映画『完全なる報復』
※秋田紀行(5)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m ここのところ、ずいぶん気温が低いですね。普段は半袖Tシャツで過ごしている私ですが、さすがに上半身にほてりのある私でさえも、外に出掛けて行くには長袖を羽織らないと肌寒いくらいでした。どうやら、気温が五度くらい低いようです。皆さんもうどうか、気温の急激な変化で体調を崩したりしないようにお気をつけください。
本作を鑑賞したのは、二月一日のことである。
目の前で強盗たちに妻子を惨殺された主人公のクライドが、有罪率をアップさせるために検事が独断で行った司法取引により犯人たちの罪が軽くなったことを知り、自ら復讐を企てる。その復讐方法がとにかく半端じゃない。劇場で予告編を観ていたわけではなかったので、ほとんど前知識もなく鑑賞に踏み切ったのだが、復讐方法に残酷な描写は含まれはするものの、いつの間にかクライドの企てる復讐を目的としたいくつもの頭脳ゲームにグイグイ引き込まれていた。
私自身、司法取引という表現に慣れなかったのだが、日本にもこのような制度はあるらしい。要するに、検札側が被告人にとってメリットのある条件を掲げて共犯者の洗い出しのために捜査への協力を求めたり、被告人に罪を認めさせたりする代わりに被告人の刑を軽くするような取引のことらしい。
大胆にもクライドが敵に回すのは、妻子を惨殺した犯人たちだけでなく、司法取引を行った検事や裁判に関わった人たち全員である。犯人たちの極刑を強く求めていたクライドとしては、それが叶わなくなってしまった以上、自ら徹底的に手を下すという計画を企てたわけである。やがてクライドは殺人犯として刑務所に投獄されるものの、どういうわけか、復讐は実行され続ける。刑務所に入っているはずのクライドが、一体どのような方法で次々に復讐を行っているのかが最後にわかり、クライドの企てた用意周到で念入りな計画にあっと驚くのである。
クライドを演じているのは、映画『300 <スリーハンドレッド>』、映画『幸せの1ページ』、映画『P.S. アイラヴユー』などのジェラルド・バトラーである。それに対し、司法取引を行った検事を演じているのは、映画『路上のソリスト』のジェイミー・フォックスである。ジェラルド・バトラーに関しては、映画『300 <スリーハンドレッド>』での格闘シーンを見ていたのでそれほど違和感はなかったのだが、ジェイミー・フォックスに関しては、映画『路上のソリスト』のピュアな役が強烈に焼き付いているだけに、それとは対照的な本作の役に大きなギャップを感じてしまった。
司法取引という言葉に馴染みがなかっただけに、犯人たちの刑が軽くなった理由がリアルタイムでは理解できなかったのだが、そんなことはおかまいなしに、クライドの企てる作戦の虜になってしまうのが本作の魅力だろう。とは言え、もともとクライドには、このような復讐を実践できるだけの素質があったとも見て取れる。だからこそ、他の人たちが考え付かないような方法で復讐を企てることができたのだろう。残酷な描写は映画の描写として割り切って鑑賞すると、クライドの頭脳ゲームにどっぷりと浸かることのできる作品である。
※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 昔からクライドを知っている人が、クライドについて言及するシーンに鳥肌が立ちます。確か、「彼が○○刑務所にいるならば、それは彼にとって、そこにいなければならない事情があるからだ」といったような台詞だったと思います。こういう表現が出て来るところが良く出来ていると思います。
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