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2012.05.05

映画『ツレがうつになりまして。』

しまなみ海道散策(1)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。もうすぐゴールデンウィークも終わりですが、このゴールデンウィークにはいろいろな事故が起こりましたね。ゴールデンウィーク後半は、山の遭難事故が相次ぎました。軽装で出掛けて、春山に登るような準備がなされていなかったことが原因のようです。映画『岳 -ガク-』で描かれていたことを思い出してしまいました。

 本作を鑑賞したのは、十月十四日のことである。

 鑑賞し始めて驚いたのは、宮崎あおいちゃん演じる妻の名前が晴子で、堺雅人くん演じる夫で通称「ツレ」からは、「ハルさん」と呼ばれていることだった。「え? ハルさん? 映画『神様のカルテ』でも、宮崎あおいちゃんは、『ハル』という名前の妻を演じていたのでは?」と思った。だからだろうか。彼女には、「ハルさん」と呼ばれる妻の役がやけにぴったりと似合っていた。

 うつについて語るには、私自身の経験があまりにも浅過ぎるだろうと思う。ただ、私自身、婦人病を患ってからは、何かを実践しようとしてもなかなか重い腰が上がらず、地の底を這うような感覚を味わいながらも、何とか自分を奮い立たせようとした経験がある。感情レベルがすっかり落ち込んでしまい、自分自身の感情がわからなくなってしまったため、映画を鑑賞することによって、かつて豊かだったはずの感情を取り戻そうと、映画館に足繁く通い始めたのだった。これまでは、ふとしたことで涙したりしていたのに、感性がにぶくなってしまったのである。そんな私の経験をうつの症状と重ねても良いならば、うつの人の気持ちがほんの少しだけ理解できる。

 本作でうつになるのは、ツレである。彼はユーザサポートの仕事をしていて、ネチネチと文句を言うユーザからの問い合わせに電話で対応しながら、かなり大きなストレスを抱え込んでいた。そのシーンを見た私は、ツレの仕事の環境は良くないと感じた。そんなツレは、自分の苗字である髙崎の「髙」が、一般的な「高」ではなく、梯子の「髙」であることをしきりに主張していた。また、毎日のように、自分の食べるお弁当を手作りして会社に持参し、曜日ごとにおかずやネクタイもきっちり決めていた。すなわち、ツレの中には、「こうでなければならない」という確固たる信念があり、そこから外れてしまうことは許されなかったように見える。ツレがもっと緩い性格ならば、逃げ道をたくさん作ることができたはずなのに、ツレは自分で自分を追い込むことで逃げ道を失ってしまったようにも見えた。

 それに対し、漫画家の晴子は、ツレが出勤するために起きる時間になっても、布団の中でまだ眠っているようなお寝坊さんだった。おそらく、ツレも晴子のような緩い性格ならば、うつになることもなかっただろう。緩い性格の晴子は、自分自身を追い込むような状況になかったのだ。どちらかと言えば、私も晴子のタイプだと思う。

 ツレと晴子の夫婦のコンビは、ほのぼのとした雰囲気を感じさせてくれて、互いに自然体でいられるとても良い夫婦だと思う。印象に残っているのは、やはりお風呂場のシーンである。うつの人が起こしかねない行動を、ツレはついに起こしてしまうのである。晴子は、そんなツレの辛さを全身全霊で受け止めようとする。

 ただ、本作のような話が成立するのは、晴子が漫画家という自宅でできる仕事を持っていることが大きく作用しているようにも思う。二人の間に小さなお子さんがいたり、また、健康状態に問題があったりすると、必ずしも妻が働ける状況にはなかったかもしれない。また、晴子が会社勤めであれば、風呂場のシーンは成立せず、悲しい結末を迎えることになってしまっていたもしれない。そういう意味で、本作は、「ツレがうつになる」という状況が解決へと向かい易い状況に二人が置かれていたとも言える。中にはそうした状況設定を「甘い」と指摘する声もあるようだ。

 しかし私は、本作の原作者は、ツレがどのようにうつから抜け出したかを描きたかったのではなく、ほのぼのとした夫婦愛を描きたかったのではないかと思っている。だからこそ、ツレと晴子にスポットを当てたときに、ほんわかと温かい気持ちになれるのではないだろうか。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m堺雅人くん演じる うつになったという夫の役、宮崎あおいちゃん演じるうつになった夫を支える妻の役、二人ともどちらもはまり役だったと思います。こういう友達みたいな夫婦は、私にとって、理想的ですね。二人はとても好感の持てる夫婦を演じてくれました。

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