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2011.01.17

映画『セラフィーヌの庭』

タイの伝統舞踊付きディナークルーズの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m ちなみに、ディナークルーズが行われていたのは、チャオプラヤー川の船上です。チャオプラヤー川は、このようなディナークルーズの船も行き交っていますが、チャオプラヤー・エクスプレス・ボートのような庶民的な船も行き交うようです。

 手元のノートによれば、本作を鑑賞したのは十一月二日となっている。ちなみに、鑑賞したのは元町映画館である。元町というと、横浜を思い浮かべる人も多いかもしれないが、神戸にも元町があるのだ。その元町に、元町映画館という名前のミニシアター系映画館が誕生していることを知った。仕事帰りにわざわざ回り道をしてまで元町映画館で映画を鑑賞しようと思ったのは、普段、足を運んでいる映画館で上映されている作品をほとんど鑑賞し尽くしてしまったために、せっかくのレディースデーを有意義なものにしようと、活動範囲を広げたからだ。

 元町映画館はミニシアター系映画館とは言え、スクリーンが一つしかなく、トイレも全体で二つだけとかわいい。しかも、一つしかないスクリーンは、外からの光をさえぎるために黒幕が張られていたりして、手作りの雰囲気が漂っている。それでも、座席と座席の間のスペースが広いのが、いつも荷物の多い私にはうれしい。

 そんな元町映画館に足を運ぶきっかけを与えてくれたのが、本作だった。本作の予告編を、ホットヨガ梅田店のスタジオの近くにあるミニシアター系映画館で観て、本作に興味を持ってはいたものの、鑑賞するタイミングを逃してしまい、鑑賞することができなかった。だから、元町映画館で本作が上映されていると知ったときには、小躍りしたものだった。

 予告編を観たときに本作に惹かれたのは、セラフィーヌという家政婦が描く絵が個性的で素晴らしかったからだ。セラフィーヌはフランスに実在した画家で、家政婦として働く傍ら、しばしば自室にこもり、集中して絵を描く。しかもセラフィーヌは、天然の素材を使い、既製品の絵の具では決して出せないような鮮やかな色を出す。邦題の『セラフィーヌの庭』というのは、物理的な庭のことではなく、キャンバスを意味しているのではないだろうか。

 彼女の取っている行動を見守っていると、天然の素材がキャンバスでどのような色を出すのか、予め知っているかのように見える。彼女が大きな肉体をさらして、素っ裸で川を泳ぐ姿は印象的だ。しかし、そうすることで彼女は自然と一体になり、自然から偉大なエネルギーを受け取っていたのではないだろうか。

 そんな彼女の描く絵に強く惹き付けられ、無償で彼女を金銭的に援助したドイツ人画商ヴィルヘルム・ウーデの存在は大きい。画家と画商との出会いは、互いに与え合うことのできる関係である。世の中に大きな役割を果たした人たちには、必ずと言っていいほどこのような出会いが用意されている。しかし、ひょっとすると彼女は、この出会いを活かし切れなかったのではないだろうか。もちろん、第一次世界大戦でウーデの母国であるドイツがフランスの敵国になってしまったことにより、ウーデはフランスを離れなければならなくなってしまったが、そうした厳しい時代背景よりも、自由になるお金を得た彼女自身の浪費により、ウーデとの縁が少しずつ萎んでしまったようにも思えるのだ。

 人生と同じように、栄えたものはやがて衰えて行く。彼女の絵が次第に世間から注目を浴びるようになったとしても、いつまでも輝き続けるわけではない。やがて始まる転落は、かつての頂点を忘れ去ろうとしている儀式のようでもあった。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m セラフィーヌを演じていたヨランド・モローは、過去に鑑賞したいくつかのフランス映画でお目にかかったことがありますが、ここまで存在感のある女優さんだとは思っていませんでした。私はセラフィーヌという画家を知りませんが、ヨランド・モロー自身がまるで本当のセラフィーヌ自身のように思えてしまいました。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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