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2012.01.05

映画『127時間』

ホットヨガ(二七五回目)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 今日の通勤電車はいつもの活気を取り戻していました。一月四日からではなく、一月五日から仕事始めだった方が多かったのですね。また週末は三連休ですね。お正月の余韻を引きずりながら、有意義に過ごしましょう。

 本作を鑑賞したのは、七月九日のことである。公開前から、自宅近くの大きな映画館でも、良く足を運んでいるミニシアター系映画館でも、劇場内に設置されたテレビから、比較的長い予告編の映像が流れていた。私が本作を鑑賞したのはミニシアター系映画館だったが、本作を鑑賞するために、いつもは静かなミニシアター系映画館にたくさんの人たちが詰め掛けていた。

 本作は、アーロン・ラルストンという登山家のノンフィクションを映画『スラムドッグ$ミリオネア』のダニー・ボイル監督が映画化した作品なのだそうだ。主演は、映画『スパイダーマン』シリーズのジェームズ・フランコである。彼は、映画『トリスタンとイゾルデ』ではトリスタン役、映画『ミルク』では主人公ミルクの恋人スコット役、映画『食べて、祈って、恋をして』では主人公の元恋人役を演じていた。最近では、映画『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』で主役を演じていることからすると、以前よりもブレイクしつつあるといったところだろうか。

 そんなジェームズ・フランコ演じるアーロン・ラルストンは、金曜日の夜になると都会を離れ、独りでロッククライミングを楽しむために、誰にも行き先を告げずにユタ州にあるブルージョン・キャニオンまで自家用車で出掛けている。目的の場所付近まで来ると、自家用車に積み込んだマウンテンバイクに乗り換え、軽快に走り回る。やがてはマウンテンバイクも放り出して、リュックを背負ったままブルージョン・キャニオンの大地をぴょんぴょん飛び回る。

 女性二人の旅行者の案内役を買って出ていることからも、彼がこのあたりに精通していることがうかがえる。おそらく彼は、ガイドブックにも載っていないとっておきのブルージョン・キャニオンを知り尽くしているのだろう。更に、水や食料、ビデオカメラなどの用意はあるものの、ひどく軽装だったことからすると、このような週末を過ごすのが彼にとっての日常だったと推測できる。しかし彼は、女性二人の旅行者を見送ったあと、ロッククライミングの最中に山中で落石事故に遭い、大きな岩に片手を挟まれ、身動きが取れなくなってしまうのだ。タイトルの『127時間』とは、まさしく大きな岩に腕を挟まれてから彼が山中で過ごした時間と言える。

 身動きが取れなくなり、持参した水がとうとう底をつきかけたとき、彼は意を決してある行動に出る。その行動には、何としてでも生きてここを出たいとう彼の切実な想いが込められている。繰り返される妄想や回想シーンが何とも切ない。果たして彼は、生きてここを出られるのだろうか。

 最も印象に残っているのは、途方もなく水に飢えた彼が泥水をがぶ飲みするシーンである。そのシーンを見たとき、私は、人間も植物であると書かれた『あるヨギの自叙伝』という書物のことを思い出した。私のホームページでも、その一節をご紹介しているのだが、「ガンまる日記」を読んでくださっている皆さんにもご紹介させていただきたい。

『あるヨギの自叙伝』より

 「創世記の物語はきわめて象徴的に書かれている。だから文字上の解釈をしただけでは、その意味をつかむことはできない。あそこに出て来る"生命の樹"とは人間のからだのことだ。つまり、脊髄は木を逆さにしたようなもので、頭髪が根にあたり、知覚、運動両神経が枝にあたる。この神経系統の木には、視聴嗅味触の五感というおいしい実が成っている。人間はこれらの果実を自由に楽しむ権利をもっているが、ただ性の体験--すなわち肉体の園の中央にあるりんごの実を食べること--だけは禁じられていた。

 これを読んだとき、人間の頭髪が根に当たるという記述がものすごく新鮮だったのだが、本作の主人公がこれほど切実に水を求めているシーンを見て、やはり人間は植物だったと確信したのだった。ただ、根が水を吸い上げるように、髪の毛を泥水に浸したわけではなく、口からごくごくと飲んだわけだが・・・・・・。ひょっとすると、口は髪の毛という根に繋がっているのかもしれない。

 狭い場所で繰り広げられるドラマとしては、棺桶の中に埋められた男のことを描いた作品も鑑賞したが、ノンフィクションであるだけに、本作のほうが身に迫って来るものがある。独りで行動するのが好きな人にとって、周りとどのように繋がって行けばいいのかについても、考えさせられる作品である。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m たくさんの人たちに鑑賞されているだけあって、見応えのある作品でした。大きな岩に手を挟まれて身動きできなくなった彼が頭の中で思い巡らせていることがそのまま映像で再現されていて、人は究極的な状況に陥ると、このようなことを考えるのかと思いました。

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