« 映画『フライト』 | トップページ | 自転車のシフト(前編) »

2013.07.29

濃厚な時間(14)

映画『フライト』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m あちらこちらで大雨による被害が出ていますね。被害の大きい地域にお住まいの皆さんにお見舞い申し上げます。最近の自然は、適度ということを知らず、何もかもが極端になり過ぎる傾向にあります。この先、科学が発達して、自然がもたらす影響力を調整できるようになったりするのでしょうか。しかし、そうなると、同じ地域に雨を降らせて欲しい人もいれば、晴れであって欲しい人もいたりして、矛盾が生じてしまうかもしれません。なかなか難しいものですね。それでは、濃厚な時間(13)の続きを書かせていただきます。

 トイレ工事は順調に進み、ようやく母を自宅に迎え入れる準備ができた。トイレ工事が完成したことを受けて、退院の日取りも決まった。しかし母は、老朽化した自宅の廊下を車いすで移動するのが大変だと思い、廊下もなおして欲しいと言った。確かに、築三十年以上も経過すると、廊下もでこぼこになってしまっていた。また、昔の家なので、廊下とそれぞれの部屋の間に段差も多い。老朽化した廊下に新しい丈夫な板を張ってもらうことでそれらの段差が解消され、母が車いすで移動するのも楽になるだろうと思い、介護保険の対象ではないが、思い切って廊下の修理もお願いすることにした。

 とは言え、既に退院の日取りが決まったあとだったので、
「自宅の廊下を追加でなおすので、もう少し入院させてもらえないでしょうか」
と父が転院先の院長に打診してみたものの、退院の日を延ばしてもらうことはできなかった。それだけ母の経過が良好だったと考えていいのだろう。経過が良好というのは、前の病院で受けた全脳照射の効果が現れ始めていたのに加え、転院先の病院で処方されていた脳の腫れを抑える薬が効いていたということである。

 そして、六月の最終土曜日に、母は廊下の修理を待たずに退院した。これからは、ヘルパーさんたちの力を借りながら、自宅でお風呂に入れてもらったり、父が作ったご飯を食べて過ごすのだ。ちょうど私たちも母の退院の日に帰省したので、その日は私の実家でにぎやかに過ごした。

 母は、父が手配してくれた介護用ベッドで眠り、家の中を移動するときは、またまた父が手配してくれた車いすに乗り換えた。工事が終わって新しくなったトイレにも、父の手を借りながら、車いすを移動させて行けるようになった。それでも、車いすの人にとっては、わずかな段差がにっちもさっちも行かない状況に陥ってしまうものだとつくづく感じたのは、和室と廊下の間にある段差と、トイレの中の段差だった。

 私の実家には板間の部屋もあるが、畳の部屋も多い。畳の部屋には、敷居がある。その敷居と廊下の間にも段差があり、トイレと廊下の間、そして、トイレの中とトイレの外にも段差があるのだ。そのため、母は平面では自分の手と足で車いすを移動させることができても、段差があると車いすを動かすことができなかった。

 和室と廊下の間の段差は、廊下を修理していただくときに解消されることになっていたのだが、トイレの中からトイレの外に出るときの段差はどうにもならなかった。そこで私は、父に段差のサイズを聞いて、楽天市場で段差スロープを探してみたのだが、父は私が楽天市場を探し回っている間にホームセンターに出向き、材料を揃え、見よう見まねで立派な段差スロープを手作りしてくれた。楽天市場などで購入すると、数千円程度はする段差スロープが、父の手作りによって、千円ちょっとで出来上がったのだった。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 父は何でも見よう見まねで作ってしまいます。壊れているものを見つけると、どこかで材料を調達して来て作ってしまうのです。工作や機械いじりが好きなんですね。そんな父のおかげで、一番の難関だったトイレの中から外に掛けての段差があっという間に解消されたというわけなのです。

人気blogランキングには、もともとブログの書籍化を夢見て参加させていただきました。まだまだほど遠いですが、私の夢を応援してくださると、大変うれしく思います。
↓↓↓↓↓↓

哲学・思想[人気blogランキング]に

|

« 映画『フライト』 | トップページ | 自転車のシフト(前編) »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/18521/57891636

この記事へのトラックバック一覧です: 濃厚な時間(14):

« 映画『フライト』 | トップページ | 自転車のシフト(前編) »