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2011.12.03

自転車日和(2)

自転車日和(1)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m シュレッダー文書を解読するコンテストがアメリカで行われ、何と一万個にまで切り刻まれた紙片が見事に復元されて解読されたそうですね。これは、シュレッダーを使って秘密文書を守ろうとしても、必ずしも守り切れないことを意味していると思います。この結果を受けて、シュレッダーを提供している会社は、新たな製品の開発に踏み切るのでしょうか。それでは、自転車日和(1)の続きを書かせていただきます。

 十二時半頃になると、試験のためのインストラクションがスピーカーから流れた。そして、解答用紙に必要な事項を書き込む時間とアンケートに答えるための時間が設けられ、その後、十分間のトイレ休憩となった。私は、最初に講義室を訪れる前に既にトイレを済ませておいたのだが、念のため、この十分間の休憩時間にもトイレに行っておいた。試験会場が女子大学なので、トイレの数が多いのはとても有り難い。たくさんの人たちがトイレ待ちの列を作っているというのにスイスイ進むのだ。

 トイレを済ませて席に戻ってしばらくすると、携帯電話の電源が確実に切られていることと、身分証明書の再チェックが試験官によって行われた。私は、パスポートを再提示するとともに、確実に携帯電話の電源が切れていることを証明するために、試験官が訪れたときに携帯電話の本体のボタンを押して光が点灯しないことを試験官に見せた。

 それらのチェックが終わると、いよいよ問題用紙が配られた。問題用紙にも受験番号と名前を素早く記入すると、試験の開始を待った。私のすぐ後ろの席の人が風邪を引いているのか、何度も何度も鼻をすすり上げていた。私は、この手の音にはかなり敏感なほうなので、
「すみませんが、試験の前に鼻をかんでいただけませんか?」
とお願いしたかったのだが、試験が終わったあと、互いに気まずい想いをすることになるかもしれないと思い、その言葉を胸の奥にしまいこんだ。おそらく、鼻をすすっているご本人も、試験には集中できないのではないかと思う。

 十三時になると、リスニングのインストラクションが流れ始めた。いよいよ試験開始である。TOEIC IPテストも含めて何度もTOEICの試験を受けている私は、既にこのあたりの勝手がわかっているので、インストラクションが流れている間にリーディングの穴埋め問題を解くことにしている。該当ページまで問題用紙をめくり、リスニング問題の本番が始まるギリギリのところまでリーディングの穴埋め問題を解くと、リスニング問題の本番に取り掛かった。そのまま、順調にリスニング問題に解答しているつもりだったのだが、あろうことか、途中で問題の番号と自分が解答している番号がずれていることに気が付いてしまった。おかしい。私は、途中でリスニング問題をスキップしたつもりはなかったのだが、自分が解答している数が足りていないのだ。

 これは困った。最初のリスニング問題で点数を稼いでおかなければならないというのに、このままではそれもままならない。しかし、ここで戸惑っている暇もない。何故なら、リスニング問題が次から次へとスピーカーから流れているからだ。それも聞き逃してはいけない。そうこうしているうちに、ふと、リスニングのインストラクションが流れている間に解答したリーディングの穴埋め問題の解答に目をやった。そこには、私が解答した以上の答えがマークシートで埋められているではないか。「これだ!」と私は思った。私は、リスニングのインストラクションが流れている間に解答したリーディングの穴埋め問題の解答欄に、リスニング問題の最初の解答を書き込んでしまっていたのだ。

 それに気付いてからの私は、とにかく大慌てだった。TOEICの試験は、問題用紙に書き込みをしてはいけないことになっている。しかし、ずれてしまった解答を元に戻すには、一時的に情報を退避しておくための領域が必要である。私は、次々とリスニングの問題が流れている最中にその作業をして、問題用紙に書き写した自分なりの解答をマークシートに素早く書き写した。その間に、聞き取るべきリスニング問題をいくつか逃してしまったのは言うまでもない。

 そんなハプニングがあったため、今回はリスニング問題でかなりロスをしてしまった。その後、リーディング問題に取り組んだのだが、相変わらず時間が足りず、四苦八苦することになった。解答できなかった問題については、すべて"B"で塗りつぶしておいた。

 試験を終えた私は、今回も、自信を持って解答することができなかったことで落胆していた。しかし、TOEIC IPテストも含めてTOEICの試験を頻繁に受けてはいるものの、私はがむしゃらに英語を勉強しているわけではなかった。高校時代まで英語が得意だったことに甘えてしまっているのだ。TOEICで高得点を獲得している人たちは、みんなある時期に集中して英語を学習した人たちばかりである。しかし、私には、そこまで集中して英語の勉強に取り組むエネルギーがないことに気が付いてしまったのだ。私は、高校時代の延長で、あまり勉強しなくても点数が取れると思い込んでいるのだが、実際に試験を受けてみると、毎回、期待を裏切られてしまっているのである。

 私は、一体どうしてTOEICの試験を受け続けているのだろうと思った。もともとTOEICの試験を頻繁に受け始めたのは、外資系の会社に勤めるガンモに張り合うためだったと思う。しかし、私のほうがガンモよりもたくさんの英単語を知っているというのに、何度受験してもガンモには叶わない。何か変だ。そう思いながら、いつの間にか時間が経ってしまっていたのである。

 更に、TOEICについて深く掘り下げて考えてみると、私は自分の英語力を数値で知りたいとは思っていることがわかった。そのために、TOEICを利用していることは確かである。しかし、高校時代までの英語の試験と明らかに違うのは、高校時代の英語の試験は記述式であるのに対し、TOEICの試験はマークシート方式の試験であることだ。マークシート方式の試験は、例え自分の実力では解答できないことであっても、選択肢の中から候補を一つ選び、解答することができる。今回、私が時間が足りずに解答できなかった問題について、すべて"B"で塗りつぶしたのと同じようなことを、私よりも数は少ないにしても、他の人たちも実践されていることと思う。しかし、それは、本当にその人の英語の実力と言えるのだろうか? 高校時代までの記述式の英語の試験であれば、自分がわからない問題に答えることはできなかったのに、TOEICの試験ではそれが可能なのである。もちろん、多くの受験者の採点を素早く行うには、マークシート方式で試験を行うのが手っ取り早いのかもしれないが、やはり先ほど書いたような理由から、TOEICで自分の本当の実力を知るには、今回実施したように、解答できなかった問題に対してすべて"B"で塗りつぶすようなことを実践しないほうがいいのではないかと思うようになった。

 私が改めて英語学習に目覚めたとき、イギリスの子供たちが日常生活で英語を学んでいるのと同じように、すなわち、私たちが日本語を習得して来たのと同じように、日常生活の中で自然に英語が上達できればいいと考え、イギリスの小学校や中学校で使われている教科書を読み始め、辞書を引かずに、前後の文脈から単語の意味を推測するようにして来た。しかし、このような方法で英語を学習していても、TOEICで高得点を取れるような対策にはならないようだ。おそらく、TOEICというものは、英語力の高い人たちがスピード解答をして自分の実力を量るためのものなのだろう。私が購読している英語関係のメルマガにも、英会話をベースとした英語の学習法とTOEICの学習法は異なっているとはっきり書かれていた。

 マイペースで英語を学習するには、むしろTOEICにとらわれないほうがいいのかもしれない。というのも、私自身、スピードを競うような感覚で解答するのはひどく抵抗があるからだ。今は自分の中に、スピードで解答するよりももっと確実なものを築き上げたい。今回の公開試験を通して、そんなふうに考えるようになったのである。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 高校時代までの英語の試験とTOEICの試験で大きく違うところは、覚えた熟語があまり役に立たないことでしょうか。(苦笑)高校時代までの英語の試験では、穴埋め問題に熟語が良く出題されていましたよね。TOEICの穴埋め問題は、文法力が問われるものであって、熟語力が問われるものではありません。それに、高校時代までの英語が得意であったとしても、例えば同じような意味合いの単語を使い分ける能力は身についてはいないのです。高校時代までの英語は、何となく丸暗記方式の英語だったのかもしれません。TOEICの試験を受けると、高校時代までの英語と、実用としての英語とのギャップを強く感じてしまいますね。

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