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2015.06.29

映画『予告犯』

「世界三大がっかり」と言われてはいるが・・・・・・の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。梅雨に入ってからというもの、うんざりするほど雨が降っていないのが気になっています。降れば降ったでじめじめして憂鬱なはずなのに、降らなければ降らないで異常気象なのかと心配になりますね。「普通が一番いい」なんて考えてしまいそうです。

 本作は、六月十二日金曜日の仕事帰りにレイトショーで鑑賞した。ここのところ、ミニシアター系映画館にばかり足を運んでいたのは、やはり、全国一斉ロードショーとなる作品は、スケールばかりが大きくて、内容にがっかりしてしまうことが多かったからだ。しかし、この日は本作を鑑賞しようと思い立ち、いつもとは違う全国一斉ロードショー系の大きな映画館に足を運んだ。

 目を出すところだけくりぬいた新聞紙製の頭巾をかぶった男"シンブンシ"が、次から次へと動画サイトに犯行予告の動画を投稿するようになる。"シンブンシ"が指定した日時には、確かに事件が起こり、道徳的に問題のある者たちが標的になり、制裁されて行く。最初のうち、それらの犯行は、法では裁けない者たちを次々に裁いているように見えた。しかし、その背景には、ある男たちの出会いがあったのだ。

 もとはコミックで人気の作品だったそうなのだが、もちろん、私は読んでいなかったので、本作のことはまったく知らなかった。生田斗真くんの役柄から、何となく映画『脳男』を想像してしまったのは、私だけではないだろう。

 警視庁サイバー犯罪対策課の捜査官・吉野絵里香を演じている戸田恵梨香ちゃんが妙に鼻に付く。何故だろう。私はむしろ、彼女を好きなほうだと思っていたのだが、この役柄だけは生理的に受け付けなかった。レビューを書いていないが、映画『駆け込み女と駆け出し男』での役柄は良かったはずなのに・・・・・・。おそらくだが、鑑賞しているうちに、いつの間にか、"シンブンシ"の味方になってしまっていたからだろう。

 生田斗真くんが演じているのは、元派遣社員のエンジニアである。彼が派遣先でコーディングをしている姿がスクリーンに写し出されたのだが、本職の私としては、突っ込みどころ満載のシーンだった。まず、派遣社員だからと言って、あのようなひどい差別は受けたことがないし、とんでもない量の仕事を短納期で仕上げろと押し付けられたこともない。しかも、与えられた仕事をこなせなかったからという理由で、技術系の派遣社員からプログラミングや設計の仕事を取り上げて、事務所の掃除をさせるなど、契約違反も甚だしい。

 また、コーディングのシーンにも少々違和感があった。何というのだろう。コーディング中であっても、画面を見詰めて文字を入力するだけでなく、机の上に仕様書を広げて時々確認していたり、出来上がったプログラムの簡単な動作確認を行ったりもする。最も違和感を感じたのは、単にコーディングを完成させただけでプログラムが完成したかのように見せていたことだ。プログラムを作るというのは、動作確認まで行うのが普通であり、テキストエディタでコーディングしたものを実機上あるいはテスト機上でプログラムとして動かしてみて初めて「できた」と言えるものなのだ。

 それはさておき、本作に描かれているのは、気持ちを一つにして取り組んだ秘密結社の物語と言っても過言ではないだろう。動画配信と制裁がひと段落すると、次なるステップへと加速して行くのだが、はっきり言って、そこからは、一瞬、焦点がぼやけてしまい、心の中で思い描いていたようなストーリーが展開されることはない。ただただ、絆を深めた男たちの紡ぐ物語が展開して行く。

 派遣先では冴えなかった生田斗真くんが、同志たちの中ではリーダー格として活躍している姿が印象的だった。相性の良さというか、「適材適所」という言葉を思い出す。派遣会社では引き出してもらえなかった彼の能力を、同志たちが最大限に引き出したのだ。

 やがて、胸がぎゅーっと締め付けられるような出来事を経て、彼らの結束は一気に強くなって行く。鑑賞中、彼らが感じたのと同じ場所で胸が締め付けられたならば、きっとあなたも”シンブンシ”の仲間入りができることだろう。同志たちの目的は、様々な意味での理不尽な世の中への制裁というよりは、仲間意識の強さがそうさせたに違いないと言ってしまえる物語なのである。 

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m ちょっと変わった作品でしたが、男たちの友情が良かったですね。こんなに固い絆で結ばれたのは、失業してしまったご褒美と言えるのかもしれません。だから、私たちは、いつも失ってばかりではないのだと思います。失うと同時に、何か別の大切なものを得ているのでしょうね。

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