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2011.12.17

映画『グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独』

映画『マイ・バック・ページ』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 更新が遅くなり、申し訳ありません。しかも、諸事情により、二日連続の映画レビューの記事となってしまいますが、どうかご了承くださいませ。

 ガンモがほぼ一日中仕事だったので、ホットヨガのレッスンの帰りに梅田店のスタジオの近くにあるミニシアター系映画館で映画を二本鑑賞した。そこで今回は、本日鑑賞したばかりの作品のレビューを書かせていただこうと思う。

 鑑賞前に、本作について調べていたところ、ドキュメンタリー作品と紹介されていたので、最初のうちは鑑賞しようかどうしようか迷っていたのだが、たまたまタイミング良く上映されていたので、思い切って鑑賞してみることにした。結果は大当たりだったと言える。

 グレン・グールドは、今から三十年近く前の一九八二年にわずか五十歳で亡くなったカナダ生まれの天才ピアニストである。私は、クラシックの音楽にはかなり疎いため、彼の存在すら知らなかった。しかし、本編で流れた彼のピアノを弾く映像とその生きた音に釘付けになった。本編で流れた映像に比較的近い映像をYouTubeで見付けたので、ご紹介させていただこう。

 彼の愛人だった女性が、彼のピアノは、すべての音をばらして再編成しているというようなことを本編で言っていたのだが、私もまさしくその通りだと感じた。自ら音を組み上げ直して行く過程で、彼はその演奏曲を完全に自分のものにしていると感じた。何か別のことをしていたとしても、彼のピアノが聞こえて来ただけで、多くの人たちは手を止めて、彼の弾くピアノの音に熱心に耳を傾けるのではないかと思う。

 実際、モスクワで行われた演奏会で、まだ無名だった彼がピアノ演奏を披露したとき、客席に居た人たちは次々に席を立ち、友人や知人に電話を掛け始めたそうだ。その結果、最初は半分程度しか入っていなかった会場も、演奏会の後半には立ち見が出るほと満杯になったという。

 彼には、絶対に妥協できないいくつかのこだわりがあった。一つは、ピアノを弾くときに座る椅子で、どんな演奏会にも、足の長さが三十センチの特注品を持ち込んでいたという。彼は、この椅子がないと実力を発揮できないらしく、椅子を忘れてしまったときは、演奏会の会場にある椅子を工具で三十センチの長さにカットさせてもらったため、その椅子を買い取る羽目に陥ってしまったとか。そのほかにも、ピアノを弾くのに大切な指を保護するために、日頃から手袋をはめていたらしい。

 そうした、一見、人とは違うこだわりについて、私も彼と近い状態にあるので良くわかる。例えば、私はコンピュータのソフトウェアを開発する仕事に携わっているのだが、ソフトウェアを開発するときに使用するエディタは、多くの人たちが愛用している秀丸エディタなどのWindowsエディタではなく、viエディタというunixのエディタにこだわっている。このviエディタに行番号を表示させ、タブを4タブに設定して使用しているのだ。多くのWindowsエディタは、ファンクションキーなどを駆使して機能を呼び出すのだが、viエディタは、ありとあらゆる機能をコマンドで呼び出すことができるので、指がコマンドを覚えてしまえばとても便利なのである。また、これは仕事ではなく身体を快適にするためのこだわりだが、私の場合、上半身が暑く、下半身が寒いので、足には夏でもレッグウォーマーを履いて、足の冷えから身体を守り、何かあったときのためにも普段からひざ掛けを持ち歩いている。

 私自身がそんなこだわりを持っているために、私にはグレン・グールドの気持ちが良くわかったのだが、周りから見ると、グレン・グールドはかなりの変わり者に映って見えたようだ。しかし、それらのこだわりは、彼が自分自身の実力を十分に発揮するためにはどうしても必要なことだったのだ。

 彼自身は既に亡くなってしまっているので、本作は、彼の過去の映像と、生前、彼と関わりのあった人たちの証言などで成り立っている。その中には、彼を愛した女性たちも三人含まれている。映画『イヴ・サンローラン』を鑑賞したときも感じたことだが、世の中で成功した人たちが感じていた孤独は、本人の死後、こうしたドキュメンタリー映画でも製作されなければ表に現れては来ない。それゆえに私たちは、表に見えている部分だけで彼らを判断しようとし、もてはやしてもいる。こうしたドキュメンタリー映画を立て続けに鑑賞したということは、相手の内面を観察しようとはせずに、表に見えている部分だけで判断するのをそろそろやめなければならないというメッセージが含まれているのかもしれない。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m とにかく、彼がピアノを弾く姿に圧倒されました。天才とは、余裕のある人のことを言うのではないかとも思いましたね。恥ずかしながら、私も小さい頃にピアノを習っていた時期がありましたが、楽譜を追うのが精一杯で、弾く曲が、まったく自分のものにはなっていなかったと実感しています。いやはや、驚きました。

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