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2013.04.02

映画『夢売るふたり』

ファースト・イレッサ(28)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 自宅の最寄駅と自宅との間に大きな交差点があるのですが、仕事帰りにその交差点で信号待ちをしていたところ、救急車がサイレンを鳴らしながらやって来ました。救急車の進行方向の道路の車は信号待ちで停まっていたのですが、救急車は、車がびゆんびゅん走っている交差点を直進したいようです。しかし、大きな道路を走っている車は、救急車の存在には気付きません。私は、どうなるのだろうと思いながら、じっと見守っていました。すると、救急車がこれまでとは違う、底から絞り出すような低い大きな音を出して、大きな道路を走っている車へのアピールを強めました。その音に気付いた車は、信号が青であっても停車し、救急車を優先させました。救急車は安全を確認すると、私の目の前を走り抜けて行きました。私は、こういう光景を見ると、どういうわけか目頭が熱くなります。今回も目頭が熱くなりました。命を尊重しようとしている瞬間だからかもしれません。

 本作を鑑賞したのは、九月二十一日のことである。鑑賞する前に、映画サイトで本作のおおまかなあらすじを読んだとき、何という作品だろうと思ったものだ。というのも、夫婦が火事で失ったお店を再生させるために、夫が結婚詐欺を働き、女性に貢いでもらってお金を貯めるという内容だったからだ。

 本作の監督は、映画『ゆれる』映画『ディア・ドクター』の西川美和監督である。映画『ゆれる』を鑑賞したときには、私自身もかなり気持ちを揺さぶられたように、西川美和監督の人間描写はとても素晴らしい。

 問題の夫婦を演じているのは、阿部サダヲくんと松たか子ちゃんである。これまでの出演作品から、私は松たか子ちゃんに対し、大人しい妻を演じる女優さんというイメージを抱いていた。しかし、本作の松たか子ちゃんは、これまでの松たか子ちゃんではなかった。お金を貯めるために、夫が次々に女性と肉体関係を持つことに対して、表面的には普通に振る舞っていても、心の中では激しい怒りを感じている妻の役を見事に演じ切っているからだ。

 更に驚いたのは、松たか子ちゃんが生理用ショーツに生理用ナプキンを貼り付けて履くシーンである。松たか子ちゃんがこのようなシーンに応じたということにも驚いたのだが、生理用ナプキンを生理用ショーツに貼り付けるのに、生理用ショーツを履くよりも先に貼り付けておくことにも驚きを覚えた。というのも、私が同じことをするときは、先に生理用ショーツを履いておいて、あとから生理用ナプキンを生理用ショーツに貼り付けるからだ。松たか子ちゃんの演じたこのシーンがあまりにも自然で、しかも動作が手慣れていて、驚いたのだ。

 夫の貫也を演じている阿部サダヲくんも興味深い。実は、ある時期まで、私は阿部サダヲくんの演技が好きではなかった。そう、ちょうど彼が舞妓ファンの映画に出演していた頃だったと思う。私はどうしても、彼の高いテンションについて行くことができなかったのだ。しかし、彼が映画『太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-』に出演したときから、彼への見方が変わった。ひょっとすると彼は、私が思っているよりも真面目な役者さんなのかもしれないと思ったのだ。

 そして本作での彼は、結婚詐欺を働く男を「真面目に」演じていた。とにかく、結婚願望の強そうな女性に近づいては、次々に結婚詐欺を働くのだ。貫也に騙され、身も心もボロボロになった上に、騙されてお金を差し出す女性たちが哀れでならない。

 しかし、そんな彼らの無謀な計画が、いつまでも順調に運ぶわけがない。やがて彼らは、何人もの人たちを巻き込みながら、とんでもない方向へと流れて行くのだった。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 何ともけしからん内容の作品ではありましたが、最初から最後まで真剣に鑑賞してしまいました。それだけ、西川美和監督の人間描写に引き込まれたのだと思います。そういう意味では、阿部サダヲくんと松たか子ちゃんの夫婦役は素晴らしかったと思います。

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