさんは、
「絞れるかどうか、確認してみようか?」
と言ってくださったのだが、派遣社員の私がそこまでお願いできる立場ではなかったので、
「いえ、周りの人に聞いてみてからにします。ありがとうございました」
とひとまずお礼を言った。

 しかし、その後も、冷たい風が降りて来ている間はほとんど仕事にならなかった。何故、私が選ぶ席はいつもこんなに寒いのだろう。それとも、寒いと思っているのは私だけなのだろうか? 設備のおじさんが言うには、空調の吹き出し口から冷たい風が降りて来ていることには間違いないのだが、他の吹き出し口からも冷たい風が降りて来ているため、空気の対流が起こり、吹き出し口から離れている安全そうな場所であっても、冷たい風が降りて来ることもあるとのことだった。

 今年もオフィスの空調に悩まされるのかと気をもみながら帰宅した翌日、私はオフィスの空調の設定温度を確認してみることにした。何と、設定温度が二十二度になっているではないか。これでは寒いはずである。おそらくこの設定温度は、以前、暖房が入っていたときの設定温度のままなのだろう。暖房と同じ設定温度のままクーラーが入っていたのだとすると、たまったもんじゃない。私は、空調の温度設定のつまみをこっそり右に回し、二十六度まで上げさせてもらった。それからは、私の席に冷たい風はもう降りて来なくなった。やれやれである。

 今回のことにより、場所によって、空気の対流が起こり、冷たい風が降りて来ることがわかった。空調の吹き出し口から離れた場所ならば暖かいだろうという目論見は、ものの見事に外れてしまったわけだ。温度設定を二十六度に変えてからは、シャーロックホームズは見掛けなくなった。どうやら、事件が解決したようである。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m ポンチョを着て仕事をしていると、暑いのか寒いのかわからなくなることがあります。暑いのと寒いのが同時にやって来ているような感じでしょうか。身体がどう反応していいのかわからずに、戸惑っていたのかもしれません。オフィスの空調問題は、本当に難しいですよね。同じ部屋でも、場所によって温度が違いますし、例え同じ状況だったとしても、人によって感じ方が違いますし。今回の場合は、空調の設定温度を変えることで何とか救われましたが、逆に言えば、同じ設定温度であっても、私のようにならなかった人たちもいるわけなのです。

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2008.04.12

TOEICで脂肪燃焼

月経血コントロールの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 三砂ちづるさんの昔の女性はできていた -忘れられている女性の身体に"在る"力-の体験談にも書かれていましたが、私も初めて生理を体験したとき、生理をどのように過ごすかという知恵を、母から細かく教わったわけではありませんでした。多くの母子が私と同じような状況だとすると、九十歳以上のお年寄りの世代で月経血コントロールが行われていたことが下の世代に伝わっていなかったことも納得が行きます。デリケートな内容であるだけに、例え親しい友人同士であったとしても、自分の生理が普段、何日で終わるとか、どんな感じで始まり、どんな感じで終わるかとか、生理用品に頼らず、トイレに立ったときにお腹に力を入れて月経血を出しておく方法があるとか、そんなことは話さないですよね。話す場所も選ばなければなりませんから。だから、こうした知恵が、縦にも横にも繋がらずにここまで来てしまったように思います。そういう意味からも、とても貴重な本だと思いました。

 二ヶ月に一度のペースで受けているTOEICのIPテストの日がやって来た。IPテストを受けるのは、今回で三回目となる。これまでのIPテストは、三宮にある派遣会社のオフィスでこじんまりと開催されていたのだが、今回からは、梅田にある貸し会議室で行われることになっていた。おそらく、兵庫と大阪の派遣スタッフが集結されているのだろう。

 派遣会社が主催するTOEICのIPテストは、同じ日に午前の回と午後の回があり、どちらか都合のいい回を選べるようになっている。午前の回も午後の回も、定員は五十名である。私は、午前の回のほうが都合が良いので、毎回、午前十時から行われる午前の回を申し込んでいる。

 今回からの受験会場となるビルは、初めて足を運ぶビルだったので、私は前日の夜にインターネットの地図サイトを参照して場所を確認しておいた。すると、受験会場となるビルは、どうやらホットヨガ梅田店のスタジオと比較的近い場所にあるらしいことがわかった。今回は午後から出掛ける予定があったので、ホットヨガのレッスンとセットにすることはできないが、今後はなかなか面白い展開になりそうな予感がした。

 受験会場がホットヨガ梅田店のスタジオと近かったおかげで、初めて足を運ぶ場所にしては迷うことなくすんなりと会場に到着することができた。トイレを済ませて受付で名前を告げると、
「十九番の席にお座りください」
と案内された。会場には、四十名分くらいの席が用意されていた。三宮にある派遣会社のオフィスで受験していたときは、わずか数人程度の参加者で、好きな席に座っていいことになっていた。席が指定されていることと言い、定員が五十名にふくれ上がったことと言い、それだけ公開テストの条件に近づいたことになる。

 ところで、試験会場のトイレに入ってみて、私は驚いた。女性にはうれしいパーソナルボックスが設置されていたのだ。まるで郵便局の私書箱のように楽しいではないか。この中に、歯磨きセットやちょっとした化粧ポーチなどを入れておくと、トイレに立つときに荷物を持たなくて良いのである。見たところ、布ナプキンを置いておくには小さ過ぎるのが難点だが、それでも、ないよりはずっとマシである。

トイレに設置されているパーソナルボックス

 トイレにパーソナルボックスが設置されている職場で働いたことは、かつて一度だけある。そのときは、もう少しボックスが大きかった。やはり透明のパーソナルボックスで、外から見ても自分のボックスと他の人のボックスを識別できるようになっていた。あと、パーソナルボックスではないのだが、トイレに棚があり、同じビルの同じ階の別会社で働いていた派遣仲間と、本の貸し借りに利用していたことがある。お互いに読みたい本が一致している派遣仲間だったので、トイレの棚を利用して、しばしば本の貸し借りをしていたのだ。そのときのことを思い起こしてみても、やはり、もう少しボックスが大きいほうが楽しみが広がる。そこで働くわけでもないのに、トイレにパーソナルボックスが設置されていることから、様々な想いを巡らせていた。

 会場に入り、周りを見渡してみると、男性の参加者が何名かいらっしゃることがわかった。もちろん、私が働いている派遣会社には、男性の派遣スタッフの方もいらっしゃるし、私の現在の職場にも、同じ派遣会社から派遣されている男性の派遣スタッフが三名ほどいらっしゃる。しかし、三宮のオフィスでIPテストを受けていたときには男性の派遣スタッフとは出会わなかったので、とても新鮮だったのだ。こんなことを書いていると、まるで梅田店でホットヨガのレッスンを受けたときの感想を書いているみたいだ。というのも、いつも私が参加している三宮店や神戸店は女性会員限定だが、梅田店では男性会員の入会も受け入れているからである。

 それはさておき、指定された席に着いた私は、会場内の空調がひどく寒いと感じていた。しかし、ほとんどの人たちは、ジャケットを脱いで椅子に掛けている。寒くはないのだろうか。それとも、部屋に入るとジャケットを脱ぐことが当たり前になっているのだろうか。私は、ひどく寒いと感じていたので、ジャケットを脱ぐことができなかったばかりでなく、首にはスカーフまでしっかりと巻きつけていた。これほど寒い空調のままTOEICの試験に臨むのは、かなり厳しいのではないだろうか。そこで私は、リュックの中から薄手のショールを取り出して、ひざ掛け代わりに使用した。ひざ掛けの貸し出しのない映画館で映画を観るときに使用しているショールである。

 空調のことが気になっていると、私の他にも寒いと思った方がいらっしゃったようで、試験官に空調の温度を上げてもらえるようにお願いしてくださった。ありがたいことである。おかげで部屋の温度が少し上がり、まだ少し寒さを感じてはいたものの、その寒さをほとんど気にすることなく試験を受けることができた。

 さて、今回の試験の感触だが、最近、使用し始めたThe Nativebusterという教材のおかげで、TOEICのリスニングのスピードが比較的ゆっくりであることを実感できた。そのため、以前よりはリスニングの点数がアップしているのではないだろうか。そんな手ごたえを感じた。ただ、リーディングの問題は相変わらず時間が足りず、手付かずのままで終わってしまった問題の数は前回までとほとんど変わらなかった。これまでは、リーディングの問題を解く時間があまりにも短過ぎるため、終了間際になると少しでも多くの問題に答えようと、かなり焦りを感じていた。しかし今回は、一問でも多くの問題に回答しようと先走るのではなく、確実な回答を目指したため、焦りを感じずに済んだのである。

 空調の温度を少し上げてもらうことができたものの、試験が終わる頃には、私はトイレに行きたくて行きたくて仕方がない状態に陥っていた。試験を受けている間に、身体の中の脂肪が使われ、たくさんの尿に変化したのだろうか。そう言えば、空調の温度を上げてくださいと試験官にお願いしてくださった方が、試験の最中に試験官に許可をもらって席を立っていた。彼女も空調に対して敏感で、どうしてもトイレに行きたくなってしまったのかもしれない。

 試験終了後、問題用紙と解答用紙が集められ、枚数の確認が行われたあと、ようやく解散となった。そのあと、私がトイレに駆け込んだのは言うまでもない。しかし、トイレに駆け込んだのは私だけではなかった。十数人の参加者が次々にトイレに駆け込み、三つしかない個室の長い順番待ちをすることになった。やはり、試験会場の設定温度は、他の人たちにとっても低かったようである。

 トイレを済ませたあと、ビルの外に出て、自宅で待機しているガンモに電話を掛けた。
「どうだった?」
と尋ねるガンモに私は、
「うん。The NativebusterのCDを聴き込んでたから、やっぱりTOEICのリスニングがゆっくりに聴こえたよ」
と答えた。ガンモは私にライバル意識を燃やしながら、
「ふうん」
と言った。私としては、前回よりもガンモのスコアにぐっと近づいた手ごたえがある。現在、ガンモと私のスコアの開きは百五点だ。これがあと三十点くらいにまで迫っただろうと自負している。まあ、実際のスコアがわかるまでは、相変わらず何とでも言えるのだ。

 午後からは、ガンモの運転する車に乗り、ガンモの実家に帰ることになっていたため、私は大阪でご飯を食べたあと、自宅への道のりを急いだ。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 私の席の隣の人も、最初は上着を脱いでいたものの、途中から上着を羽織っていたので、やはり試験会場が寒かったのだろうと思います。それでも、上着を脱いだまま、薄着で受験されている方もたくさんいらっしゃいました。そういう方たちは、きっと体温調節が自由自在なのでしょうね。次回はおよそ二ヵ月後に同じ場所で開催されることになっていますが、その頃には外気がもっと暑くなっているはずなので、空調の設定が今回よりもずっと厳しいかもしれません。できる限り、空調の設定に左右されることなく、試験に臨みたいと思います。ちなみに、今回の試験の結果はおよそ二週間後に郵送されて来ることになっています。ガンモとの差が三十点にまで縮まったと自負しておりますので、どうぞ結果をお楽しみに。(笑)

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2008.02.24

かっぽうぎの魔法

映画『エリザベス:ゴールデン・エイジ』の記事にの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m もしかすると、記事にするのはまだ少し早かったのかもしれませんね。ごめんなさい。それでも、あたたかい応援クリックに感謝しています。何を隠そう、少し前まで、私は映画のレビューが書けなかったのです。自分の中に既にあるものを表現するのはそれほどの労力を必要としなかったのですが、受け取ったものを自分の言葉で表現するのはとても苦手だったのです。そのため、数行程度の感想しか書くことができませんでした。映画のレビューを書き始めてからは、受け取ったものを自分の言葉で表現する練習になっています。これからも、まだまだ練習は続いて行くと思います。さて今回は、受け取ったものを自分の言葉で表現するのではなく、自分の中にあるものを表現してみました。(笑)

 最近、私の中ではかっぽうぎブームが密かに沸き起こっている。何を隠そう、私はかっぽうぎを一枚も持っていなかった。かっぽうぎはおろか、エプロンでさえも、日常生活においてはまったく使用していない。確か、ずっと以前に誰かからプレゼントしてもらったエプロンが家のどこかの棚に眠っているはずなのだが、ほとんど使用することがなかったので、今ではどこに仕舞い込まれているのかさえもわからない状態だ。私が日常生活で使用しているのは、エプロンでもかっぽうぎでもなく、せいぜいカッパくらいだ。

 何故、私の中で、かっぽうぎブームが沸き起こっているのか。そもそも私は、幼稚園時代の制服がとても気に入っていた。両手の袖口がゴムで絞られ、左右にお行儀良く取り付けられた深いポケットには、ハンカチやティッシュなどを入れておくことができる。おそらく、幼稚園時代の私は、片方のポケットにはハンカチを、もう片方のポケットにはチリ紙(当時はテュッシュではなく、チリ紙と言った)を入れて幼稚園に通っていたはずだった。

 大人になってからも、幼稚園の制服(当時は園服『えんぷく』と言った)を着ていたかった。画家にでもなれば、幼稚園の帽子に似たベレー帽をかぶって、園服に似たスモックを着て仕事をすることができたのかもしれない。しかし、私は画家にはならなかった。絵が下手なのだ。

 かっぽうぎのことが本格的に気になり始めたのは、去年の暮れに水漏れ事件(5)を起こしたときに、下の階の奥様が、かっぽうぎではないが、かわいらしい平べったいエプロンを身にまとっていらっしゃるのを見たからだ。それ以来、エプロンやかっぽうぎへの憧れが一層強まったのだった。

 実際に店頭に並べられているエプロンやかっぽうぎを何度手に取って見たことだろう。しかし、どうせ買っても活躍の場がないことを考えると、店頭の商品を手に取っては元の場所に戻し、また別の場所で手に取っては戻すといったことを繰り返していた。

 ところが先日、とうとうかっぽうぎを安売りしているお店を見付けてしまった。これまで見て来たどのお店よりも安い。しかも、かわいらしいデザインのかっぽうぎが多数揃っている。同じ値段で平べったいエプロンも並べられていたのだが、私が欲しいと思ったのは、かっぽうぎのほうだった。

 結局、私はそのお店でかっぽうぎを四枚購入して帰宅した。そして、ガンモの前で着て見せた。ガンモは私が何度も何度も店頭でかっぽうぎを手に取って見ていたのを知っているので、
「おお、とうとう買ったか。良く似合うなあ」
と言ってくれた。その言葉に気を良くした私は、すぐに洗面所の鏡を見に行った。そして、洗面所の鏡に自分のかっぽうぎ姿を映し出して眺めた。自分で言うのも何だが、確かにかっぽうぎ姿が似合っていると思った。

 かっぽうぎを着ると、不思議なことが起こる。家事をしたくなるのだ。私は台所に立ち、普通の奥様みたいにてきぱきと家事をこなした。きっと、かっぽうぎには、女性たちが家事をてきぱきこなせるような魔法がかけられているのだ。私は、てきぱきと家事をこなすことのできるかっぽうぎがますます気に入り、
「職場でもかっぽうぎを着てみようかな」
と言ってみた。するとガンモは、
「まるみなら大丈夫だよ。だって、インドの神様のTシャツを着て仕事をしているくらいだから」
と言った。私は、
「そうだね。じゃあ、職場にかっぽうぎを持って行ってみるよ」
と言った。

 私は実際に、四枚購入したかっぽうぎの一枚をオフィスに持ち込んだ。そして、出勤すると、何食わぬ顔でかっぽうぎを頭からかぶり、仕事を始めた。誰かが何かを言って来るのではないかと内心びくびくしていたが、誰からも何も言われなかった。私なら、かっぽうぎを着て仕事をしていてもおかしくないと思われているのかもしれない。

 ありがたいことに、かっぽうぎは、オフィスの空調から身を守ってくれることがわかった。オフィスの空調は、冬であるにもかかわらず、いくつものパソコンの出す熱で暖かくなった室内を冷やすために、外気を取り入れている。私の席は、その外気が入って来る場所に近いため、頭の上から冷たい風が降りて来るのだ。だから私は、セーターの上から薄手のショールなどを羽織って防寒しながら仕事をしている。しかし、かっぽうぎを着ると、ちょうど薄手のショールくらいの保温力があるため、心地良いのだ。おまけに、ズボンのポケットには収まりにくいタオルハンカチも、正面にあるポケットがすっぽり包んでくれるので、二重にありがたい。また、仕事を終えると、かっぽうぎを脱ぐことで、仕事とプライベートの切り替えができる。とにかく、いいことづくめのかっぽうぎなのだ。

 かっぽうぎがひどく気に入った私は、ガンモにこんなことを言ってみた。
「かっぽう料理屋でもやろうかな」
ガンモは何も言わず、黙っていた。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 全国のかっぽうぎファンの皆さん、こんにちは。かっぽうぎは、エンジンのかかる服だと思います。どういうわけか、「よおし、やるぞお!」という気持ちになることができますね。かっぽうぎを着てみて、「なあんだ、私だって、ちゃんと家事ができるじゃん」と思ったのであります。全国の奥様が、家事をちゃんとこなしているのは、家事をするエネルギーを注ぎ込んでくれるかっぽうぎを着ているからだと思います。(笑)

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