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2014.05.08

振り返り(33)

映画『異人たちとの夏』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。母の容態が急変したのは、去年のゴールデンウィーク後のことでした。頭が痛いと、度々、口にする母の様子に、「もしかしたら、転移性脳腫瘍の仕業かもしれない」と疑い、まだ診察日よりも前でしたが、父に頼んで、そのときかかっていた大きな病院に電話を掛けてもらいました。それで、予定よりも一ヶ月早く診察を受け、母の頭に転移性脳腫瘍が増えてしまっていることがわかったのです。その頃のことを想い出すと、やり切れないものがありますね。実家に帰省しても、一年前には確実に姿があったはずなのに、もはやそこに母の姿はありません。きっと、ゴールデンウィークを迎える度に、これからも同じことを思い出し続けるのでしょう。この頃、特に思うのは、母のことをとても愛しているということです。魂の奥底から沸き上がって来るその感情を母に伝えたいですね。それでは、振り返り(32)の続きを書かせていただきます。

 帰省を重ねる度ごとに、満中陰志のお返しリストが、完成して行った。ただ、実家に弔問に来てくださった方たちの中には、住所やフルネームが書かれていないものもあったので、それらの情報を補完する必要があった。

 こんなとき、頼りになるのは、古い電話帳である。古い電話帳ならば、住所も世帯主のフルネームも書かれているからだ。しかし、処分してしまったのか、実家には古い電話帳が見当たらなかった。

 古い電話帳が見当たらないことがわかると、父は、
「Tさんやったら(Tさんだったら)、(古い電話帳を)大事に取っとる(取ってある)かもしれん」
と言った。Tさんは、十年ほど前に奥さまと娘さんを亡くされたご近所さんである。今、深い悲しみを体験したであろう当時のTさんの気持ちを想像すると、とても胸が痛む。

 Tさんはとても几帳面な方で、母とも良く話をしていた。私と小学校で同級生だったTさんの息子さんも、弔問に来てくれていたが、住所がわからなかった。そこで、父がTさんのところに古い電話帳を借りに行くなら、同級生の息子さんの住所も教えてもらえるように父に頼んでおいた。

 ところが、Tさんのところから帰って来た父は、
「電話帳は貸してもらえたけんど(けど)、○○くん(小学校の同級生)の住所は教えてくれんかった」
と言った。きっと、Tさんなりの謙遜の印だったのだろう。

 それでも、Tさんが貸してくださった古い電話帳のおかげで、不足していたいくつかの情報を埋めることができた。父がTさんに、住所がわからない人たちの情報を小出しにしたところ、Tさんは、「この人だと思う」という意味を込めて、貸してくださった古い電話帳に印を書き込んでくださっていた。

 そして、Tさんにお借りしていた古い電話帳を父が返しに行ったときに、Tさんは、小学校の同級生の息子さんの住所を紙に書いて渡してくださったそうだ。その紙に書かれたTさんの筆跡を見ても、Tさんの几帳面さが伝わって来た。

 こうしてTさんのおかげで、住所や世帯主の名前が不明だった方たちの情報が埋まったので、ギフト会社の営業担当さんに連絡をして、リストを引き取りに来ていただいた。もともとギフト会社からは、アナログの注文用紙を預かっていたのだが、私はすべての情報をデジタル化していたので、できれば表計算ソフトで印刷した情報を渡したいと思っていた。そのことを打診してみると、紙に印刷したリストのほかに、デジタルなデータでも受け取ってくださると言ってくださった。

 のちに、表計算ソフトで作成したリストは、電子メールに添付して送付することになった。とは言え、そのギフト会社は、電子メールによる注文専用の窓口が用意されているわけではなかったので、その営業担当の方の上司の方の名刺をいただき、そこに書かれているメールアドレスに送付したのだった。

 あとで聞いて驚いたのは、そのメールアドレスに届くメールは、事務担当の女性がまとめて受信されているということだった。仕事においても、プライベートにおいても、電子メールや表計算ソフトを使ったデータの集計が当たり前になっている私としては、とにかく驚いたのだった。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 普段から、仕事でもプライベートでも、デジタルの世界にどっぷり浸かっていますので、電子メールが日常的に使われていなかったりする会社があるということがカルチャーショックでしたね。それでも、何とかデータをお渡しできてほっとしたのでした。

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