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2014.04.22

振り返り(32)

通行手形の紛失騒ぎの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。イギリスで十二歳の少女が出産したそうですね。それに対し、少女の父親が、「しかしどんなことがあっても娘を支えるつもりです。娘が十二歳でドラッグをやるよりは孫を産んでくれる方がいい。かわいい赤ちゃんを産んだ娘を恥じるどころか誇りに思っています」とコメントし、反響を呼んでいるようです。私もこのニュースを、いつも昼休みに読んでいるイギリスのニュースサイトで知りました。少女の両親も若くして親になったそうで、少女の父親を非難するコメントも多いようですが、私は、少女の父親の発言はとても立派だと思います。というのも、少女の父親には、既に起きたことに対する受け入れの姿勢があるからです。このような出来事が起こると、たいていの人たちは、当事者を非難して自分の立場を守ろうとしますが、少女の父親はそうではないところが素晴らしいと思うのです。それでは、振り返り(31)の続きを書かせていただきます。

 いったん兵庫に戻った私は、その週末も三連休だったので、夜行高速バスに乗って再び帰省した。四十九日の法要の準備が整うまでは、そんなことを何度か繰り返した。

 あるとき、父と私は、隣の市にある仏具店に足を運んだ。私の実家のある市にも仏具店はあるのだが、父の実家や他の親戚の人たちが、隣の市にあるその仏具店を利用していたので、縁(ゆかり)のあるその仏具店を選んだのだ。母は、私の実家にとって初めての仏さまになるので、何から何まで用意する必要があった。

 まずは、真言十三仏の掛け軸を見せていただいた。伯母から借りている十三仏の掛け軸は、真言十三仏ではなく、伊予十三仏の掛け軸だった。そこで父と私は、真言十三仏の掛け軸を見せていただくことにしたのだ。

 インターネットでも、真言十三仏の掛け軸は売られているのだが、こういうものは実際にお店に出向き、実物を見せていただくのが一番いいと思う。とは言え、こうした地方の仏具店では割引率が低いので、実物だけ見せていただいて、実際の買い物はインターネットで済ませるというずる賢い手もある。しかし、父と私はそれをしなかった。

 父と私が仏具店を訪れたときに、あいにく、真言十三仏の掛け軸の商品が数少ない状態だった。あと数日で新しい掛け軸が入って来るとのことだったので、新しい掛け軸が入荷されたら、ご連絡をいただくことにした。

 また、仏壇もまだなかったので、いろいろな仏壇を見せていただいた。いろいろな種類の仏壇があり、どの仏壇にも立派な値段がついていた。

 とは言え、私の実家には、家を建てたときに大工さんが造ってくださった造り付けの仏壇がある。造り付けの仏壇について、インターネットで調べてみると、

地方の古い旧家に造り付け仏壇が比較的多いです。
「造り付け仏壇」のほとんどは大工さんが新築の時に、押し入れに「地袋」と「棚」を作ってお仏壇とするオーダーメイドのお仏壇です。

昔の仏壇は仏壇職人の匠の技で仕上げてあり、非常に高かったので、造り付け仏壇で間に合わせている場合があります。

仏壇の専門家でない大工さんが作っただけに、飾りなども少なく仏壇としては少々寂しい印象ですが、仏壇を別に購入する必要が無く、広々と使えます。

と書かれていた。立派な扉付きの仏壇を購入すれば何十万円も掛かってしまうが、造り付けの仏壇をそのまま使う選択肢もあった。

 高価な仏壇にため息をついたあとは、濃いお茶と和菓子のおもてなしを受けた。聞くところによると、仏具店に勤める女性の店員さんも、お母様を亡くされているのだそうだ。そのため、お父様にはできる限り長生きして欲しいと思っていらっしゃるようだった。

 父は、お位牌(いはい)も探していた。最近は、夫婦のお位牌が流行っているそうである。夫婦のお位牌は、一人用のお位牌よりも幅広で、二人分の戒名を並べることができるようになっている。

 夫婦のお位牌を選んでいた父は、気に入った夫婦のお位牌に巡り合うことができたようで、それに決めた。夫婦のお位牌といえども、亡くなるタイミングは別々になるので、まずはそのお位牌に母の戒名だけを書いていただくことになった。父は、
「私もすぐに(夫婦のお位牌の)横に並ぶけん(隣に並ぶから)」
と冗談交じりに言ったが、夫婦のお位牌を購入されて、そのようなことをおっしゃる顧客が多いのだろう。仏壇店の女性店員さんは、すかさず、
「すぐなどとおっしゃらず、あと何十年か後に・・・・・・」
とフォローしてくださった。そこでみんなの顔がほころんだのは言うまでもない。

 後日、真言十三仏の掛軸がいくつか入荷されたとの知らせを受けたので、再び父と一緒にその仏具店に出向いた。そのとき、その仏具店の息子さんと思われる方が対応してくださった。いくつか見せてくださった真言十三仏の掛軸の中で、特別に気に入ったものがあったので購入させていただいた。

 そして、再び夫婦のお位牌の話になり、父が、
「私もすぐに(妻の)隣に並びますけん(並びますから)」
と言うと、仏具店の息子さんは、
「そのようにおっしゃる方に限って、長生きされるんですよ」
とおっしゃった。

 先日の女性店員さんといい、仏具店の息子さんといい、私は、仏具店のスタッフの日本語の使い方に惚れ惚れしてしまった。仏具店というところは、人の死後に必要なものを扱うだけあって、接客にはかなり気を遣うだろうと思う。故人のことを語りながら、自分もすぐにあちらに行くと言う顧客も多いはずで、そうした顧客への対応が実にしっかりしていると思った。

 以前、とあるブランドのお店で婦人服を合わせているときに、私が選んだ服のサイズがやや小さかったので、私には小さいことを店員さんに伝えた。すると、その店員さんは、
「(その服は)小さめに作ってあるんです」
とフォローしてくださった。そのことをガンモに話して聞かせたところ、その店員さんの表現をひどく気に入ったようだった。要するに、身体の大きな顧客の心を傷つけないようにするために、顧客の身体が大きいために服が合わないのではなく、「服が小さく作られている」ためにサイズが合わないと言ってくださったのだった。こうした表現も謙譲語の一つなのかもしれないが、顧客の心を傷つけないように考えられた日本語は、実に良く練られていると感心したのだった。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 仏具店の息子さんは、韓流スターのような感じの好青年でした。常に、自分の感情を抑えて接客しなければならない状況にあるとは思うのですが、そんな中にも質のいいユーモアを織り交ぜてくれて、その場をなごませてくれるのは有難いですね。

人気blogランキングには、もともとブログの書籍化を夢見て参加させていただきました。まだまだほど遠いですが、私の夢を応援してくださると、大変うれしく思います。
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