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2012.11.30

映画『みんなで一緒に暮らしたら』

ファースト・イレッサ(15)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。先日、長袖ジャケットをオフィスに忘れて来てしまったかもしれないと書きましたが、次の日に出勤してみると、ちゃんとオフィスの椅子の上に長袖ジャケットが掛かっていました。地下鉄に置き忘れたのではなくて良かったです。(苦笑)ほてりがあるので、長袖ジャケットを羽織らずに手に持って歩くこともあり、ときどきどこかに置き忘れてしまうのが心配ですね。

 今回は、本日鑑賞したばかりの作品のレビューを書かせていただくことにする。寝不足だというのに、仕事帰りに二本の映画を鑑賞した。本作は、二本のうち、見応えのあったほうの作品である。

 劇場で予告編を観るチャンスに恵まれなかったため、行き当たりばったりの鑑賞となったのだが、表現されている世界がとても面白く、最初から最後までスクリーンに釘付けだった。これまで鑑賞して来た作品とはひと味もふた味も違う、感性を刺激される作品だった。

 タイトルから、老人たちが一緒に生活を始める作品であることは容易に想像できたのだが、単に協力し合って生活するだけの作品とは違っていた。そこには、怒りや悲しみ、そして大きな許容など、様々な感情が表現されているのだ。

 二組の老夫婦と一人暮らしの老人は、何十年もの間、互いに親しい交友関係を続けている。あるとき、みんなで集まって、仲間の誕生日をお祝いしたのだが、やがて帰らなければならない時間がやって来てしまったことから、それとなく『みんなで一緒に暮らしたら』という想いがわき上がって来る。そして、あることがきっかけとなり、五人の共同生活が実現する。

 お年をめされてはいるものの、私から見るととても「かっこいい」女性ジャンヌを演じているのは、ジェーン・フォンダである。私は、知的で性に対してもオープンな彼女の役柄にとても好感が持てた。そして、私も彼女のように年を取りたいと思った。

 予告編にもあるように、ジャンヌは自分が入る棺を選んでいる。そう、彼女は進行性の病を抱えていて、もはや治療を放棄しているのだった。彼女が共同生活に賛成したのも、自分が亡きあとに物忘れのひどくなってしまった夫を一人で残してはおけないと思ったからだろう。

 老人問題を扱った作品とも取れる本作だが、コメディタッチにも仕上がっているため、鑑賞中に会場のあちらこちらから笑い声が上がっていた。例えば、独身の老人クロードは、性的な衝動はあるものの、身体が言うことを効かないらしい。しかも、クロードは心臓病を患っているため、自分ではバイアグラを入手することができないでいる。そこで、犬の散歩を担当するために雇われた若い男性ディルクの手を借りてバイアグラを入手しようとするのだが、そのあたりのやりとりがやけにおかしい。ディルクにしてみれば、まだバイアグラには頼らなくてもいい年頃なので、バイアグラを入手しようとすることに対し、及び腰だったのではないだろうか。それでも、ディルクの助けによってバイアグラを入手したディルクは、バイアグラは一時間後に効き始めるので、自分で時間を計算して飲むようにと言ってバイアグラをクロードに渡すのだが、何と、クロードはその場ですぐに飲んでしまうのだ。一体全体、一時間後に、クロードにバイアグラが必要になるようなシチュエーションが訪れる保証はあるのだろうか。すべてを書いてしまうとネタバレになってしまうので控えさせていただくが、その後の展開も絶妙で、とにかくおかしいのだ。

 ちなみに、ディルクを演じているのは、映画『コッホ先生と僕らの革命』でコッホ先生を演じていたダニエル・ブリュールである。ディルクは民族学を勉強するドイツ人で、雇い主のジャンヌとは知的な部分で意気投合する。何と言ったらいいのだろうか。ディルクの中に眠っている様々な才能や感性をジャンヌがうまく引き出す間柄なのである。あんなふうに自分の中に眠っているものを引き出してくれる存在はとてもありがたいはずである。ジャンヌがディルクから惜しみなく彼の才能を引き出したので、最初はアボリジニを研究対象としていた彼は、何と研究の対象をヨーロッパの老人に切り替え、共同生活をしている彼らの日常を観察するために、屋根裏部屋に泊まり込むようになるのだった。

 とにかく本作は、普段は気づかないような要素がたっぷりと詰まっていて、とても素晴らしい。感性の刺激を受けたい人にはお勧めの作品である。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 本作のような作品にはなかなか恵まれないので、鑑賞できたことをとてもうれしく思っています。他の作品とは、目のつけどころが違いますね。

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