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2013.04.08

映画『汚れなき祈り』

「ずっとラブラブでいるためのカップルのルール9パターン」についての記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m イギリスのサッチャー元首相が亡くなられたそうですね。映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』に描かれていたサッチャー元首相を思い出します。晩年、認知症を患ってしまったことも描かれていましたが、仲の良い夫婦は片方が亡くなるとバランスを崩しますね。サッチャー元首相もまた、先に亡くなってしまった夫のデニス氏のことを本当に愛していたのではないかと思いました。今頃は、デニス氏との再会を楽しんでいる頃でしょうか。ご冥福をお祈り致します。

 本作を鑑賞したのは、三月三十日のことである。映画『4ヶ月、3週と2日』のクリスティアン・ムンジウ監督がメガホンを取った作品である。映画『4ヶ月、3週と2日』も過去に鑑賞しているのだが、なかなかレビューを書きにくい作品だったので、書いていない。

 映画『4ヶ月、3週と2日』においても、女性の仲良し二人組が描かれていたのだが、本作にも女性の仲良し二人組が登場する。映画『4ヶ月、3週と2日』では、人工妊娠中絶の闇の部分が描き出されていた。本作では、二〇〇五年に実際にルーマニアの修道院で起こった悲劇をもとに、キリスト教への信仰心の厚さから来る闇の部分が描き出されている。

 ルーマニアの孤児院で育った仲良し二人組、アリーナとヴォイキツァが修道女になるために修道院にやって来る。修道院での生活を続けているうちに、やがてヴォイキツァは神への深い愛に目覚め、敬虔におつとめをするようになる。しかし、アリーナは、これまで仲良しだったはずのヴォイキツァが自分から離れて行くような気がしてしまい、次第に心が病んで行く。いや、病んで行くというよりも、私にはキリスト教に馴染めなかったようにも見えた。もちろん、アリーナもキリスト教を信仰してはいるのだろうが、ヴォイキツァほど熱心な信者にはなれなかったということなのだろう。

 舞台となっているのは、丘の上にある修道院である。季節は冬で、見るからに寒そうだ。そんな修道院には、神父と、神への深い愛に目覚めた何人もの修道女たちが生活をともにしている。

 修道院で生活する神父を含む修道女たちとアリーナの間には、明らかに大きな溝が存在しているのが見て取れる。アリーナは、かつて仲良しだったヴォイキツァとの仲を取り戻そうと必死になり、キリスト教に対してひどく冷静である。一方で、神父を含む修道女たちは、熱心な信者である。

 このような状況で何が起こるかというと、大多数の人たちが少数派を切り離して行くか、少数派の考えを改めて大多数に加えようとする行為である。本作では、その両方が行われることになる。

 前者の方法として、孤児院で育ったアリーナを里親のところに帰そうとするのだが、里親は既に別の女の子を受け入れているために、その計画は失敗に終わる。アリーナは、新しい女の子に対しても軽い嫉妬心を抱く。すなわち、アリーナが嫉妬心を抱くような状況がそこかしこに用意されているのだ。そのため、アリーナはどんどんひねくれて行く。

 アリーナを里親のところに帰すことに失敗したため、神父と修道女たちは悪魔祓いを行い、アリーナの態度を変えようと試みる。アリーナの中には悪魔がいて、悪魔が彼女を支配していると考えたようだ。

 作品全体として、決して派手なシーンが用意されているわけではない。それぞれの人たちが、それぞれの立場を守りながら、一生懸命生きているだけのようにも見える。だから、本当は誰も責められないのかもしれない。それでも事件は起こるのだ。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 静かな作品だけに、余韻を引きずりますね。人々の吐く息も白く、本当に寒そうでした。いろいろ考えさせられることの多い作品でありました。

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