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2016.05.11

映画『あん』

ホットヨガ(五〇六回目)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 毎日、毎日、雨ばかり降っていますね。おまけに風も強いです。そろそろ晴れ間が恋しくなって来ました。


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 本作を鑑賞したのは、四月十六日のことである。西宮市にあるフレンテホールでガンモと一緒に鑑賞した。

 フレンテホールでは、二ヶ月に一回程度の割合で、ミニシアター系の映画が上映されている。劇場公開されてから日数が経っているからか、鑑賞料金も五百円から七百円程度と安いため、予定が合えばガンモと一緒に鑑賞しているのだ。ちなみに本作は、劇場公開から一年未満の作品だったからか、鑑賞料金は七百円だった。しかも、かなりの混雑が予想されたため、早めに足を運び、チケットを購入しておいた。

 フレンテホールに映画鑑賞に来る人たちは、五十代の私たちが若手の部類に入るほど年齢層が高いのが特徴である。ご年配の方たちが映画を鑑賞するきっかけになっているのか、フレンテホールはほぼ満員になり、あとから来られた方のために、スタッフが空いている席を確認して回っていた。

 さて、本作の舞台は、とあるどら焼き屋である。どら焼き屋の雇われ店長の千太郎を永瀬正敏さんが演じている。千太郎は、特にどら焼きにこだわりがあるわけではなかったものの、学校帰りの女子中学生などに利用されていた。あるとき、どら焼き屋に掲げた求人の張り紙を見て、樹木希林さん演じる徳江という年配の女性がこの店で働きたいとやって来る。

 年齢制限はないものの、期待していたよりも年を取っていたからなのか、千太郎は徳江を受け入れなかった。しかし、自分を雇って欲しいと、どら焼き屋に何度も足を運ぶ徳江が作った「あん」を試食したことをきっかけに、千太郎は徳江を雇うことにする。

 軽い拒絶状態から受け入れが行われるまでのプロセスを振り返ってみると、千太郎が徳江を受け入れなかったとしたら、この物語は成立しなかっただろうと思う。言い換えると、「受け入れ」たからこそこの物語が生まれたのだ。そう、まずは「受け入れる」ことが第一歩なのである。

 「あん」を作ることに愛情と手間をかけようとする徳江と、これまで業務用の「あん」で間に合わせて来た千太郎は、相反する立場ではあったものの、お互いをカバーし合えるいいコンビになった。徳江の作るおいしい「あん」のおかげで、どら焼き屋は大繁盛となるのだが・・・・・・。

 千太郎と徳江の持ちつ持たれつの良き関係が描かれるいっぽうで、「偏見」についても描かれている。「偏見」に繋がる行動を取っているのが、浅田美代子さん演じるどら焼き屋のオーナーである。お料理に甘さと辛さが共存しているように、物語にも悪役が必要である。どら焼き屋のオーナーは、完璧な悪役として登場している。演じている浅田美代子さんの苗字とは関係ないと思うが、「浅い」のだ。

 本作の監督である河瀬直美さんを、かつて映画『殯(もがり)の森』と舞台挨拶で拝見したことがある。しっかりとした考えを持っている監督さんだと感じた。当時の記事を読み返して思ったのだが、河瀬直美さんは、多くの人たちが見逃してしまいそうな流れを映像化できる人なのかもしれない。

 本作で女子中学生のワカナを演じているのは、樹木希林さんの孫の内田伽羅ちゃんである。樹木希林さんが、台詞を覚えて演技している感じがまったくしないのに対し、内田伽羅ちゃんは、いかにも演じているという感じなのだが、二人が祖母と孫の関係であるように見えないところは、一番の演技かもしれない。

 ハッピーエンドではないが、心を閉ざした人であっても、一歩踏み込むことにより、心を開くきっかけを与えられること、更に、その出会いが大切であることを教えてくれる作品である。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 「偏見」を持たずに生きるということは、周りの意見や情報に押し流されることなく、自分なりの価値観を確立させることでもあるのだと思いました。

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