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2010.11.17

映画『ミックマック』

保険屋さん(8)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。一人の人間として保険屋さんを観察してみると、人との関わり方がお金の動きと見事にリンクしているように感じられて興味深いですね。目的を達成したあとの潔さを感じさせてくれる存在とも言えるかもしれません。(苦笑)私自身が顧客と直接関わりを持たず、オフィスにこもって仕事をする技術者であるために、保険屋さんのような営業活動を行っている人たちが新鮮に感じられるのでしょう。

映画『ミックマック』公式サイト

 ジャン=ピエール・ジュネ監督の最新作というとで、私は本作の公開を心待ちにしていた。鑑賞したのは、映画『恋するナポリタン〜世界で一番おいしい愛され方〜』と同じ九月十八日である。ジャン=ピエール・ジュネ監督の代表作というと、映画『デリカテッセン』や映画『アメリ』となるのだが、私は映画『デリカテッセン』はまだ鑑賞していない。

 私は、映画『アメリ』が大好きで、劇場公開中に二回鑑賞し、サントラCDもDVDも購入している。ガンモと一緒にパリに出掛けたときも、二年連続でモンマルトルに足を運び、映画『アメリ』の撮影場所となったコリニヨンの八百屋とカフェ・ド・ムーランも訪問した

 しかし、以前、二人の派遣仲間から、
映画『アメリ』の世界が良くわからない」
という感想を述べられたことがある。彼女たちにしてみれば、おそらく個人の好みや感性の違いによる壁から、映画『アメリ』の世界を理解したくてもできない状況にあるのだろう。

 その二人の派遣仲間が本作を鑑賞したら、もっとわからないと言い出すかもしれない。私は、ジャン=ピエール・ジュネ監督の作品に登場する人たちが何かに一生懸命に取り組んでいる姿に強く惹き付けられる。しかし、映画『アメリ』の世界が良くわからないと言った二人の派遣仲間にしてみれば、登場人物たちが何故、そんなことに一生懸命になっているのだろうと不思議に思ってしまうのではないだろうか。

 本作の中で何かに一生懸命に取り組む人は、複数存在している。発砲事件に巻き込まれ、頭に銃弾を受けてしまったバジルとその仲間たちである。頭に銃弾を受けたバジルは、銃弾を取ってしまうと命取りになるという医師の判断から、頭に銃弾を残したまま手術を終えられてしまう。入院中に仕事も住む家も失ってしまい、ホームレスになったバジルは、あることをきっかけに、おかしなおかしな仲間たちと出会う。その仲間たちというのが、人間大砲、発明家、軟体女など、輪を掛けてユニークである。日本で言えば、寺山修司さんが描き出すサーカス小屋のような雰囲気が漂っている。いや、寺山修司さんの世界よりも明るいと言える。おかしなおかしな仲間たちを含めた作品全体の雰囲気が、何となくテリー・ギリアム監督の作品を思わせてくれるようだと感じていると、既にジャン=ピエール・ジュネ監督が映画『デリカテッセン』を発表したときに世間からそのような評価を受けていたことがわかった。

 本作では、頭に銃弾を受けてしまったバジルが、おかしなおかしな仲間たちとともに、銃弾を作った会社と、三十年前に父の命を奪った地雷を作った会社に復讐する物語である。復讐すると言っても、二つの会社に直接殴り込みに行くのではない。復讐したい会社が互いに近所であるのをいいことに、バジルたちはある作戦を思い付くのだ。何とも奇想天外な展開になるのだが、復讐というよりはむしろ、イタズラと表現したほうが適切かもしれない。

 バジルを演じているのは、映画『ぼくの大切なともだち』でブリュノを演じていたダニー・ブーンである。彼は、フランスを代表するコメディアンなのだそうだ。しかし、本作からも、映画『ぼくの大切なともだち』からも、コメディアンという雰囲気は感じられない。彼はおおまじめなコメディアンなのだろうか。とにかく本作では、バジルとおかしなおかしな仲間たちの連携プレイが抜群にいいのだ。

 「世界が平和でありますように」というキャッチコピーを抱えて上映された本作だが、銃弾を作った会社と、地雷を作った会社への復讐を果たすることで、果たして世界は平和になったのだろうか。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m おかしなおかしな世界をおおまじめに表現できる人は、世の中にはそれほど多くはないのではないでしょうか。何でこんなことをおおまじめにやるのだろうと疑問を感じてしまう人には理解し辛い作品かもしれませんが、そういう人には、ジャン=ピエール・ジュネ監督が映画『ロング・エンゲージメント』のような作品も世に送り出していることをお伝えしておきます(笑)。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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