言葉とは不思議なもの
※映画『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 広島で、トラックに積まれた鉄板が崩れて、別の車に乗っていた二人が亡くなってしまうというとても痛ましい事故が起こりましたね。私もガンモの運転するカングーに乗せてもらって道路を走っているときに、前方を走るトラックに固定されているはずの荷物が転がり落ちる瞬間や、高速道路で大量のカタログが荷崩れして散乱しているシーンを見て来ました。こういうときにいつも不便に思うのは、後ろから見えている状況を、前方を走っている車の運転手に知らせてあげる手段がないということです。相手の携帯電話も知りませんし、仮に知っていたとしても、運転中に携帯電話で話をするわけにも行きません。便利な世の中になって来たとは言え、まだまだ不便に感じてしまうのは、スパムなどのまったく不要な情報はどんどん手元に届けられるというのに、本当に必要な情報が的確な相手に届いていないことです。もしも、鉄板が荷崩れを起こしそうな状態にあることを、後方を走る車に乗っている人がいち早く気付いて、前方を走る運転手に的確に伝えることができていたら、今回の事故は起こらなかったかもしれませんね。
学生さんたちが冬休みに入ったので、冬休みが終わるまでは通勤電車も空いているだろうと思っていた。しかし、いつも混雑している新快速列車に乗ろうとしたところ、剣道の大きな道具を抱えた学生さんたちが何人も新快速列車に乗車しているのが見えた。「うわあ、混雑している新快速列車に、こんな大きな荷物を持った学生さんたちが何人もいる!」と、これから巻き込まれるであろうぎゅうぎゅう詰めの状態を想像し、ちょっぴり憂鬱になってしまった。
ところが、新快速列車の出入口付近で、これから乗車しようとする乗客に対し、「すみません」と繰り返し謝っている男子生徒がいるではないか。彼が剣道部の主将なのかどうかはわからないが、とにかく、混雑している新快速列車に、大きな荷物を抱えて何人もの剣道部の部員が乗車していることを、他の乗客に対して申し訳なく思い、謝っているのだ。
私は、彼のその一言で、憂鬱な気分がいっぺんに吹き飛んでしまった。彼らは、これから大会にでも出掛けて行くのだろうか。仮にそうだとして、彼らならば、とてもいい試合ができるような気がした。
言葉とは、実に不思議なもので、先に相手に歩み寄ってもらうと、こちらからも歩み寄りたくなる。ただ、同じ歩み寄るにしても、「すみません」と謝っていた彼のように、先に歩み寄るほうがずっと難易度が高いのだ。
※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 新快速列車が三ノ宮駅に着いたときも、剣道部の部員の一人が、「私ら、いったん降りたほうがええんちゃうん?(私たち、いったん降りたほうがいいんじゃない?)」と話しているのが聞こえて来ました。どこまでも他の利用客のことを気遣いながら、混雑した新快速列車に乗車していたのだと思い、彼らのその優しさに、何だか心が温かくなりました。
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