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2015.03.04

映画『トーク・トゥー・ハー』

ホットヨガ(四二八回目)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。川崎市で起こった中学一年生の男子生徒が殺害された事件に胸を痛めていらっしゃる方たちも多いのではないでしょうか。人間同士の力関係について、特に意識した事件でありますね。そして、LINEで繋がりを持っていたとしても、必ずしも仲良しの関係であるわけではないというところが、現代人の悩みを象徴しているようにも思えます。被害者となってしまった男子生徒には、仲の良いお友達がいたにもかかわらず、彼自身が意図しない別世界へと引きずり込まれてしまったように思います。被害者となってしまった男子中学生のご冥福を心よりお祈り申し上げるとともに、力関係のない天国で安らかに過ごして欲しいと願います。

 本作を鑑賞したのは、一年前の二月九日のことである。本作もまた、U-NEXT<ユーネクスト> | 日本最大級のビデオ・オンデマンドで鑑賞した。

 ペドロ・アルモドバルの監督作品は、これまでにもかなり鑑賞している。映画『オール・アバウト・マイ・マザー』、映画『死ぬまでにしたい10のこと』、映画『ボルベール<帰郷>』映画『私が、生きる肌』映画『抱擁のかけら』などである。

 本作も、ずっと以前からタイトルだけは知っていた作品なのだが、これまで鑑賞する機会に恵まれなかった。実際に鑑賞してみると、とても心に残る良い作品だった。

 若くて美しい女性アリシアと、実力のある女闘牛士のリディアが、それぞれ別の事故により昏睡状態に陥ってしまい、同じ病院に入院することになる。その病院で、もともとアリシアに好意を持っていた若い男性ベニグノが看護士として働くようになる。一方、リディアの恋人であるジャーナリストのマルコは、リディアが入院している病院に足繁く通ううちに、看護士のベニグノと親しくなる。ベニグノは、アリシアに献身的な世話をするのだが、あるとき、昏睡状態のはずのアリシアの妊娠が発覚してしまう。

 いやはや、何とも強烈な内容である。最初からアリシアの自由意思を無視してしまっていることを思うと、ベニグノのアリシアへの想いは完全に自己愛であることには違いないのだが、とにかく尋常ではないほど強いことが見て取れる。そう、アリシアへの一方的な想いだけで、ベニグノは看護士として四年間もアリシアの世話をするのである。おそらく、あのことがなければ、その先もずっと世話をし続けていただろう。しかし、対等な男女の関係を見守りたい私としては、お互いの想いが通い合っていないのは、エネルギー的にもぎこちなく思えてしまう。

 一方、マルコとリディアはというと、もともと恋人同士なので心が通い合っているはずだと思いたいのだが、のちに意外なことがわかってしまう。本作をエネルギー的にとらえてみると、男性から女性への想いが宙に浮いてしまっているように思える。全体的に、前半は比較的静かに展開して行くのだが、水面下で行われていたことが明るみになってしまってからの後半は、大きな動きが出て来る。そして、またしても意外な展開へ・・・・・・。

 本作は、「動」と「静」の立場を入れ替えることで成り立っているように思う。バレエを習っていたアリシアは「動」だったが、交通事故に遭って「静」に変化した。おとなしそうなベニグノは、最初は「静」だったはずだが、看護士になってからは「「動」と言えるだろう。身体を張って仕事をする女闘牛士のリディアも最初は「動」だったが、闘牛士の仕事をしているときに事故に遭い、「静」に変化した。ジャーナリストのマルコは、女闘牛士の仕事と比較すると「静」で、のちに「動」に変化すると言える。思えば、「静」も「動」も相対的に成り立っていた。そういう意味で、「静」と「動」の立場が入れ替わる皮肉が描かれた作品と言えるのかもしれない。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 人を愛することは、双方が一緒に溶け合うことなのでしょうね。詳細には描かれていませんが、もしかすると、のちに溶け合ったかもしれないカップルも登場します。個と個が溶け合わずに、それぞれの個のままで存在した場合、そこに生じているのは自己愛だけのような気がしますね。

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