« 「言葉」の賞味期限 | トップページ | ホットヨガ(三八六回目) »

2014.06.26

映画『山の焚火』

「言葉」の賞味期限の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。暑いので、毎日、冷たい飲み物をオフィスに持参しています。他の方たちも、ステンレスボトルに何か飲み物を入れて持参されているようです。それぞれの方たちのステンレスボトルの中身が何であるのか、確認はしていません。ちなみに私は、水と緑茶とミルク入りコーヒーの三種類を持参しています。水はペットボトルに入れていますが、緑茶とミルク入りコーヒーを二本のステンレスボトルに入れていますので、かなり重いです。(苦笑)

 良質なスイス映画である本作を鑑賞したのは、六月二十二日のことである。実は、本作を鑑賞したのはこれが初めてではない。おそらく、今回を含めて少なくとも三回以上は鑑賞しているはずだ。初めて鑑賞したのは、私がまだ独身で、東京で独り暮らしをしていた頃のことだった。当時、フジテレビの深夜番組で、ミニシアター系映画館で上映されているような、とても見応えのある作品が放映されていたので、ビデオに収めて鑑賞していたのだ。初めて本作を鑑賞したときに、スイスの美しい自然と作品の美しい世界に引き込まれたので、録画したビデオで何度か鑑賞したのである。ただ、そのビデオはβ(ベータ)のビデオデッキで録画していたので、ビデオデッキが壊れてからは、再生できなくなってしまっていた。それから何年も経って、今回は、DVDで鑑賞する機会に恵まれたのである。

 まず、本作の素晴らしいところは、登場人物である四人の家族が、まるで本当に山で生活しているかのように錯覚してしまうところだ。それほどリアルな生活感が、本作には漂っている。山で家畜とともに暮らす家族は、時折、街に出掛けては、家畜を売ったお金で買い物をしたりしながら、生活していた。一九八五年の作品なので、携帯電話もパソコンも出て来ない。大自然に囲まれて、とてものんびりした時間が流れているのだ。

 深く愛し合って結婚した両親は、二人の子供に恵まれた。教師を目指す二十代と思われる姉と、十代半ばと思われる弟である。生まれつき、弟は耳が聞こえなかったためか、他の人たちが話をしていると、仲間に加わろうとしなかったり、ふとしたことが引き金になり、かんしゃくを起こすこともあった。きっと、自分の苦しみが誰にもわからないに違いないと、激しい孤独を感じていたのだろう。

 物語が始まるのは、春だろうか。一年を通して描写されているのか、物語は冬で終わる。まるで、季節の移り変わりが、家族の感情とリンクしているかのようだった。

 単刀直入に言ってしまえば、本作には、姉と弟の近親相姦が描かれてもいる。しかし、大自然の美しさがそのタブーを大きく包み込む。その後、姉と弟たちが両親を葬る姿も実に美しい。姉と弟のタブーを大自然が包み込んでくれたように、両親の死さえも、大雪という大自然が包み込んでくれる。

 この家族に起こったことを書き連ねて行けば、それらは悲劇に映ってしまうかもしれないが、映画を鑑賞したあとは、彼らに起こった悲劇よりも、作品の美しさだけが心に残る。あのあと、姉と弟がどのように暮らして行ったのかはわからない。しかし、雪が解ければ、きっと二人にとっての新しい世界が始まったのだろう。

 日本語字幕もなく、英語の解説もないフルムービーを鑑賞できる動画をここに埋め込ませていただくので、スイスの美しい自然だけでも味わってくだされば幸いである。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 家族の世界が狭過ぎたからこそ、このような結末を迎えることになったのかもしれません。しかし、見方を変えれば、家族がもっとざわざわした都会に住めば、関わる人たちの数も多くなり、世界は広がったかもしれませんが、もしかすると、弟はもっと傷付くことになったかもしれません。そう考えると、すべてのことが、山での生活だったからこそ、起こった出来事なのでしょうね。

人気blogランキングには、もともとブログの書籍化を夢見て参加させていただきました。まだまだほど遠いですが、私の夢を応援してくださると、大変うれしく思います。
↓↓↓↓↓↓

哲学・思想[人気blogランキング]に

|

« 「言葉」の賞味期限 | トップページ | ホットヨガ(三八六回目) »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/18521/59859208

この記事へのトラックバック一覧です: 映画『山の焚火』:

« 「言葉」の賞味期限 | トップページ | ホットヨガ(三八六回目) »