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2015.01.09

映画『鬼畜』

ホットヨガ(四一九回目)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 先日、通勤時間帯にJR線の大幅な遅れが発生ました。私自身は早い時間帯の電車を利用していたので特に影響はなかったのですが、遠くから通っている方たちは、出勤時間に間に合わず、駅で遅延証明書を受け取ってから出勤されていました。JR線は良く遅れるので、私は慣れていますが、慣れていない方たちは、遅れたときの電車の混み具合に衝撃を受けていたようです。私がいなかのオフィスまで通勤していた頃は、JR線を利用している人たちが限られていたのですが、今はほとんどの方たちがJR線を利用し、私が住んでいるところよりも遠いところから通勤されています。一方、私はこれまでよりも通勤時間も短縮されたので、これまでと立場が逆転して何だか妙な感じです。(苦笑)

 本作を鑑賞したのは、一月三日のことである。これまでに何度となく鑑賞した作品ではあるのだが、帰省中に急に本作を鑑賞したくなり、動画サイトを検索してみたところ、何と、運良くYouTubeで見付けたのだ。松本清張原作の本作は、愛人との間に生まれた三人の子供たちを押し付けられた男が、気の強い本妻とともに鬼畜になって行く姿を描いたものである。

予告編

本編

 川越で小さな印刷会社を営む竹下宗吉のもとへ、あるとき三人の子連れの女がやって来る。女は宗吉の七年来の愛人で、宗吉との間に生まれた三人の子供たちを宗吉ら夫婦に押し付けて逃げてしまう。宗吉と妻は、三人の子供たちが邪魔になり・・・・・・。

 初めて鑑賞したとき、とにかく号泣したのを覚えている。親に愛はないのに、子供の中には親に対する絶対的な愛があるからだ。「父ちゃんじゃないよ」と証言するあのシーンには耐えられない。そして、音楽も耳に残る。

 愛人を演じているのは小川真由美さん、妻の尻に敷かれている宗吉を演じているのは緒方拳さん、そして、気の強い、宗吉の妻を演じているのは岩下志麻さんである。婦人警官に大竹しのぶさんも登場している。実に見事な配役だと想う。

 信じていた夫が七年間も自分を騙し続けていたことがわかり、怒りをあらわにする本妻だが、自分のために泣かない姿が印象的である。本妻にとって、宗吉の浮気は、悲しみではなく怒りのみに相当するのだ。それだけ気が強い役柄なのだろう。宗吉と本妻との間には子供がいなかったので、愛人が宗吉の子供を三人も産んだことは、非常に受け入れがたいことだったはずである。

 印刷会社には、従業員が一人いるのだが、もしも私が本作に手を加えるならば、本妻とその従業員をねんごろにさせてしまうだろう。そうすることで、本妻の怒りのバランスが取れるからだ。しかし、松本清張の原作はそうはならず、本妻の怒りの矛先が三人の子供たちに向いてしまう。

 子供たちは、愛のない家庭で育つべきではないと、本作を観てつくづく思う。夫婦の力関係から言えば、もともと宗吉たち夫婦の間に愛があるようにも見えない。ただ、離れられないから一緒にいるだけのようにも見える。

 もっと早い段階から、宗吉が本妻と離婚して、愛人と再婚していれば、三人の子供たちにはもっと違う人生があったかもしれない。しかし、そうはならなかった。押し付けられた三人の子供たちが、愛人が産んだ子供たちとなれば、本妻の中に激しい憎しみが沸いて来るのは容易に想像できる。やがて宗吉と本妻は、暗黙の了解のうちに、三人の子供たちを扶養しなくて済むような方向へと持って行く。

 愛の観点から言えば、自分のことしか愛せないのか、それとも、他者を愛することができるのかの違いは大きい。前者はとても利己的な態度として表れ、後者は献身的な態度として現れる。そして、親にはできないことが子供にはできるという意外性に、本作を鑑賞する人たちは打ちのめされるのだ。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 本作は、何度も鑑賞したくなる作品の一つですね。のちに大物になった俳優さんや女優さんたちが勢ぞろいしています。それだけでも鑑賞する価値のある作品だと思います。

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