« 振り返り(16) | トップページ | 振り返り(17) »

2013.11.21

これも一つの別れ

振り返り(16)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 母が亡くなる少し前から、私の人間関係に大きな変化がありました。私自身が、これまでよりも自分らしさを強く求めるようになって来たためか、これまで何となくしっくり来ないと感じていた人たちとの交流が途絶えてしまったり、また、役目を終えたと思われる人たちとのご縁が切れたりもしました。その反面、これまでよりも絆が強くなって来た人たちもいます。今回の記事でお届けするのは、役目を終えたと思われる人とのご縁が切れてしまった話です。

 九月下旬の三連休の初日、私は帰省の準備を整え、ガンモの運転するカングーに乗り込むと、I医師のいる病院へと向かった。I医師の診察を予約していたからだ。

 母が入院していた頃は、週末ごとに帰省していたため、実のところ、週末に帰省するために、一度だけI医師の診察の予約を引き延ばしたことがあった。今回の診察の予約も引き延ばそうかと思っていたのだが、九月の初めに母が亡くなってしまったので、皮肉なことに、通院できることになった。思えば、母はいつも、私が巨大な子宮筋腫を抱えていることを心配してくれていたものだった。

 いつもならば、電車と路線バスを乗り継いで、自宅から一時間半ほど掛けて通院しているのだが、今回はガンモの運転するカングーに乗っての通院となった。しかし、三連休の初日で道路がひどく込んでいたため、予約時間に間に合わなくなってしまった。そこで、病院に電話を掛けて、予約時間に遅れることを伝えておいた。

 病院には、およそ一時間遅れで到着した。いつものように、I医師に、
「どうですか?」
と尋ねられたので、
「もう大きくなって来て苦しいので、そろそろ切ります」
と宣言した。

 前回の通院時にMRIの検査を受け、その検査結果をご覧になったI医師は、
「あなたの場合は、やっぱり手術したほうがいいね。このまま放置しておくのは賢くない」
とおっしゃった。確かに、私の子宮筋腫は、複数の塊を合わせると、縦方向に三十センチ、横方向にも三十センチと巨大化してしまっていた。その、あまりもの大きさに、自然な呼吸もし辛く、歩くのもひどくのろい。また、ホットヨガのレッスンを受けているときも、前屈のポーズやうつ伏せのポーズを取るのが非常に辛い。足元に何かを落としたとしても、お腹に大きな塊があるために、拾い上げるのに気合いがいる。

 亡くなった母は、子宮筋腫がたくさんあったため、子宮全摘手術を受けていた。そのため、私の子宮筋腫が巨大化していることをいつも心配してくれていた。私は、母が早く手術をしたほうがいいと言ってくれていたのに、手術が嫌で、いつも逃げ回っていた。しかし、私としてもそろそろ限界なので、亡き母に安心してもらうためにも、ガンモと話し合って、子宮全摘手術を受けることにしたのだ。

 ただ、I医師の病院までは遠いため、I医師は神戸市内の別の病院を紹介してくださるとおっしゃっていた。しかし、その病院も自宅から遠かったので、ガンモと話し合って、自宅近くの比較的大きな病院に決めたのだった。

 I医師の診察中に、どの病院で手術を受けるかという話になり、ガンモと決めた自宅近くの大きな病院の名前を口にしたところ、I医師は診察室にあるパソコンを使って、その病院のホームページをインターネットで検索してくださった。そして、その病院のホームページで公開されている婦人科の医師の名前を確認され、
「誰も知らんなあ」
とおっしゃった。紹介状を書いてくださるのに、実際に面識がなくても良いとは思うのだが、I医師はその病院での子宮全摘手術の実績をひどく気にされていた。やはり、他の病院に患者を送り込むからには、I医師自身も納得の行く病院に紹介状を書きたいようだった。

 やがてI医師は、思いついたように、
「○○市にある△△病院はどうやろ?」
とおっしゃった。その病院は、普段は、がんなどの難しい手術をしている病院だそうで、私が住んでいる市と隣接する市にあった。その病院ならば、I医師の知っている先生がいらっしゃるという。

 その病院の最寄駅を尋ねてみると、思ったよりも近かったので、私は少し考えてから、
「はい。その病院でいいです」
と答えた。するとI医師は、再びGoogle検索エンジンにその病院名を入力し、目的の病院のホームページを探し当てた。

 私は、I医師がGoogle検索エンジンを使って、紹介先の病院を検索していることがおかしくもあった。何故なら、医師でありながらも、医師だけがアクセスできる特別な情報にアクセスされているわけではなく、私たちがアクセスできるのと同じ情報を参照されていることがおかしかったからである。

 I医師が紹介状を書いてくださるというのに、まだ少しだけ踏ん切りがつかなかった私は、
「紹介状は、いつまで有効なんですか?」
とI医師に尋ねてみた。するとI医師は、
「有効期限はありません。病院がある限り有効です」
と答えてくださった。そして、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)とガスターDを処方していただいて、I医師にお礼を言って、診察室を出た。

 いつもならば、次の診察の予約を入れるのだが、私はI医師が紹介してくださった他の病院で開腹手術を受けることにしたので、もはや次の診察の予約を入れることはなかった。その代わり、六月に検査をしたMRI画像が入ったCD-ROMを焼いてくださり、I医師が書いてくださった紹介状とともに受け取った。

 I医師のいる病院で、紹介された病院への診察予約をしてくださることになったのだが、病院のスタッフによれば、私が手術を受けることになっている病院は、土曜日が休みだという。そのため、平日にI医師のいる病院に電話を掛けて、地域連携サービスに繋いでもらい、紹介先の病院の診察の予約を取ってくださいと言われたのだった。

 婦人科をあとにして、ロビーに出てみると、ガンモが待ってくれていた。ガンモは、
「お別れして来たのか?」
と私に言った。私は、そのときになって初めて、今回の診察がI医師による最後の診察であることを認識した。それなのに、開腹手術を受けることで頭がいっぱいで、I医師にこれまでお世話になったお礼をちゃんと言うことができなかった。I医師がまだ前の病院で診察をされていた頃からずっとお世話になっていたというのに・・・・・・。そのことに対する落ち込みと、紹介状をもらい、これまで受診したことのない大きな病院で手術を受けることへの不安を抱えながら、会計を済ませ、処方せんを受け取り、ガンモと一緒に帰省したのだった。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m ついに子宮全摘手術を受けることになりました。子宮筋腫を小さくするために、これまでいろいろなことを試して来ましたが、やはり根本的なところが解決されていないため、症状はどんどん悪化してしまいました。これを書いている時点では、既に手術を受ける病院での診察も済ませています。また他の記事も交えながら、続きを書かせていただきますね。

人気blogランキングには、もともとブログの書籍化を夢見て参加させていただきました。まだまだほど遠いですが、私の夢を応援してくださると、大変うれしく思います。
↓↓↓↓↓↓

哲学・思想[人気blogランキング]に

|

« 振り返り(16) | トップページ | 振り返り(17) »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/18521/58563684

この記事へのトラックバック一覧です: これも一つの別れ:

« 振り返り(16) | トップページ | 振り返り(17) »