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2013.04.05

映画『アンナ・カレーニナ』

トイレ時計の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。暑くなりましたね。私は下半身が寒く、上半身が暑いので、暖かくなって来ると上半身のほてりが強くなり、とても過ごしにくくなります。職場では既に、USB扇風機を二台もブンブン回しています。暑くて困るのは、集中力が欠けてしまうことでしょうか。というわけで、またまた更新が遅くなってしまいました。(苦笑)

 今回は、本日、鑑賞したばかりの作品のレビューを書かせていただくことにする。現在、公開中の本作だが、私は過去に、ソフィー・マルソー主演の本作を鑑賞している。ロシアの文豪トルストイの最高傑作と言われている作品なので、過去に何度も映画化されているのだ。そして、今回の映画化にあたり、メガホンを取ったのは、映画『プライドと偏見』映画『つぐない』映画『路上のソリスト』のジョー・ライト監督である。

 ヒロインのアンナ・カレーニナを演じているのは、、映画『プライドと偏見』映画『つぐない』でジョー・ライト監督と組んだことのあるキーラ・ナイトレイである。

 過去に何度も映画化されている作品なので、あらすじを簡単に書いておこう。キーラ・ナイトレイ演じる政府高官の妻であるアンナ・カレーニナは、あるとき列車で青年将校ヴロンスキーに出会い、恋に落ちる。最初は自制心が働くアンナだったが、ヴロンスキーからのまっすぐなアプローチを受け入れて一線を越えてしまう。

 愛のない結婚をしてしまったアンナにとって、ヴロンスキーとの恋こそが愛だと実感するのだが、不倫をしたことに対する世間の風当たりは冷たく、孤立した二人はなかなか幸せを掴むことができないのだった。

 耳に心地良いイギリス英語に酔いしれながら鑑賞していると、ヴロンスキーの役を演じている俳優さんを、何か別の作品で見たことがあると思った。そして、映画サイトの情報を見て驚いたのだ。何と彼は、映画『キック・アス』でコミックオタクの高校生の主人公デイヴを演じていたアーロン・テイラー=ジョンソンだったのである。あの弱いデイヴがプレイボーイ風の青年将校を演じるとは・・・・・・。ちなみに彼は、映画『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』で若きジョン・レノンを演じていた俳優さんでもある。

 さて、本作には、様々な形の「愛」が登場する。中には、愛と呼ぶには抵抗を感じてしまうような関係も含まれているのだが、まずはアンナとヴロンスキーとの関係、そして、浮気を繰り返すアンナの兄と彼の奥さんであるドリーの関係、そして、ドリーの妹キティに心底惚れ込んでいるリョーヴィンとキティとの関係・・・・・・。複数の男女が織り成す関係が、時間の経過とともに変化して行くさまが実に興味深い。

 私は、ドリーが見出した領域については、愛であると太鼓判を押すことができる。また、キティに惚れ込んでいるるリョーヴィンが愛と欲望の違いについて意見しているが、彼の感覚は、私が普段、愛と欲望の違いについて抱いている感覚に近い。しかし、彼が人種差別のような態度を取るのは気に入らない。また、一度はリョーヴィンの心からのプロポーズを断ったキティが、ヴロンスキーに振られて傷ついたあと、リョーヴィンを受け入れて行くプロセスも、何となく自己愛であるかのように見えてしまう。それでもキティは、リョーヴィンが抱いている偏見とは関係なく、愛の行動を取るところが感動的でもある。

 肝心のアンナとヴロンスキーとの関係だが、私は愛ではなく恋だと思う。というのも、愛ならば、二人は満たされるはずだと思うからだ。しかし、好きな人と一緒にいたとしても、二人は満たされることがなかった。とは言え、おそらく二人は、これまでの人生の中で一番とも言える感情の高ぶりを経験したはずである。それゆえ、許されぬ恋を周りからどんなに非難されようとも、この感情の高ぶりを経験したことがない人たちにはわからないだろうと言い切れるほどの強みがあったはずである。それでも、結果的に二人の関係はうまく行かないのである。その一方で、二人がお互いの気持ちを確認し合わないうちから、それが運命の恋であることを示唆し合うシーンは興味深い。言葉で表現しなくても、本能的に逃れられない相手だとお互いに感じ取っているのだろう。

 政府高官であるアンナの夫カレーニンを演じているのは、ジュード・ロウである。今回は、彼がいつも演じているような軽快な役ではなく、ひどく抑えた演技をしている。カレーニンがたどり着いた領域もまた、ドリーがたどり着いた領域に近いように思う。しかし、それならば、アンナを自由にしてあげても良かったのではないかとも思えるのだ。

 それと、ソフィー・マルソー主演の本作を鑑賞したときは、アンナの抱える激情に圧倒されたものだが、本作のキーラ・ナイトレイ演じるアンナのヴロンスキーへの想いは、少なくとも激情ではなかったように思う。また、ソフィー・マルソー主演の本作では、後半になるとヴロンスキーの態度が冷たくなるのだが、本作ではそうではなかった。作品全体としては微妙な違いではあるのだが、私としては、アンナとヴロンスキーとの関係に限って言えば、ソフィー・マルソー主演の本作のほうがしっくり来るような気がする。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 冒頭は舞台仕立てなのですが、次第に普通のドラマに変わって行きます。なかなか面白い作りだと思いました。そもそも、愛のない結婚が罪なのではないかという気もして来ますね。しかし、昔は当たり前のように行われていたのでしょう。愛のない結婚をしたあとに、運命的な相手に出会ってしまったという物語なのですが、結末は何となくすっきりしませんね。

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