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2013.03.21

映画『王になった男』

日本産の口唇ヘルペスの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。しばらく暑かったかと思えば、急に寒くなりましたね。こんな感じで、少しずつ春に近付いて行くのでしょうかね。さて、今回も更新が遅くなり、申し訳ありません。それでは、先日、鑑賞したばかりの作品のレビューをお届けしますね。

 本作を鑑賞したのは、三月二十日のことである。イ・ビョンホン主演の映画で、劇場公開される前から是非とも鑑賞したいと思っていたというのに、すっかり出遅れてしまった。もたもたしているうちに、いつも鑑賞している自宅近くの映画館では上映回数が限られてしまったので、ちょっと足を伸ばして、尼崎まで出掛けて鑑賞することにしたのである。

 イ・ビョンホンというと、最近では、映画『悪魔を見た』で狂気に満ちた主人公を演じていたのが記憶に新しいが、私が最も好きな彼の出演作品は、映画『夏物語』である。果たして本作において、彼はどんな演技を見せてくれるのだろうか。

 本編が始まった直後から、私はこの作品がすっかり気に入ってしまった。というのも、後ろがぼやけた明るめのレンズが撮影に使われていて、写真を撮影するのが好きな人が撮影に関わったのではないかと思えたからだ。

 舞台となっているのは、一六一六年の李氏朝鮮時代である。朝鮮十五代目の王・光海は、権力争いのために、宮廷内で自分を暗殺しようとする者からの見えない攻撃に怯える毎日だった。そのため、食事をするときも毒見役をつけ、安全なものだけを食べていた。

 それでも不安は消えず、あるとき光海は、自分の影武者になれるような、自分と瓜二つの顔を持った人物を探すように忠実なる家臣に命令する。そして、忠実なる家臣によって見出されたのが、道化師のハソンだった。彼は驚くほど光海にそっくりの顔立ちをしていたのだ。強制的に宮廷に連れて来られたハソンは、王の影武者となるべく、王の忠実なる家臣から、王らしい振る舞いを教え込まれる。やがて、あることをきっかけにして、ついにハソンが王の椅子に座り、本格的に王の影武者を務めるようになる。

 光海とハソンの二役を演じているのがイ・ビョンホンである。彼は、人気のある俳優さんでありながらも、役を選ばないところが素晴らしい。おそらく彼は、演じることが心の底から好きなのではないかと思う。だから、映画『悪魔を見た』のような狂気に満ちた主人公も演じるかと思えば、映画『夏物語』のような男女の切ないラブストーリーの主人公も演じることができるのではないだろうか。

 本作の見どころは、イ・ビョンホン演じるハソンが、ニセモノの王でありながらも、真に朝鮮を愛する王であるということが、王の家臣たちや映画を鑑賞している人たちにまで伝わるところではないだろうか。一国の王ともなれば、大きなものを得るために、ついつい小さなものを犠牲にしてしまいがちである。しかし、ハソンの考え方はそうではないのだ。ハソンは、たくさんの犠牲を払って国を救おうとするのではなく、もっと身近なところに目を向けて、できるだけ犠牲を払わないような政治を行おうとするのだ。そうした人間的な判断力が、かつて道化師であったハソンには備わっていたのである。

 また、本作には、宮廷内での権力争いが実に面白く描かれている。王の忠実なる家臣がいるかと思えば、いかにも悪事を企んでいそうな家臣もいる。忠実なる家臣も魅力的で、正義と悪のバランスが絶妙にいい。そういうところにも、本作の魅力が隠されているように思う。

 全体を通して、とても面白い作品だったと思う。ニセモノの王が次に何を言うのかと思うと、スクリーンから目を離すことができなかった。また、私としては、納得の行くラストでもあった。わざわざ尼崎まで出掛けて行って鑑賞した甲斐があったというものだ。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 王の影武者を務めることで、ハソンの中にある正義の針が触れるところが何とも面白かったですね。本物の王にそっくりの政治を行うのではなく、自らの人間的な判断基準で政治を行おうとするところに惹かれます。しかし、王の忠実なる家臣としては、これまでの王と掛け離れた政治を行って欲しくないと思うわけです。それでも、ハソンが影武者であることを知っている人たちの気持ちが、少しずつハソンに傾いて行くのがわかります。ハソンは、一人一人の人間との関係を着実に築いて行こうとしたので、次第に土台が築かれて行ったのでしょうね。

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