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2012.09.12

映画『クレイジーホース・パリ 夜の宝石たち』

麻酔の発表会と鉄分注射の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 仕事帰りに、普段、あまり話をすることのない派遣仲間と一緒になりました。私は人よりも歩くスピードが遅いので、「私は歩くのが遅いから先に行ってね」と言ったのですが、彼女は私の歩調に合わせて職場の最寄駅まで一緒に歩いてくれました。そして、JR線の乗り換え駅まで一緒に地下鉄に乗ったのですが、彼女と思っていた以上に話が盛り上がり、驚きました。彼女はいつも、同じ職場に仲良しグループがいるので、主にその人たちと交流しています。そのため、ほとんど話をする機会もなかったのですが、彼女が仲良しグループから離れ、単独でいると、いろいろな話ができることに驚いてしまいました。やはり、グループで行動していると、「個」の輝きに気付かずに通り過ぎてしまいがちですね。例え一人一人は「個」であったとしても、「グループ」の一員として見てしまうのです。だから、「グループ」の持つ雰囲気と私の持つ雰囲気が異なっていると感じると、疎遠になってしまいがちです。しかし、私自身はその「グループ」と雰囲気が合わなくても、彼女という「個」とは結び付くことができるのだと実感しました。

 今回は、今日鑑賞したばかりの作品のレビューを書かせていただこうと思う。ここのところ残業続きなのだが、水曜日は定時退社日なのだ。更に、最近は仕事から帰宅してもできるだけ早い時間に就寝しているため、寝不足も解消されているというわけなのである。

 本作は、パリで官能的なナイトショーを見せてくれるクレイジーホースというお店を七十日間に渡って密着したドキュメンタリー作品である。例によって劇場で何度か予告編を観ていて、その美し過ぎるほどの映像から、とても気になる作品だった。

 まず、最初に驚いたのは、踊り子さんたちの肉体美である。私と同じ女性だというのに、私とはまったく身体つきが違う。贅肉のないお腹、まっすぐな細い足、きれいな形のお尻・・・・・・。彼女たちは、肉体を露出してお客さんたちに楽しんでもらうことを仕事としている。

 特に強調されているのは、お尻である。踊り子さんたちの弾力性のあるお尻は、まるで新鮮な果物のようだった。不思議なことに、お尻やウエストをくねらせながら踊る踊り子さんたちを見ても、いやらしさを感じなかった。いやらしさよりも、アートとしての美しさのほうが勝っているのだろう。

 私は、バンコクを訪れたときに足を運んだカリプソオカマショーを思い出した。もちろん、本作のショーの内容とはまったく異なっているのだが、いやらしさがないという意味においては共通していると思う。子供の頃、百科事典に裸体の女性像が掲載されているのを見て、何故、このようなものが百科事典に載っているのかとても不思議だったのだが、この歳になってようやく女性の裸体の美しさを理解できたように思う。同時に、アートと欲望の明確な違いも理解できるようになった。

 おそらく、アートと欲望の一番の違いは、オープンでいられるかどうかだと思う。誰しも欲望は隠したがるため、欲望がオープンにされることはほとんどない。しかし、アートは他者に向かって働きかけるエネルギーを持っている。欲望の延長線上にアートがあるわけではないと思う。どこかに、二つの道がはっきりと分かれる分岐点があるのだと思う。欲望は、中途半端な立場でもいられるが、アートは中途半端な立場ではいられない。アートには、日常を超える何かが必要なのだ。

 スクリーンに映し出されているスタッフが興味深い。ナイトショーをアートに仕上げたい二人の監督は、立場は違うものの、クレージーホースでのナイトショーに本気で取り組む人たちだ。彼らを突き動かしているのは情熱であり、欲望ではない。そのことがはっきりとわかる。

 また、衣装を担当している女性の本気度も、発言から伝わって来る。むしろ、欲望があるとすれば、お店の売り上げを気にしている株主やオーナーかもしれない。とにかく、彼らがナイトショーに傾けている情熱がただものではないことが感じ取れる。

 外国人を対象にしたオーディションの様子も映し出されていて、とても興味深かった。このオーディションでは、ダンスの上手さではなくボディラインを審査されるといった説明がなされている。すなわち、身体が勝負の世界なのだ。中には性転換をしてオーディションに参加している人もいた。オーディションのレベルも高く、オーディションに集まって来た人たちは、絶対に踊り子になりたいという情熱を持っていることがうかがえた。

 そう、本作は、ありとあらゆる点において、情熱を感じ取ることのできる作品である。照明の美しさと女性の肉体美、それからスタッフの情熱がナイトショーを作り上げている。それをはっきりと感じ取ることのできる素晴らしい作品だった。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 女性のヌードがたくさん出て来るのですが、ちっともいやらしくないのです。そのためか、クレージーホースには女性の常連客も多いそうです。またパリに行く機会があれば、訪れてみたい気もしますね。

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