« 映画『ラスト・エクソシズム』 | トップページ | リュープリンという選択(12) »

2012.04.27

活魚

映画『ラスト・エクソシズム』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。またまた登校中の子供たちの列に自動車が突っ込み、またしても幼い命が犠牲になってしまいましたね。ここまで重なると、もはや言葉もありません。私は、自動車の免許を持っていないので良くわかりませんが、客観的に見て、自動車の免許を持っていることと、自動車を安全に運転できることはまったく別物であると断言できます。自動車の運転免許を持っていても、その日の体調や意識の持ち方、周りの状況などによっても、その人の運転の状況は変わって来るんですよね。それを考えると、自動車の運転免許というものは、状況が万全のときに自動車を運転できるという証に過ぎないようにも思えます。現在の運転免許に、状況が万全でないときでも自動車を運転できるかというようなハードルを設けてみるのはどうでしょうか。

 先日、通勤のために、自宅の最寄駅まで自転車を走らせていたときのことである。時間は朝の七時過ぎのことだった。ビニール袋を片手に掲げた男性が私の前を自転車で走っていた。そのビニール袋は、買い物をしたときに商品を入れてもらえる、ごく一般的な白いビニール袋だった。とは言え、たいていの場合、ビニール袋に何かを入れて自転車で運ぶときは、ビニール袋を自分の手では持たずに、自転車の籠に入れたり、自転車のハンドルに掛けたりして走る人が多いのではないだろうか。そうでなければ、自転車を片手で運転することになってしまうからだ。しかし、その男性は、さも大事そうにビニール袋を片手に掲げ、自転車を片手だけで運転しながら走っていたのだった。

 私は、「あれほど大事そうに掲げているあのビニール袋の中には、一体、何が入っているのだろう」と興味を持った。そして、その男性の後ろを自転車で走りながら、しばらくそのビニール袋に注目していると、ビニール袋の中で何かがピチピチと動くのが見えた。どうやら、そのビニール袋の中には生き物が入っているようである。

 そのとき私は、突如としてひらめいた。この男性は、自宅で亀か何かを飼っていたものの、その亀が予想以上に大きくなってしまったので、これからどこかの川に捨てに行くのではないか。そう言えば、駅前に少し大き目の川がある。おそらく男性は、その川にビニール袋の中にいる生き物を放つはずだ。

 私はそう確信して、自分自身も自転車をこぎながら、その男性の行方を見守っていた。しかし、その男性は、駅前の大きな川をさっと素通りしてしまった。そうかと思えば、大きな川の少し先にある小さな路地を曲がり、自転車を止めたようだった。私は、アテが外れてがっかりした。その男性が自転車を降りた場所を確かめてみると、そこは何と、料理店だった。店の看板には、「活魚」と書かれているではないか。なるほど、ビニール袋に入っていたのは、そのお店で使用する新鮮な食材だったのだ。

 私はそのときになって初めて、その男性がビニール袋を運ぶときに、自転車の籠にも入れようとせず、自転車のハンドルにも掛けなかった意味を理解した。わざわざ片手運転をしてまで大事そうに運んでいたのは、食材に対する敬意を払うためだったのだ。いやはや、男性の後ろを走りながら、大きな川に亀を放つためだなどと勝手に思い込んでいたことが恥ずかしくなった。とは言え、飲食店で働いている人が、どうしてそのような時間に活魚を掲げて自転車に乗っていたのかは謎である。あるいは、釣りに出掛けた友人または知人などから、釣れたばかりの魚を分けてもらったのかもしれない。何にしても、その男性が食材である活魚に対して敬意を払っていたのは疑いようのない事実なのだ。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 男性の後ろを自転車で走りながら、勝手な想像を巡らせていたことを恥ずかしく思いました。(苦笑)この男性が食材に対して払っているような敬意が、私自身の仕事に対しても存在しているかどうかと問われれば、恥ずかしくなりますね。そのため、このときのことを自分の胸に焼き付けておきたくて、この記事を書いてみました。

人気blogランキングには、もともとブログの書籍化を夢見て参加させていただきました。まだまだほど遠いですが、私の夢を応援してくださると、大変うれしく思います。
↓↓↓↓↓↓

哲学・思想[人気blogランキング]に

|

« 映画『ラスト・エクソシズム』 | トップページ | リュープリンという選択(12) »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/18521/54576264

この記事へのトラックバック一覧です: 活魚:

« 映画『ラスト・エクソシズム』 | トップページ | リュープリンという選択(12) »