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2011.11.25

映画『オペラ座の怪人 25周年記念公演 in ロンドン』

「サンシャイン牧場」の変な日本語の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。最近、携帯電話の電池がちょうど帰宅途中に切れそうになるという状況が続いています。換えの電池を持ち歩いてはいるのですが、もう少しで家に着くので、このまま取り替えなくてもいいかなという気持ちと、操作しているときに電池が切れてしまったらやっかいだなという両方の気持ちがあります。電池は、できるだけ使い切ってから充電するのがいいと聞いているので、帰宅直前に電池を取り替えるのは余計に気が引けてしまうんですよね。

 今回は、本日鑑賞したばかりの作品のレビューを書かせていただこうと思う。翌日に仕事のない金曜日の夜は、一週間のうちでレイトショーを鑑賞できる唯一のチャンスであるため、まだ鑑賞していないいくつもの作品の中から鑑賞したい作品を自由に選ぶことができる。しかし、ここのところ、私には本物に触れたいという想いが強くなっていた。映画鑑賞だけでなく、何に関しても、物事の入口だけを彷徨い、本格的に中に入って来ない対象には触れたくなかったのだ。だから、月に十本前後鑑賞している映画も、やみくもに映画館に足を向けて鑑賞するのではなく、本物の感動をもたらしてくれるような作品に出会いたいと思っていた。

 そんな気持ちで、鑑賞する作品を厳選していたところ、いつもレイトショーを鑑賞している自宅近くの映画館で本作が上映されていることを知った。本作は、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで今年の十月に上演された記念公演を映像化したものらしい。つまり、できたてのほやほやの作品というわけである。既に鑑賞された方たちの評価を拝見すると、とにかく大絶賛されている。ほとんどの方たちが、五段階評価のうち、「五」を付けているのだ。

 もちろん、ミュージカルは生で鑑賞するのが一番いいとは思うのだが、生ではないというのに、これほど評価が高いということは、きっと何かあるのだろう。それに、私の大好きな街ロンドンで上演されたミュージカルとなると、イギリス英語の聞き取りの勉強になるのではないかと思った。チケットを購入しようと、携帯電話からチケット購入サイトにアクセスしてみると、何と通常のレイトショー価格ではなく特別価格の二千円であることに加え、三時間もの長編であることがわかった。おそらく、実際のミュージカルならば、途中で休憩が入るのだろうが、映画となると、なかなかそういうわけにも行かないだろう。私は、鑑賞途中でトイレに行きたくなるのではないかと心配になったのだが、本物に触れたいという気持ちのほうが強かったので、思い切って鑑賞に踏み切ったのである。

 まず最初に驚いたのは、リアルな臨場感だった。ミュージカルの舞台が映画化されたものであることから、実際にミュージカルを鑑賞するほどの迫力を味わうことはできないのではないかと思っていたのだが、スクリーンにその映像が映し出された途端、私自身もロンドンのロイヤル・アルバート・ホールでミュージカルを鑑賞しているかのような錯覚に陥った。ロイヤル・アルバート・ホールは、とても大きなシアターだった。実は、この「ガンまる日記」でも何度か振り返っているのだが、私たちも四年ほど前に、ロンドンでミュージカル『メアリー・ポピンズ』を鑑賞したことがある。そのときに利用したのは、プリンス・エドワード・シアターという赤毛のアンを想像させるような名前のシアターだった。映像から伝わって来るロイヤル・アルバート・ホールは、私たちが足を運んだプリンス・エドワード・シアターよりもずっと大きいと感じた。ロンドンにはいくつものシアターがあったが、ロイヤル・アルバート・ホールは、おそらくそれらの中でも代表的なシアターなのだろう。

 「オペラ座の怪人」については、過去にテレビで映画が放送されたときに鑑賞したような気もするのだが、内容をはっきりとは覚えていなかった。しかし、パリのオペラ座に関しては、二十年ほど前に出掛けたヨーロッパ旅行で訪れた記憶がある。また、三年前にガンモと一緒に貸自転車のヴェリブを利用してパリを走ったときに、金のシャチホコのような建物を確認している。確かあれがオペラ座だったと記憶している。本作の舞台は、まさしくそのオペラ座なのである。

 本作は、ロイヤル・アルバート・ホールの臨場感だけでなく、出演者が本作にかける本気の意気込みが感じられる作品に仕上がっていた。出演者は、本作を鑑賞する人たちに、とても質の高い演技を見せてくれたように思う。このような質の高い作品を鑑賞すると、何か真剣に取り組んでいるものがない人は、気後れしてしまうのではないかと思う。一方、何か真剣に取り組んでいるものがある人は、その刺激によって奮い立たされるような気がして来る作品だと思う。

 ただ、それとは別に、ストーリーに関しては共感できないところがあった。オペラ座の舞台に立つコーラスガールに恋をした顔に大きな傷のある男が、夜毎仮面をかぶり、あたかも亡霊であるかのように降るまいながらコーラスガールに歌を教える。おかげで、コーラスガールの歌唱力はぐんぐん上達して行くのだが、オペラ座の怪人と呼ばれていた男は、やがてはコーラスガールに自分の音楽を歌わせようとしていたのだった。

 オペラ座の怪人の、踊り子に対する想いが並大抵のものではないことは良くわかったのだが、彼の想いはどこまでも自己愛的なものに過ぎないと感じてしまった。というのも、歌を教えていたコーラスガールが幼馴染みと恋仲になると、嫉妬に狂い始めるからだ。実際は自分のことしか愛していないのに、あたかも第三者を愛しているかのように振る舞っている人は、今の世の中にも確実にいる。私はそういう愛(第三者への愛に似た自己愛)には感動できない。もしも本作のストーリーで感動できるとしたならば、コーラスガールに想いを寄せるオペラ座の怪人が、コーラスガールと彼女の幼馴染みとの恋を応援して身を引くような展開のときだと思う。

 本作の中には、公演を終えた出演者が舞台に立ち、客席から歓声を浴びるシーンまで丁寧に収録されていた。そこには、歴代のオペラ座の怪人を演じた俳優さんたちも登場していた。出演者たちが挨拶をしたあとは、本作の音楽を作曲したという作曲家のアンドリュー・ロイド・ウェバーが舞台に登場したのだが、彼の話すイギリス英語が、私の耳にはとても心地良かった。

 ストーリーはともかく、全体的には高いエネルギーの流れている作品だと私は思う。高いエネルギーを感じてみたい人には、是非ともお勧めの作品である。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 関西に移住して来たときに、宝塚と縁の深い人たちと交流するようになり、チケットを手配してもらって宝塚を観劇していたことがあります。宝塚の舞台を間近で観たときも、自分には本気で取り組むものがあるのだろうかと自問自答しましたが、本作もまた、自分の中のそういう気持ちを思い出させてくれるような作品でした。高いエネルギーに触れることができて大満足であります。

人気blogランキングには、もともとブログの書籍化を夢見て参加させていただきました。まだまだほど遠いですが、私の夢を応援してくださると、大変うれしく思います。
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