« ホワイトデーのお返しとガンモの出張 | トップページ | ガンまる、高野山へ行く(4) »

2013.03.15

映画『屋根裏部屋のマリアたち』

ホワイトデーのお返しとガンモの出張の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m またまた更新が遅くなってしまいました。時間がないわけではなかったのですが、体調が悪くて、文章を書くことができませんでした。ようやく回復したので、綴らせていただきます。

 本作を鑑賞したのは、八月二十五日のことである。予告編を観たときから、本作が劇場公開されたら観たいと思っていた。

 舞台となっているのは、一九六〇年代のパリである。フランス人の雇い主ジャン=ルイがスペイン人のメイド、マリアに恋をしてしまう。当時のパリには、独裁者フランシスコ・フランコ政権の体制から逃れるために、スペイン人女性がたくさん流れ込んで来ていたようだ。そして彼女たちは、屋根裏部屋のようなところに住み、メイドの仕事をしながら生計を立てていたようである。メイドたちが互いに繋がりを持ち、ときには助け合いながら家事をこなしているところが面白い。彼女たちは、フランス人女性と比べると、情熱的な魂を持っているように見える。

 フランス人の雇い主ジャン=ルイをファブリス・ルキーニが演じている。彼は、シリアスな役柄を演じるよりも、喜劇を演じるのが合っている。本作は喜劇ではないのだが、どことなくから回りしてしまう姿がとても良く似合っている。

 ジャン=ルイは、妻子がいるにもかかわらず、次第にマリアに惹かれて行くのだが、二人の不倫関係を明るく描いているところが本作の特徴でもある。あたかもジャン=ルイの片思いであるかのように描かれているからなのか、不倫に対する嫌悪感はあまり感じないのである。

 マリアに興味を持ったジャン=ルイが、彼女たちの住んでいるところに足を踏み入れるシーンも面白い。メイドを雇えるほどの暮らしをしているジャン=ルイにとって、そこは未知の世界だった。もともとジャン=ルイは、マリアたちと同じアパートに住んでいるのだが、住んでいる階が違うのだ。そのため、邦題は『屋根裏部屋のマリアたち』なのだが、『6階のマリアたち』という別題も付けられている。同じアパートでも、階によって部屋の構造が違うのは興味深い。ジャン=ルイが住んでいる階は、自分たちが住むために、もともとあったいくつかの小さな部屋を繋げて改造したのかもしれない。彼女たちが住んでいる階を訪問したジャン=ルイは、詰まったトイレを直すように業者に依頼したりして、メイドたちとの距離を縮めて行くのだ。

 ジャン=ルイの妻シュザンヌは、同じ女性でも、情熱的なマリアたちとはまったく別の存在として描かれている。シュザンヌは、ジャン=ルイが彼の顧客の女性と浮気をしたと思い、彼を追い出してしまうのだが、追い出された彼は顧客の女性とは何の関係もなく、しかも、メイドたちの住む同じアパートの別の階で暮らし始めるというわけなのだ。

 やがてスペインの内政が落ち着いたからなのか、メイドたちは故郷のスペインに帰って行く。本作が心に残るところは、マリアに対するジャン=ルイの想いがマリアと離れたあとも残っているところではないだろうか。ラストには、どこか切なささえ感じてしまうのである。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m ジャン=ルイがマリアからスペイン語を学ぶシーンがあるのですが、スペイン語独特の発音をするために、マリアがジャン=ルイの喉を押さえています。こうした言語指導を受けて初めて、正しい発音ができるようになるのかと、改めて実感しました。また、マリアを演じているナタリア・ベルベケは、とても美しかったですね。

人気blogランキングには、もともとブログの書籍化を夢見て参加させていただきました。まだまだほど遠いですが、私の夢を応援してくださると、大変うれしく思います。
↓↓↓↓↓↓

哲学・思想[人気blogランキング]に

|

« ホワイトデーのお返しとガンモの出張 | トップページ | ガンまる、高野山へ行く(4) »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/18521/56964871

この記事へのトラックバック一覧です: 映画『屋根裏部屋のマリアたち』:

« ホワイトデーのお返しとガンモの出張 | トップページ | ガンまる、高野山へ行く(4) »