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2012.06.01

映画『ステキな金縛り』

ステキでない金縛りの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 毎月一日は映画を千円で鑑賞できるので、仕事帰りに頑張って、映画を二本鑑賞して帰りました。二本鑑賞したうちの一本は、かなり見応えのある作品でした。映画でも音楽でも文章でもそうですが、同じ時間だけ鑑賞しても心に残るものが多い作品は、「密度の高い作品」と言えるのでしょうね。私は、「密度の高い作品」をこれからも鑑賞し続けて行きたいなあと、改めて実感しました。

 本作を鑑賞したのは、十一月十一日のことである。ステキでない金縛りの記事を書かせていただいたばかりなので、次の映画レビューの記事では本作をご紹介させていただくことになるだろうと予想してくださっていた方もいらっしゃるかもしれない。

 劇場で、本作の予告編を何度も何度も繰り返し観てはいたのだが、正直なところ、あまり鑑賞したい作品であるとは思えなかった。私の映画の好みを良くご存知の方ならば、私が普段、好んで鑑賞している類の作品とはまったく異なる作品であることにお気付きだと思う。それでも鑑賞に踏み切ったのは、本作がとても評価の高い作品だったからだ。「そんなに面白いのなら、鑑賞してみようかな」くらいの軽い気持ちで映画館に足を運んだのだった。

 鑑賞してみると、なるほど、これは面白いと思った。予告編を観ただけではわからない面白さが本作にはある。圧倒的に素晴らしいのは、映画『悪人』で殺人者と愛を交わす女性役を演じた深津絵里ちゃんの天然とも言える演技である。映画『悪人』の役柄も良かったが、本作で演じている失敗の多い弁護士役がはまり過ぎるほどはまっている。彼女の演じるキャラクターに惹き付けられて最後まで鑑賞したと言っても過言ではない。

 ある殺人事件を担当することになった深津絵里ちゃん演じる弁護士のエミは、殺人事件のあった日時に、容疑者がとある旅館で金縛りにあっていたことを知る。そこでエミはその旅館まで出向き、そこに現れた西田敏行さん演じる落ち武者の幽霊である六兵衛に、殺人事件の容疑者のアリバイを証明する証人として法廷で証言して欲しいと頼み込むのだった。

 もちろん、法廷で幽霊が証言台に立つなど、前代未聞のことなのだが、本作の面白いところは、幽霊の存在を感じられる人と感じられない人がいるところである。ちなみに、落ち武者の幽霊は、エミには見えるが、阿部寛さん演じるエミの上司には見えない。しかし、どうやら中井貴一さん演じるエミの宿敵である敏腕カタブツ検事には見えているようである。法廷では、落ち武者の幽霊である六兵衛が存在していることを示すためにいろいろなことが試される。そんなシーンがおかしくもある。

 いろいろな出来事を織り交ぜながらも、最後に事件解決へと導いて行く手法はなかなかのものである。本作は、台本も監督も三谷幸喜さんということだが、私は彼の名前と顔は知っていても、これまで彼の作品に触れたことがほとんどなかったことに気が付いた。何故だろう。三谷幸喜さんは、あまりにもメジャーになり過ぎていて、私が応援しなくても大丈夫な人だと思ってしまったのかもしれない。それと、彼の生み出す作品が、やはり私の好きな「乗り」ではないことも、これまで彼の作品をあまり鑑賞しなかった大きな理由の一つだろう。

 これから、三谷幸喜さんの作品を積極的に鑑賞することになるかどうかはわからないが、物語がどこかに引っ張られて固定してしまわずに、冒頭から結末まで一本筋の通った作品を書かれる脚本家であることは良くわかった。本作もまた、「良質なコメディ」のうちの一つであると言えるだろう。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 深津絵里ちゃんの演じた失敗の多い弁護士のエミは、演技指導を受けて生み出されるものではないように思います。もともと深津絵里ちゃんが持っているキャラクターがにじみ出ているように思いますね。それを三谷幸喜さんが惜しみなく引き出したのだとしたら、素晴らしいですね。

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