« 青森~北海道旅行(4) | トップページ | 映画『山の焚火』 »

2014.06.24

「言葉」の賞味期限

青森~北海道旅行(4)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。通勤の途中に、同じ職場の人と会ったので、「ワールドカップ、まだやってるんですか?」と尋ねてみたところ、「何言ってんですか。七月十四日まで続きますよ」と言われてしまいました。はい、すみません。ワールドカップに限らず、スポーツ観戦に興味がないので、意識を向けていませんでした。とは言え、人々がスポーツ観戦に熱中するのと同じような情熱は、スポーツ観戦以外のものに向けているつもりです。ちなみに、日本で「サッカー」と呼んでいるスポーツは、イギリスでは「フットボール」なんですよね。

 先日、ガンモと一緒に、またまた好きなアーチストのコンサートに足を運んだ。どういうわけか、私は最近、好きなアーチストのコンサートに出掛けると、過去を振り返ることが多い。コンサートを楽しみながら、私は過去に、自分のホームページに設置した掲示板で密な交流をさせていただいた方たちのことを懐かしく思い出していた。

 たいていの場合、ホームページに設置した掲示板には、ホームページの感想やご自身の愛の経験などが綴られていた。そうしたメッセージは、私が男女の愛に関するホームページを「発信」していることへの「返信」だったと思う。

 その掲示板では、書き込まれたメッセージに返信するときは、メッセージの返信機能を使った上で、元のメッセージを引用しながら交流することをお願いしていた。このような方法で交流すると、相手の言葉を確実に「受ける」ことができるからだ。

 とは言え、相手の発言を引用しながら、相手の言葉を「受け」ようとすると、それなりに時間も掛かる。あたかもワインを熟成させるかのように、あるいは、料理に味が染み渡るのを根気強く待つように、私たちは相手の言葉を「受け」た上で新たなメッセージを「発信」することに時間を費やしていた。そして、それらのやりとりを通じて、私は多くの気付きを得ることができた。だからこそ、そのときのことを今でもこうして懐かしく思えるのだろう。

 中には、掲示板に書き込まれたメッセージに対する返信が極端に速い方たちもいらっしゃった。自分宛に書き込まれたメッセージに目を通せば、直ちに反応したくなってしまうのかもしれない。しかし、たいていの場合、時間を置かずに書き込まれたメッセージは、新たな「発信」をすることに夢中になり、相手のメッセージを「受ける」ことを忘れてしまっていることが多かった。それもそのはずで、相手のコメントを「受ける」よりも、自分自身が新たな「発信」をするほうが、自分の考えに沿って書くことができるので、時間が掛からないからだ。そうしたことから、メッセージの返信が速い方たちは、相手の話を「受ける」よりも、自分自身にもっと書きたいことがあるために、新たな「発信」に回ることが多かったようだ。

 思えば、そのような懐かしい交流から、早くも十年余りが経過している。現在は、その頃よりも携帯電話の性能が上がり、LINEやSNSでの交流が活発になっている。私自身も、LINEやSNSで交流をさせていただいているが、実を言うと、「返事」をゆっくり書いてくださる方たちとのほうが、交流がうまく行っている。メールも、「返事」が届いてから、一週間から十日程度、更には、LINEでさえも、十日から二週間程度、間を開けて「返事」を書き、相手からもほぼ同じペースで「返事」が届いている。それだけ「返信」に時間を掛けるのは、やはりお互いに、集中して文章を書きたいからだと思う。相手の言葉を「受け」ながらやりとりしていると、どんどん長いメッセージになって行くので、やはり集中した時間が必要になるのだ。

 少し前に、「既読スルー」などという言葉があちらこちらでささやかれ、話題になっていたが、「既読スルー」を嫌がる人たちは、一回のうちにやりとりするメッセージの量が少なく、文章を書くときにも集中していない人たちなのかもしれない。だから、交流した内容も記憶に留まっていないのではないだろうか。悲しいことだが、今は、現在を未来まで引きずらない、その場限りの交流が主流になってしまっているように思う。

 そう言えば、先日私は、SNSに書き込まれた話題が、ものの三時間ほどで燃え尽きてしまう現実を目の当たりにして、ショックを受けた。言葉をどんどん使い捨てて行くのが現代の生き方なのだろうか。「発信」されたメッセージは、三時間も経てば、すっかり過去のものになってしまうようだ。

 実は、私のホームページに設置した掲示板での交流でうれしかったことの一つに、新たなスレッドを立ち上げてくださった方が、そのスレッドをご自身のスレッドだという認識を持ち、久し振りに訪問してくださったときも、わざわざ過去にご自身が起こしたスレッドを選び、そこに追加で書き込んでくださることがある。ご本人も、過去の自分がどのようなことを書き込んだのかを懐かしく思い出しながら、近況報告をしてくださるのだ。わざわざ過去のスレッドを掘り起こすのは、やはり、集中してメッセージを書き込んでくださっただけに、ご自身が起こしたスレッドに深い思い入れがあるからだと私は思うのだ。

 こんなやりとりを心地よいと感じるのは、今の時代の流れに逆らうことなのかもしれないが、私はこれからも、時代の流れに大きく逆らいながら、書くことに集中した時間を取り、マイペースでゆっくりと「返事」を書いて行くつもりだ。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m このようにして交流した時間は本当に宝物ですね。皆さんと交流した記録を、今でもときどき読み返しています。少し読んでみただけでも、今とはまったく違う時間が流れているのを感じますね。集中して書かれた文章にはエネルギーを感じるので、通勤の途中にでも、少しずつ読み返してみようと思います。時間を掛けてメッセージを書いてくださった皆さん、本当にありがとうございます。

人気blogランキングには、もともとブログの書籍化を夢見て参加させていただきました。まだまだほど遠いですが、私の夢を応援してくださると、大変うれしく思います。
↓↓↓↓↓↓

哲学・思想[人気blogランキング]に

|

« 青森~北海道旅行(4) | トップページ | 映画『山の焚火』 »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/18521/59665617

この記事へのトラックバック一覧です: 「言葉」の賞味期限:

« 青森~北海道旅行(4) | トップページ | 映画『山の焚火』 »