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2010.11.14

映画『恋するナポリタン~世界で一番おいしい愛され方~』

忍者紀行(1)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m これまで、伊賀という忍者にまつわる地域が存在していることは知っていましたが、それが三重県にあることまでは知りませんでした。伊賀は、愛知からも、京都や奈良からも、また、私たちの住んでいる兵庫からもそれほど遠くないところに位置していますので、各方面からの観光客が訪れているようですね。

 本作は、九月十八日に鑑賞している。いつも足を運んでいる映画館で、少なくとも一度は本作の予告編を目にしていたはずなのだが、私の中には予告編の記憶がほとんど残っていなかった。

 本作が上映されていた映画館で、映画をいつでも千円で鑑賞できるようになってからというもの、余程好みでない作品でもない限り、その映画館で上映されているほとんどすべての作品を鑑賞し尽くすようになった。たいていの場合、好みの作品を先に鑑賞してしまい、まだ鑑賞していない残りの作品を少しずつ吟味して行くことになるのだが、その過程において映画サイトの情報を参考にさせていただいたところ、本作がなかなかユニークな作品であることがわかった。何故、ユニークかと言うと、本作もまた、映画『カラフル』のように、一度死んでしまった人の再生を独自の形で描き出そうとしているからだ。

 シェフの武が、上から人が落ちて来るという不慮の事故で命を落とし、武と男女の厚い友情を結んでいた瑠璃はひどく悲しむことになる。何しろ二人は、幼なじみという長い付き合いだったからだ。上から落ちて来たのはピアニストの佑樹で、彼は幸いにして命が助かるのだが、何と佑樹の肉体には、武の魂が宿ってしまうのである。そのため、これまで料理などしなかった佑樹が、いきなり台所に立って料理を作るようになり、かつての佑樹を知る者たちから驚かれることになる。佑樹は意を決して瑠璃に会いに行き、自分の中に武の魂が宿っていることを説明しようとするのだが、佑樹のせいで武が死んでしまったと思っている瑠璃は、佑樹のことをなかなか受け入れようとはしない。

 実際にこのようなことが起こるかどうかは別にして、とてもユニークな作品だと思う。感動的な要素もしっかり備えていて、鑑賞しているうちに登場人物の真剣さに心を打たれ、泣けて来るのだ。ただ、最初のうちは、武と瑠璃がどれほど強い絆で結ばれているのかが良くわからずに、男女の愛と混同して少々戸惑う。というのも、瑠璃は別のシェフからプロポーズされていたからだ。武と瑠璃の間に通っているものが男女の愛だと仮定すると、瑠璃が別のシェフからの求愛を受け入れようとするのは、武を試す行為にも受け止められる。そうした前提で本作を鑑賞すると、瑠璃にプロポーズしたシェフが何となく瑠璃に対して真剣ではないように見えてしまうのだ。しかし、武の死をきっかけにして、少しずつ状況が見えて来るようになる。

 男女の友情を扱う作品の多くは、友情という仮面をかぶった男女の愛として、二人の関係を発展させたがるだろう。しかし本作は、そういうところからも、他の作品とは違っているのだ。

 面白いことに、佑樹の中には武だけではなく、もともとの佑樹自身の魂も同時に存在している。時々、武よりも佑樹自身の魂が優性になり、武の意志とは異なる行動を取る。しかし、そうした行為は、武の取る行動ではないと、瑠璃にすっかり見透かされてしまうのだ。

 本作の本当の面白さを実感するのは、武と瑠璃の間に通う男女としての真の友情を理解したときだろうと思う。本当に、こんな関係が男女の間で取り交わされるのだとしたら、素晴らしいことである。また、それを許容する瑠璃の結婚相手の男性も素晴らしい。最初のうち、瑠璃の結婚相手の男性は、瑠璃に対してそれほど真剣ではないように見えてしまったのだが、瑠璃の武に対する想いを理解した上で挙式の段取りを進めて行くところから、好感度が一気にアップする。

 また、本作には、いかにもおいしそうなイタリア料理がいくつも登場する。子供の頃、イタリアのナポリに住んでいた武は、イタリア人男性からイタリア料理の基礎を学んだ。日本に帰って来た武は、子供の頃から瑠璃にいろいろなイタリア料理を作って食べさせるのである。それは、二人が大人になってからも変わらなかった。しかし武は、ナポリには実在しなかったスパゲティのナポリタンだけは作れなかったということが、物語の最後のほうまで鍵として残っている。

 武の役を演じているのは塚本高史くん、瑠璃の役を演じているのは相武紗季ちゃん、佑樹の役を演じているのは眞木大輔くんである。これほどたくさんの映画を鑑賞している私でも、実は彼らのことを良く知らなかった。どうやら彼らは、これまで私が鑑賞していなかった作品に出演されているらしい。特に眞木大輔くんは、「若かりし頃の三田村邦彦さんに似ているなあ」などと思っていたところ、EXILEのメンバーらしいことがわかった。と言っても、普段からテレビをまったくと言っていいほど観ていない私は、恥ずかしながら、EXILEの存在自体も良く知らないのだ。

 本作の評価は、佑樹の中に武の魂が宿るという意外な展開を受け入れるかどうかによって、いろいろなベクトルに分かれるだろうと思う。その展開を快く受け入れた私としては、なかなか楽しめる作品だったと思うのだ。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 瑠璃がシェフと結婚するということは、瑠璃の中においしいお料理をたくさん作ってくれる武への想いが少なからず存在しているということなのでしょうね。武の場合は、男女の愛には至りませんでしたが、結婚相手となったシェフに対しては、男女の愛に発展したということなんでしょう。細かく分析を始めると、結婚相手に武の面影を求めていると言えなくもないですが・・・・・・。(苦笑)

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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