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2011.08.24

映画『SOMEWHERE』

HUNGRY JACK'S初体験の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 三人の京大生らが無断で貨物列車に乗り込んだ影響により、五本の列車が運休になったそうですね。貨物列車に乗り込んだ京大生らは途中で連れ戻され、事情を聞かれることになったそうです。無断で貨物列車に乗り込んで旅をするのは、映画などでは良く見掛けるシーンですが、実践した場合、いろいろな人たちを巻き込むことになってしまうのですね。何はともあれ、怪我がなくて良かったと思います。

 本作を鑑賞したのは、四月五日のことである。フランシス・フォード・コッポラ監督の娘さんであるソフィア・コッポラの監督作品と言えば、映画『ロスト・イン・トランスレーション』や映画『マリー・アントワネット』が記憶に新しい。驚いたことに、私はどちらの作品も鑑賞しているというのに、「ガンまる日記」にはレビューを書いていなかった。

 本作を鑑賞したとき、私は映画『ロスト・イン・トランスレーション』の主人公が感じていたであろう時間を持て余すような退屈さを、本作の主人公であるハリウッド・スターのジョニー・マルコの中にも感じ取った。映画『ロスト・イン・トランスレーション』では、主人公が異国の地、東京で過ごす退屈さが描かれていたが、ジョニーにはお金がたっぷりあり、女性たちとの縁も多いというのに、人生に満足できていないように思えた。おそらくそれは、彼自身が自分の本当に好きなものを選択していないせいだろう。

 高級車を乗り回し、パーティに参加してはお酒を飲み、気に入った女性とベッドを共にしたかと思えば、退屈しのぎに滞在しているホテルの部屋に出張サービスの女性二人を招き入れ、セクシーな踊りを見物する。それでもジョニーの中にある退屈の虫は収まらない。そんな日々を送っていた彼が、別れた妻の都合で十一歳の娘のクレオをしばらく預かることになる。そして、授賞式出席のため、ジョニーはクレオと一緒にイタリアに向かう。

 イタリア滞在中も、クレオが寝ている間にジョニーはホテルの部屋で女性との情事を重ね、翌朝は三人で朝食をとる。しかし、クレオと過ごす時間が多くなるにつれ、ジョニーの中に意識改革が起こって行ったように見える。私には、ようやく彼が人生の中で本当に大切なものを見付けることができたように見えた。

 クレオとの別れの時間が近付くにつれ、ジョニーの辛さが伝わって来る。考えてみれば、父と娘のこうした当たり前の時間が、離婚したことにより叶わなかったのだ。そして、ようやくその貴重な時間を取り戻すことができて、人生にとって大切なものを見付けることができたというのに、再びクレオと別れなければならない。その辛さは、映画が始まって以来、初めてジョニーが見せた感情とも言える。そう、どんなに数多くの女性たちと情事を重ねようとも、ジョニーの感情が揺れ動くことはなかったはずなのに、ここに来て、クレオと過ごした時間が終わってしまうのが辛くてたまらないのだ。普段から、感情を動かしながら生きて行くことがいかに大切であるかが良くわかる。

 クレアと別れたあと、彼が取る行動が、彼のこれからの人生の決断の証である。その行動は、彼のこれまでの退屈な人生との決別でもある。感情を動かしながら生きて行くことの大切さにジョニーが気付いたかどうかまではわからないが、クレオと過ごした大切な時間が彼を大きく変えたことだけは事実である。

 全体的に、冗長的とも思えるシーンも多いのだが、それほどジョニーが退屈な人生を送っていたとも言える。私は、ソフィア・コッポラ監督は、退屈な人生を送っている主人公の描写に長けていると感じる。何故なら、主人公の感じているであろう退屈さがリアルに伝わって来るからである。映画『ロスト・イン・トランスレーション』とセットで鑑賞すると、一層の理解が深まるかもしれない。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m スクリーンを通して、主人公の退屈さがびんびん伝わって来るので、最初のうちはため息が出てしまう作品だと思ったのですが、最後のジョニーの選択はかっこいいなと思いました。感情を動かすことによって、人はここまで変われるのですね。

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