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2012.01.18

映画『デビル』

映画『ちいさな哲学者たち』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。更新が遅くなった上に連続で申し訳ありませんが、事情により、今回も映画のレビューを書かせていただきます。

 本作を鑑賞したのは、七月二十二日のことである。正直言って、鑑賞した作品のタイトルを見ても、果たしてどのような内容の作品だったのか、すっかり忘れてしまっていた。しかし、ひょんなことから、「そうだ、確かエレベータの中で繰り広げられる奇妙なミステリーだった」ということを思い出した。

 本作は、映画『レディ・イン・ザ・ウォーター』映画『エアベンダー』のM・ナイト・シャマラン監督の長年のアイディアが原案となっているらしい。しかし、今回はM・ナイト・シャマラン監督自身はメガホンを取らず、若手監督に任せているようだ。どうも最近のM・ナイト・シャマラン監督は、ヒット作に恵まれていないように見える。アイディアは豊富なのに、あまりにも力が入り過ぎて空回りしてしまっているようにも思えるのだ。だから、長年温め続けたアイディアだけを提供して、あとは若手監督に任せてしまいたかったのかもしれない。

 あるとき、高層オフィスビルから男が転落死する。その直後、その高層オフィスビルのエレベータに五人の男女が乗り合わせる。しかし、そのエレベータは突然、停止し、その中で電気が消えたりする一瞬の間に、次々に不可解な殺人が起こって行くというストーリーである。

 エレベータの様子は、警備室からモニタを通して見ることができる。しかし、警備室からエレベータの中に向かって語り掛けることはできるものの、エレベータの中の声や音は警備室には届かない。それゆえに、エレベータの中に閉じ込められた五人がどのような人物であるのかを証明するための書類などを、エレベータのカメラに向かって提示させるシーンがユニークだ。

 エレベータの中に閉じ込められた人たちは、警備室と回線が繋がっていることがわかっているだけに、いつまで経っても救助がやって来ないことに苛立ちを隠せない。密室であるはずのエレベータの中で次々に殺人が起こっているのだから、犯人は必ずこの中にいるはずである。エレベータの中に閉じ込められた人たちの中では、次第に他者に対する不信感が募り始める。そんな状況の中、停止してしまったエレベータを何とかしようと救助に向かった整備担当者が、ワイヤーを伝ってエレベータに辿り着こうとしたところ、転落死してしまう。

 もしも私が原案者ならば、やはり観客には最後まで真犯人を知られたくないだろう。そのためには、真犯人があたかも真犯人ではないかのような状況に導く必要がある。そうだとすると、一番に怪しいのはあの人物だろう。鑑賞中にそんなことを考えている余裕はなかったのだが、こうして作品を振り返ってみると、なるほどと思う。そして、意外な結末に驚かされる。なるほど、話はこんなふうに繋がっていたのかと納得するのだ。

 ちなみに、出演者は私の良く知らない俳優さんたちばかりだったのだが、フィラデルフィア市警殺人課のボーデン刑事を演じていたのが、映画『お家(うち)をさがそう』のクリス・メッシーナだった。映画『お家(うち)をさがそう』とはまったく異なるキャラクターだったので、レビューを書くまで気付かなかった。

 経験なクリスチャンの警備員がデビルの存在を匂わせてもいるので、『デビル』というタイトルに惑わされがちな作品なのだが、ひょっとすると、これは「見せる殺人」と言えるのかもしれない。

 M・ナイト・シャマラン監督自身が監督を手掛けると、またまた力が入り過ぎてしまうような気がするので、今回は若手監督に任せてしまって正解だったのではないだろうか。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 監督は違えども、やはりM・ナイト・シャマラン監督の作品の匂いがしますね。そういう意味では、本作の若手監督は、M・ナイト・シャマラン監督の想いを映像にすることができたと言っていいのではないかと思います。

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