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2013.04.21

ファースト・イレッサ(29)

映画『シスタースマイル ドミニクの歌』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 名古屋の「あつた蓬莱軒」で、ひつまぶしを食べて来ました。並に三一〇〇円もの値段がついていたので、目玉が飛び出るほど驚きましたが、せっかく名古屋に来たので食べました。おいしかったですよ。それでは、ファースト・イレッサ(28)の続きを書かせていただきます。二〇一一年十一月下旬のことであります。

 それから数日のちに、母は人生で二回目のPET-CTの検査を受けた。そして、更にその数日後に、PET-CTの検査結果を聞きに病院まで出向いた。

 母の肺がんは、肺の二重になった袋のところにあるがん細胞のみが大きくなっていたのだそうだ。主治医は慎重に、
「ここにあるがん細胞を死滅させなければなりません」
とおっしゃったそうだ。

 ずっと順調に効き続けてくれていたイレッサは効かなくなってしまったが、次の治療法が確定するまでの間、母の手元にあるイレッサは飲んでしまうことになっていた。そのあとは、十日ほど何の治療もせずに、体内に残ったイレッサの成分を抜いてしまうのだそうだ。

 あるとき、いつものように十一時に電話を掛けてみると、
「効かん(効かなくなった)イレッサを飲みました」
と母が言った。もちろん、冗談で言ったのだろうが、私は、それではこれまで効いてくれていたイレッサに対して失礼だと思った。そしてその翌日に、処方していただいている最後のイレッサを飲むと母が言うので、
「明日、最後のイレッサを飲むときに、『これまで効いてくれてありがとう。また飲むことができますように』と感謝の気持ちを込めて飲んでよ」
と言っておいた。母は、
「はいはい、わかりました」
と言った。

 実際、その翌日に、母はこれまで効いてくれた感謝の気持ちを込めて、最後のイレッサを服用したようだ。母には本当にイレッサが良く効いてくれたので、このような形でファースト・イレッサを締めくくることができて良かったと思う。

 母が最後のイレッサを服用してからは、「イレッサを飲むのを忘れないで」と促す毎日十一時の電話もメールも中止した。しかし、母にはそれが寂しかったらしい。
「十一時になっても、メールも電話も来ん(来ない)」
と言っていた。

 母がイレッサを飲み忘れないように、十一時になると母の携帯電話のアラームが鳴るように父が設定してくれていた上に、私は「お薬飲んだ?」という内容のメールを毎日、送信予約していた。それだけでは不安なので、仕事中であっても、毎日十一時に電話を掛けていたのだ。それらの行為を受けて、母は、
「十一時になると、携帯のアラームも鳴って、メールも届いて、電話も掛かって来て忙しい」
とこぼしていたというのに、イレッサを服用しなくなった途端、静かな十一時を迎えることにになってしまったので、かえって寂しいと感じたようだ。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 母はこうして主治医が処方してくださった最後のイレッサを飲み切りました。ちょうど百五十錠目のイレッサだったようです。喫煙者ではなかったからでしょうか。母には、イレッサがとても良く効いてくれました。がん細胞がイレッサのことを忘れてくれるのを待てば、再びイレッサを服用することができるようになるのですが、母の次なる治療法は、通いで抗がん剤の点滴を受けるというものでした。

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