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2015.03.12

映画『ニュー・シネマ・パラダイス/3時間完全オリジナル版』

ホットヨガ(四二九回目)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。東日本大震災から丸四年が経ちましたね。何年経ったとしても、被災された方たちは、あの日のことを決して忘れることはできないだろうと思います。私自身は大きな地震を体験したことがないので、その恐ろしさや、突然、親しい人をなくすという悲しさを想像することすらできません。あの日、私の職場には仙台出身の方がいて、震災のニュースの動画を心配そうに見詰めていたのを思い出します。そして、その日の仕事帰りに、電車の中で、前日の夜にたくさんの人たちが亡くなる夢を見たと話している人がいました。まるで地獄絵のような恐ろしい夢だったそうでしたが、その時点ではまだ、多くの方たちが亡くなられたという情報は入って来ていなかったので、よもや、それが予知夢だったとは思いもしませんでした。しかし、被害の大きさが明確になって来るにつれて、その方が見たのは、まぎれもなく予知夢だったのだと思うようになりました。被災地では、東日本大震災から四年経ってもなお、余震が続いてはいるようですが、次第に回数が減って規模も小さくなり、やがて落ち着いてくれるといいですね。被災地の方たちが、あの恐怖を再び味わうことがありませんように。東日本大震災で亡くなられた方たちの魂が光に包まれ、死別の悲しみを抱えた方たちを見守ってくれますように。

 本作を鑑賞したのは、三月一日のことである。本作もまた、U-NEXT<ユーネクスト> | 日本最大級のビデオ・オンデマンドで鑑賞した。

 とても有名な作品なので、タイトルだけは知っていたのだが、恥ずかしながら、まだ鑑賞したことがなかった。今回、鑑賞したのは、初公開時の作品におよそ五十一分、六十カットが加えられた「完全オリジナル版」というものである。上映時間が長くなっているものの、まったく飽きさせることのない深い内容である。

 シチリア島の小さな村に住む少年トトは、村にある映画館「パラダイス座」に足繁く通っている。トトが映画好きであることと、大好きな映写技師のアルフレードに会うためである。トトが映画を好きになったのが先なのか、それとも、アルフレードに出会ったから映画を好きになったのかはわからない。

 トトには父親がいなかったので、トトにとって、アルフレードは父親的な存在だったのかもしれないが、単純にそうとも言い切れない深い友情を二人は結んでいる。ただ、最初のうちは、トトのほうがアルフレードに片想いしているのではないかという気がしてならなかった。トトの働きかけに対し、アルフレードの反応が鈍いように感じられたからだ。しかし、今になって思えば、トトとアルフレードはゆっくりと友情を深めていたのだった。その緩いペースに気付かなかった私は、最初からお互いに意気投合して欲しいと思っていたのかもしれない。

 映画館「パラダイス座」で上映される作品は、すべて神父さんのチェックが入り、ラブシーンはとことんカットするように指示されてしまう。何と、映写技師であるアルフレードがハサミでフィルムをカットして、ラブシーンのないシーンだけを繋ぎ合わせて上映しているのである。

 映画館で映画を鑑賞するシーンを観ると、現代の映画館とはまったく違う雰囲気を感じる。明らかに異なっているのは、映画館にいる人たち全員が一緒に映画を楽しんでいるように感じる点である。映画を観ながら大声で笑ったり、映画のシーンに応じた行動を取ったりもする。要するに、映画を鑑賞している人たちが感情豊かなのである。しかし、現代の映画館は違う。映画館で映画を鑑賞するときは、「携帯電話の電源はOFFに」、「上映中はお静かに」、「前の席は蹴らない」などのお決まりの注意事項が掲げられる。多くの方たちは、それらの注意事項を忠実に守り、時には笑い声さえも抑えて、できるだけ音を立てないように映画を鑑賞する。もちろん、上映されている作品には、過激なほどのラブシーンも含まれている。前者(当時)が自分自身の感情を開放する文化ならば、後者(現代)は自分自身の感情を押し込めてしまう文化と言えるだろう。ただ、ラブシーンや性に関しての描写についてはその逆である。

 また、本作の中で取り上げられている映画の上映の仕方で印象的なシーンがある。それは、ある事情により、映画館の中で映画を上映することができなくなったときに、アルフレードが映画館の外に追い出された観客らのために、白い壁に映画を映し出すシーンである。観客の喜び方からすると、そこに集まっている人たちは、本当に映画が好きな人たちなのだと良くわかる。これが現代であるならば、すぐに文句が出ることだろう。昔の人たちと現代の人たちを対比させてみると、昔の人たちは、与えられるものに満足し、感謝していたが、現代の人たちは、自分が望むものを手に入れられないと不平や不満を言いたがるのではないだろうか。

 さて、本作には、トトとアルフレードの厚い友情の他に、もう一つ描かれている大きな柱がある。それは、トトが体験した大恋愛である。その大恋愛が、きっとうまく行くはずだと思いながら見守っていたのだが、思わぬところで二人の運命が分かれてしまうのが何とも切ない。しかし、私には、愛し合う二人がどうして音信不通になってしまったのか、良くわからなかった。のちにそのヒントがわかったとき、ひょっとするとアルフレードがトトの恋人に嫉妬していたのかもしれないとも思った。それとも、そうするほうがお互いのためだとアルフレードが大人の立場から気を回したのだろうか。それでも、トトと恋人にとって、大人になってからも心に深く残る恋愛だったことは間違いない。

 失恋したトトは、アルフレードの勧めでシチリア島を離れることになるのだが、アルフレードには、帰省もしないように助言される。この助言は、ひどく現実的ではないように思えるのだが、トトはシチリア島に母や妹を残したまま、この助言を守り続ける。そんなトトが、いつしか有名な映画監督になり、アルフレードの訃報を聞きつけ、三十年振りに実家に帰ることになる。そして、アルフレードの葬儀に参加するのだが、アルフレードがトトのために遺してくれたものがひどく泣かせるのだ。それはまた、本作の監督から観客へのプレゼントでもあるのだ。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 家族以外の絆が描かれた作品ですね。子供だったトトがやがて青年になり、そして有名な映画監督になります。時間の経過とともに、トトを演じている俳優さんも三人います。トトの恋人となる女性についても、少女の頃と大人になってからとで、二人の女優さんが演じています。しかし、アルフレードは、トトと出会った頃と変わらないんですね。男女の愛については、いろいろ思うところがありましたが、あまり書くとネタバレになり過ぎてしまうので、控えておきますね。(苦笑)

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