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2015.06.23

映画『ザ・トライブ』

ホットヨガ(四四七回目)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m ここのところ、涼しい日々が続いていましたが、とうとうまた暑い夜がやって来ましたね。今夜のように暑い夜から、エアコンを使おうと決意するまでの間がちょっとした戦いであります。(苦笑)

 本作を鑑賞したのは、五月一日のことである。そう、ホットヨガの梅田店のスタジオで、慌ただしくレッスンを受けた日に鑑賞した作品である。

 本作に関して、ろうあ者が主人公のウクライナ映画であるという情報は得ていたものの、作品全体を通して手話だけで構成されていて、字幕も吹き替えも音楽さえも存在していないことまでは知らなかった。そのため、冒頭の説明でそのことを知ったとき、「しまった! 映画の内容をちゃんと理解できるのだろうか?」と不安になった。

 そして、最後まで鑑賞したのだが、何から何まで手話で表現されているため、手話を勉強していない私は、おそらく半分くらいしか本作の流れを理解できなかっただろうと思う。私自身が自力で理解したのは、ろうあ学校の寄宿舎にやって来た転校生セルゲイが、ろうあ学校の生徒たちと「やばい」ことを共有し合いながら新しい環境に馴染んで行くプロセスである。あとは、映画サイトに書かれた解説を読んで理解を深めた。

 手話だけで構成され、音楽さえもない作品ならば、さだめし静かな作品なのだろうと皆さんは想像されるかもしれない。しかし、そうではない。誰一人として言葉を発しないのに、むしろ騒がしいと断言できるほどの作品なのだ。一体、何が騒がしいのかと言うと、ろうあ学校の寄宿舎で生活する生徒たちの、言葉では表現されない感情の部分である。感情が大きく動くと、手話の動きが激しくなったり、互いに喧嘩を始めたりするのだ。

 ろうあ学校の寄宿舎は、いわゆる不良グループのふきだまりと化していた。不良グループたちは、長距離トラックの運転手が休んでいるところに出向いては、まず、男子生徒が長距離トラックの窓を叩き、中で休んでいる運転手と話をつける。商談が成立すれば、女子生徒をその長距離トラックの中に送り込み、売春をさせる。不良グループは、二人の女子生徒に売春させたお金を資金源にして、いろいろな悪事を働いている。何とも恐ろしい状況である。

 転校後間もなく、不良グループの仲間入りを果たしたセルゲイは、不良グループのリーダー格の愛人で、売春をしている女子生徒に横恋慕するようになる。ひょんなことから意中の女子生徒と肉体関係を持つようになると、セルゲイの気持ちはどんどんエスカレートしてしまう。

 ちなみに、本作に登場するろうあ者は、全員、素人なのだそうだ。それなのに、まるで実在する寄宿舎で共同生活しているかのようなリアルな連帯感を感じてしまう。しかし、彼らには、喜怒哀楽の感情のうち、怒と哀の感情しかないように見えた。そのため、作品を通してダークなイメージが広がっている。

 結末は、息を呑むほど衝撃的で、とても後味が悪かった。「愛がセルゲイをそうさせた」と言うべきなのだろうか。撮影中に誰も怪我をしなかったのか、心配になったくらいだ。衝撃的ではあったが、ああでもしない限り、暴走を止められなかっただろうとも思うのだ。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m もしかすると、言葉という方法に頼り過ぎているために、健常な人のほうが表現力は豊ではないのかもしれません。ろうあ者は、とにかく必死で相手に伝えようとしますね。全身全霊という印象を受けました。

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