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2013.10.28

振り返り(11)

振り返り(10)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。今回の台風の被害はそれほど大きくはなかったようで、安心しました。さて、私はと言えば、相変わらず、親を亡くした人たちの書き込みを拝見しては胸を痛めています。やはり親を亡くすと、時間が経っても、なかなかその傷が癒えないという方が多いですね。私が拝見した書き込みの中には、末期がんと宣告され、わずか二週間で親を亡くされた方もいらっしゃいました。ただ、末期がんと言っても、幅はずいぶん広いと思います。一般的には、原発巣(肺がんなら、肺)以外に他の臓器に転移がある(ステージIV)と末期がんになりますが、例え末期がんであったとしても、抗がん剤などの治療を受けて、がん細胞の増殖を抑えることができる場合があります。母の場合も、末期がんと診断されてからおよそ二年間に渡り、分子標的薬あるいは抗がん剤などによる治療を受けて来ました。しかし、がん細胞が増殖して来ると、それ以上の治療は望めない状態に達してしまうことがあります。その状態のことは、末期がんというよりも、がんの終末期(ターミナル期)と呼ばれています。がんの終末期を迎えると、がん細胞をやっつける治療は行わずに、緩和治療を行うことになります。がん細胞をやっつける治療が能動的な治療ならば、緩和治療は受動的な治療と言ってもいいかもしれません。母の場合は、転移性脳腫瘍がもはや手を付けられない状態になってしまったときに、全脳照射という一生に一回しか受けられない能動的な放射線治療を受けたあと、地元の病院に移り、転移性脳腫瘍から来る脳の腫れを抑える受動的な緩和治療に入りました。「末期がんで亡くなった」という書き方をされている方が多いようですが、末期がんが必ずしも死に直結しているわけではないことをお伝えしておきたいと思います。

 通夜や葬儀を行うにあたり、私の従兄がわざわざお寺に出向き、用意すべきお布施などの金額を聞いて来てくれた。こうした情報は、かつてはなかなかオープンにはされなかったようだが、最近はお寺さんもオープンに教えてくださるらしい。

 父は末っ子なので、私の実家にはまだお墓も仏壇もなかった。家の造りとしての仏壇はあるのだが、仏壇店で売られているような仏壇を据えているわけではなかった。そのため、お寺さんとのお付き合いは、今回が初めてということになる。

 私の実家の宗派は真言宗なのだが、母の通夜と葬儀には、一人だけのお坊さんに来ていただくことになった。私たちは、従兄がわざわざお寺まで出向いて聞いて来てくれたお布施などの金額を見て驚いた。これまで、ガンモの実家方面で浄土真宗の葬儀を経験して来たが、真言宗のお寺さんから提示された金額は、浄土真宗で二人のお坊さんにお願いして供養をしていただく金額とほぼ同額だったからである。あとからインターネットを調べてわかったのだが、真言宗は他の宗派よりもお布施の金額が割高なのだそうだ。

 そんなとき、父の兄、すなわち私から見れば伯父が、「これ、使って。内緒やけど(内緒だけど)」と言って、○十万円を何にも包まずに裸のままポンと渡してくれた。伯父は金銭的には恵まれている人なので、ありがたく受け取らせていただいた。

 そして、伯父の息子、すなわち私から見れば従兄が、お坊さんにどのようにお布施をお渡しするかの作法について、伝授してくれた。従兄は、数年前に母親、すなわち私から見れば伯母を亡くしているのだ。私はそのとき、帰省せずに、母にお香典だけを託していたというのに、従兄はこうして母の通夜と葬儀に足を運んでくれているのだった。

 他の従兄や従姉も、惜しみなく力を貸してくれたので、高校を卒業したあと、実家を離れて暮らしていた私は、地元に残って生活することの大切さを思い知らされた。私も地元に残っていれば、こうした助け合いの精神がおのずと育まれていたはずなのだ。

 通夜の時間が近付くにつれ、親戚の人たちや母と交流のあった人たちが次々に斎場に足を運んでくれた。

 その中に、母の友人が二人いた。私が先ほど電話を掛けた友人たちではなかったのだが、その中の一人は私が小さい頃にお目に掛かったことのある方だった。通夜では受付をしてくれる人がいなかったので、その場で私がお二人からのお香典を預かることになった。通夜に足を運んでくださった方たちは、葬儀にも来てくださる方たちばかりだったので、通夜の受付は誰にもお願いしていなかったのだ。しかし、その方たちは、通夜にしか参列できないという理由から、わざわざお香典を持って来てくださったのだった。

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