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2010.12.14

映画『七瀬ふたたび』

非常階段から避難するの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 主に兵庫県内のニュースを扱っているニュースサイトを探し回ってみたのですが、このニュースは掲載されていませんでした。ぼや騒ぎだったのかもしれません。とにかく、大事に至らなくて本当に良かったと思いますが、こうした非日常の出来事は何らかの警告と受け止めて、気を引き締めたいと思います。

 本作を鑑賞したのは、十月九日のことである。筒井康隆さん原作の本作だが、私は原作を読まずに鑑賞した。確か私は若い頃に『エディプスの恋人』を読もうと試みて、結局のところ、途中までしか読めなかった記憶がある。今になって思えば、筒井康隆さんの作品の世界に夢中になれなかったのかもしれない。

 私のような状態で本作を鑑賞すると、「何だ、こりゃ?」という感想を抱いてしまうようである。実は私もその一人で、「何だかおかしな映画を観てしまったなあ」というのが正直な感想である。原作を読んでいないために、作品の中に映画としての魅力を見出そうとするのだが、なかなか見付からないからだ。

 いや、個人的には超能力の世界は受け入れられるし、私自身もその昔、自分の超能力を鍛えようと、マインドシーカーというテレビゲームに夢中になっていたこともあったくらいだ。とりわけ、ESPカードの訓練にはどっぷりとはまったものだった。だから、能力者狩りが行われるのだとしたら、特殊な能力を持った人たちが身を寄せ合って生きて行くのもわからないではない。しかし、例え私が原作を読んでいないにしても、そもそも原作の大ファンであるという方たちが何故、ここまで本作にのめり込めるのかが良くわからない。原作ファンの方たちの中には、本作を鑑賞して号泣した方までいらっしゃるようだ。本作に対し、どうしたらそこまで気持ちを高ぶらせることができるのだろうか。

 どうやら本作は、ラスト以外は原作に忠実に描かれているらしい。特に、七瀬の役を演じている芦名星は、七瀬のイメージにぴったりだと原作のファンの方たちが絶賛している。しかし、私のように、原作の魅力もわからず、また、原作も読んでいない人にとっては、「映画としての面白味が感じられない」と評価してしまいがちな作品なのだ。そのため、映画そのものの評価としては低くなっている。

 ちなみに、本作に登場する超能力としては、七瀬のテレパス(心を読む)、藤子のタイムトラベラー、岩淵の予知能力者、ヘンリーのテレキネシスだが、例えばロールプレイングゲームで表現されているようなマジックポイント(MP)が存在するとするならば、これらの超能力者の中で最もMPを消費するのは、テレキネシスではないだろうか。本作の中でも、主人公の七瀬がヘンリーのテレキネシスに頼り過ぎているように思えてならない。いや、頼り過ぎているというよりも、ヘンリーのテレキネシスにいつも救われているという感じだった。

 特に受け入れられなかったのは、正当防衛に当たるとは言え、超能力を使って殺人を犯してしまうところである。その場の危機を逃れる程度ならば、相手にに対し、瞬間的にダメージを与えるだけに留めておいて、殺す必要などなかったのではないかと思ってしまったのだ。例えば、超能力をボクサーやプロレスラーのような特殊な能力に置き換えれば、私の感じている違和感を理解してくださるのではないだろうか。

 しかも、これだけの能力を持った超能力者たちが集まっているというのに、「悪」に対してほとんど無力であるという設定もなかなか納得が行かない。特に、七瀬のテレパスは戦いにはほとんど役に立っていないように思える。戦いに役に立ったのは、やはりヘンリーのテレキネシスだろう。そして、戦いの結果を含め、最後の切り札として藤子のタイムトラベラーの能力が使われる。ロールプレイングゲームでも、戦いの術を覚える魔法使いと癒しの術を覚える魔法使いが登場するが、本作の中でも、自分の持っている能力をそれぞれの分野で活かすことができれば、もっと面白い展開になっていたのではないだろうか。私としては、戦いの途中で、もっと鑑賞者がスカッとするような展開を見たかったと思う。そのため、原作者ファンの方たちには申し訳ないが、どうもすっきりしない作品に思えて仕方がなかったのである。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 本作は、何度もテレビドラマ化された作品でもあるようですが、ううむ、ごめんなさい。筒井康隆さんの作品の素晴らしさが良くわからず、ファンの方には大変申し訳ないレビューになってしまったと思います。原作を読まなくても、素直に楽しめる作品はいくつもあるとは思うのですが、本作は決してストーリーがわかりにくいわけではなく、筒井康隆さんの描き出す世界観そのものが私には受け入れられないのだと思いました。私が普段から、ヒューマニズムやスピリチュアリズムに重きを置いているのと同じように、筒井康隆さんの作品のファンの方たちにもまた、本作を鑑賞して号泣してしまうほどの何かがあるのでしょうね。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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