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2011.12.11

外れた自転車のチェーン

映画『手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 今年の夏から秋にかけて、秋田県内でカメムシが大量発生したそうですね。秋田県には、「カメムシが多いと大雪になる」という言い伝えがあるそうで、地元の人たちの間では、「今年も大雪かもね」というような会話がなされているそうです。秋田県に大雪が降るということは、おそらく東日本大震災の被災地にも大雪が降ることになると思います。仮設住宅で生活されている方もたくさんいらっしゃると思いますので、暖房器具や燃料がちゃんと行き届いているか心配ですね。とは言え、逆に雪が少なければ、例えばスキー場など積雪に依存した施設の経営問題にも関わって来ますし、なかなか難しいものです。

 先日のことである。近所のスーパーで買い物をして、自転車置き場に停めてあった自転車に乗って帰宅しようとしたところ、私の自転車のすぐ隣に自転車を停めていた女性が、何やらうずくまって自転車と格闘しているではないか。彼女のすぐ側には、スーパーで購入したばかりと思われる食料品がエコバッグに入れられ、地べたに置かれていた。

 彼女の様子から、おそらく自転車のチェーンが外れてしまったものと思い、私は自分の経験を活かすために彼女に声を掛けた。
「チェーンが外れたんですか? 自転車を逆さまにすると直し易いですよ」
私の言葉を受けて、彼女が立ち上がったので、私も自分の荷物を地べたに置いて、彼女の自転車を逆さまにするのを手伝った。自転車のチェーンが外れたときは、自転車を逆さまにすることで、チェーンをはめ易くなるのだ。

 私は、後輪のチェーンがギヤに収まっていることを確認したので、外れている前輪のチェーンに手を掛け、正しい位置に戻すと、
「治りましたよ」
と言った。そして、自転車をひっくり返して元の位置に戻してみたのだが、どうもしっくり来なかった。良く見てみると、チェーンは前輪のギヤには確かに食い込んでいたのだが、後輪のギヤからは外れてしまっていた。そこで私は、再び彼女と力を合わせて自転車を逆さまにして、後輪のチェーンと格闘した。

 彼女の自転車は、変速式のものではなかった。それなのに、どういうわけかチェーンが緩い。素人の私にも、チェーンがたるんでしまっているのがわかる。彼女曰く、
「何度もチェーンを詰めてもらったんですけど・・・・・・」
とのことだった。変速式の自転車ならば、一番軽い位置に合わせることで、チェーンの長さを調整できる。しかし、彼女の自転車は変速式ではない自転車だったので、それ以上、チェーンのたるみを取ることができなかった。その後も私は、後輪のギヤをはめようと頑張ってみたのだが、いったん引っ掛かっても、前輪のギヤをはめてから車輪を回すとすぐに外れてしまった。

 そうこうしているうちに、男性客一人と、スーパーの警備員さんがやって来て、
「チェーンが外れたん?」
と助け船を出してくださった。警備員さんに、
「ちゃんと引っ掛けても、車輪を回すと後輪のギヤが外れてしまうんです」
と説明すると、警備員さんは、
「先に後輪のギヤをはめてから前輪のギヤをはめるんですよ」
と教えてくださった。

 警備員さんも手伝ってくださり、まずは後輪のギヤからはめて、かっちりとはまっているのを確認したあと、前輪のギヤをはめたのだが、やはり車輪を回すと後輪のギヤが外れてしまった。彼女の自転車のチェーンは、明らかにだらんと伸びてしまっているようだった。

 何度かトライしても、なかなか状況が改善されなかったので、私は彼女に、
「家(うち)はこの近くですか?」
と尋ねてみた。すると彼女は、
「○○なんです」
と答えた。そこは、自転車で走ったとしても十五分は掛かる場所だった。チェーンが外れたままでは、もはや自転車を転がして帰るしかないだろうと思い、彼女に住んでいる場所を尋ねてみたのだが、自転車で十五分も掛かる場所に住んでいるならば、自転車を転がして帰るのは現実的ではないと感じた。

 「ああ、ガンモならば、たるんでしまったチェーンを詰めることができるのに・・・・・・」
と私は思った。そのとき、ガンモは自宅に居たのだが、ここのところ「ガンまる日記」にも綴っているように、体調が芳しくない状況だったので、寒い日の夜に呼び出すのは控えることにした。それに、まだ親交を結んでもいない人に対し、
「夫なら直せますよ。私も夫に何度かチェーンを詰めてもらったことがあります。専用の工具も持っていますので」
と提案するのは、何だか相手をひどく恐縮させてしまうような気がしてしまったのだ。

 彼女が○○に住んでいると聞いて、警備員さんは、
「お家(うち)に車を運転できる人はおるん?」
と尋ねた。しかし、彼女は、
「いいえ、いません。独り暮らしなので」
と答えた。すると、警備員さんは、
「そしたら、自転車をここに置いて、タクシーかバスで帰るんやね」
とおっしゃった。彼女が、
「ここ(スーパー)に自転車を置いて帰ってもいいんですか?」
と尋ねると、警備員さんは、
「ええよ。置いて帰ってる人、ぎょうさんおるし」
と答えた。

 スーパーの駐輪場に無断駐輪された自転車を取り締まるのもきっと警備員さんの役目のはずなのに、警備員さんは、そのルールに例外を適用し、彼女に自転車を置いて帰宅することを提案したのだった。

 帰宅して、ガンモにこの話をすると、
「俺を呼んでくれても良かったのに」
と笑いながら言ったのだが、私は、
「いやあ、それも思ったけど、スーパーでちょっと出会っただけの人だったし、『夫が直せますので、ちょっと待っててください』なんて言ったら、相手が恐縮するでしょ。それに帯状疱疹も出ているんだし・・・・・・」
と言って苦笑いした。

 それにしても、女性がうずくまっているとちゃんと声を掛けてくださり、的確なアドバイスをくださった警備員さんには脱帽である。私も、チェーンの取り付けを手伝って手が汚れてしまったのだが、警備員さんのおかげで、そんなことはまったく気にならないくらいすがすがしい気持ちに包まれていた。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 今回のことを通して、私たちは「人のために動くのではない」と感じました。自分自身がうれしくなるのですね。だから、例え手が汚れたとしても、実は、そんなことはものともしないくらいの感動を得ているわけなのです。

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