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2010.12.19

映画『ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う』

レンタカーで沖縄美ら海水族館への記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 二泊三日の沖縄旅行を終えて、無事に帰宅しました。思えば、あっという間の三日間でしたね。初日は半袖では少し寒かったのですが、二日目と三日目は日差しも暖かくなり、半袖Tシャツ一枚で動き回っていました。特に三日目はとても暖かく、むしろ暑かったくらいでした。ただ、現地の方たちは、みんな冬のいでたちでしたね。半袖Tシャツ一枚で動き回っているのは、外人さんの男性と私くらいです。(苦笑)

 本作を鑑賞したのは、映画『七瀬ふたたび』を鑑賞した日と同じ十月九日のことである。この日は同じ映画館で三本の映画を鑑賞している。本作は、同じ日に鑑賞した三本のうち、二本目の作品ということになる。

 冒頭から、衝撃的なシーンが映し出される。女性を襲おうとした男性が殺害され、複数の女性たちによって風呂場で肉片として切り刻まれている。もちろん風呂場は血の海で、女性たちは切り刻んだ男性の肉片を複数の容器に分けて山に捨てに行く。男性を殺害したときに、男性が手首にはめていた高級時計ロレックスを外しておいたはずなのだが、肉片の中に紛れ込んでしまったのか、見当たらない。女性たちは、万が一、肉片の中にロレックスが紛れ込んでいた場合、ロレックスの番号により、男性の身元が判明することを恐れている。

 いやはや恐ろしい冒頭である。しかし、そんな恐ろしい冒頭に妙に惹き付けられる作品なのだ。最初に断っておくが、私は決してミステリー映画のファンではない。むしろ、ミステリー映画は避けたいほうだ。というのも、ミステリー映画はミステリーを描写することに熱心になるあまり、登場人物の心理描写がおろそかになりがちだからだ。そういう視点で捉えるならば、本作はミステリー映画ではない。ミステリーを描写することよりも、人間の最もドロドロとした欲望の部分が惜しみなく描き出されていて、その最もドロドロした部分から目が離せないからだ。「愛は惜しみなく奪う」と言ったのはトルストイだそうだが、本作の場合、「愛は惜しみなく奪う」ではなく、「欲望は惜しみなく奪う」のほうがしっくり来る。私の感覚では、有島武郎さんがおっしゃっているように、「愛は惜しみなく与える」なのだ。

 殺害した男性の肉片を切り刻んでいた女性たちのボス役を演じているのは大竹しのぶさんである。人間の狂気を描いた作品に登場する女優さんとしては実に適役である。大竹しのぶさんはバーを営むママで、殺害した男性の肉片を切り刻んでいた女性たちの母親でもある。すなわち、母と娘でバーを経営し、そこで親しくなった男性たちと内縁関係を結んだ上に多額の生命保険金を掛けて殺害するといったことを繰り返して来たのである。彼女たちは、受け取った保険金によって大金持ちになることを夢見ているのだ。まさしく狂気の世界である。

 興味深いのは、竹中直人さん演じる何でも代行屋の紅次郎の存在である。紅次郎とバーの女性たちとの接点は、次女であるれんが、父の遺骨を散骨するときにロレックスを失くしてしまったので探して欲しいと、何でも代行屋の紅次郎に依頼したことから始まるのだが・・・・・・。別件で接点を持つことになる紅次郎と女性刑事との関係も面白い。すべての登場人物が絶妙な形で絡み合っていて、無駄のない展開である。

 とにかく、バーの女性たちのお金に対する執着心が半端ではない。ここまで人間の狂気を深く抉(えぐ)り出すような作品にはなかなか巡り合えない。いや、仮に巡り合ったとしても、登場人物の執着心があまりにも強いと、鑑賞する側は興ざめしてしまうだろう。しかし、本作は違う。むしろ、そこに描き出されている人間の狂気にとことん釘付けになってしまうのだ。それは、本作で描き出されている狂気が決して安っぽいものではないことの証でもある。

 本作は、一九九三年に製作された同じく石井隆監督による映画『ヌードの夜』の続編に相当する作品らしい。映画『ヌードの夜』でも、何でも代行屋の紅次郎を竹中直人さんが演じているそうだ。本作に強く惹き付けられたので、もしもレンタルDVDショップで映画『ヌードの夜』を見付けたならば、是非ともレンタルして鑑賞してみたいものである。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m お金を得るためにここまでやるのだろうかと、とにかく驚きの連続ですね。バーの女性たちは、まさしくお金の亡者であると言えます。それでも、映画としては大変素晴らしい作品です。究極的なところを丁寧に描き出すならば、映画としての魅力があることを強く感じさせてくれる作品ですね。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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