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2010.08.11

ドイツ/オランダのチップ事情

難しいトイレ(8)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。難しいトイレシリーズは、多くの方たちが関心を持ってくださっているようですね。他にもいくつか難しいトイレシリーズでご紹介したい出来事がありましたので、今後の更新をお楽しみに。(^^)

 今回は、日本ではあまり馴染みのないチップについて書かせていただこうと思う。

 ヨーロッパにおいては、サービスを受けたときにチップが必要なのかどうか、判断が難しい。そこで私たちは、その国で受けるサービスに対し、チップが必要かどうかを、最新の旅行ガイドブックで確認することにしている。

 フランクフルトで滞在したホテルは、二人で一泊わずか五千八百円というリーズナブルなホテルだった。それでも四ツ星クラスのホテルらしく、掃除の行き届いた部屋でとても居心地が良かった。

 最新の旅行ガイドブックには、ドイツではホテルのルーム係の人に対してのチップは不要と書かれていたのだが、毎日きれいに掃除してくださっていたので、一日一ユーロだけのチップを枕の下に忍ばせておいた。

 あるとき、外に出掛けて行くために部屋の外に出ると、他の部屋を掃除しているルーム係の女性と出会った。彼女は私たちに対してとてもにこやかに接してくれて、英語で簡単なあいさつを交わした。その日、外出先からホテルの部屋に帰ってみると、部屋をきれいに掃除してくれていただけでなく、ガンモと私が使用するそれぞれの枕元にキャンディーを一つずつ置いてくれていた。きっとこれは、ルーム係の女性からの
「仲良くしましょうね」
という友好的なサインだととらえ、私たちはうれしくなった。

 翌日は、いよいよそのホテルをチェックアウトしてアムステルダムに向かう日だった。いつもならば、最終日はルーム係の人に手紙を書いてチップをはずんだりもするのだが、今回は手紙を書く余裕もなく、もともとチップが不要な国ということで、これまで通りの一ユーロを枕元に置いて部屋を出た。

 すると、前日顔を合わせたルーム係の女性が、私たちから少し離れた場所に立って作業をしていたというのに、私たちの姿を見付けると、遠くからわざわざ私たちに手を振ってくれた。私は、毎日きれいに掃除をしてくれたこと、キャンディをもらったこと、私たちは三日間の滞在を終えてフランクフルトを出発しようとしていること、滞在中、ずっと快適に過ごすことができたことなどを伝えたかった。しかし、咄嗟にそれらの言葉が出て来るはずもなく、ごく普通にあいさつを交わしてエレベータに乗った。今になって思えば、枕元にキャンディーを置いてくれたり、友好的に手を振ってくれたりしたというのに、私たちからのアプローチはとても消極的なものだったと言える。それらのことが、達成されなかった想いとして私の中に残った。

 一方、アムステルダムで宿泊したホテルは、五ツ星クラスの日本のホテルだった。ルーム係の人が毎日きれいに掃除してくれている上に、オランダはチップが必要な国だというので、私たちは毎日二ユーロを枕の下に忍ばせておいた。しかし、大きなホテルだからだろう。フランクフルトのホテルに宿泊したときのような、ルーム係の人との交流はなかった。

 ところが、ある夜、外から帰って来たばかりの私たちの部屋のベルが鳴った。出てみると、ルーム係の女性だった。
「タオルが必要ですか?」
と彼女は言った。しかし私たちは、タオルがないとフロントに連絡した覚えもなかった。おそらく彼女は、別の部屋からのリクエストと間違えて私たちの部屋に来てしまったのだろう。私は、これを機会にトイレットペーパーの予備をもらっておこうと思い、トイレットペーパーをくださいと彼女にお願いした。実は、備え付けのトイレットペーパーを使い果たしてしまい、予備のトイレットペーパーに手を出してしまったため、予備のトイレットペーパーが欲しかったからだ。ルーム係の女性は快く予備のトイレットペーパーをくれたのだが、今思えば、このとき彼女に対し、チップを渡すべきだったのかもしれない。しかし、突然のことだったため、うまく対応できなかった。

 チップと言えば、もっとスマートな渡し方がある。ICEに乗車したとき、私たちは温かいコーヒーを注文した。実はそのときに、お釣りの端数をチップとして、コーヒーを運んでくれたスタッフに渡しているのである。いや、チップを渡したというよりも、お釣りの端数を返してくれなかったと表現するほうが正しい。ICEの中で販売されているコーヒーは一杯二ユーロ九十セント(ユーロ)なので、二杯頼むと五ユーロ八十セント(ユーロ)である。これに対し、私たちは六ユーロ支払ったが、コーヒーを運んでくれたスタッフからお釣りの二十セント(ユーロ)は受け取っていない。何故なら、ICEの中でサービスを受けたときは、端数となるお釣りがチップに替わるという暗黙の了解があるからだ。ガンモは、前の席に座っていたドイツ人女性がそのように対処しているのを見て、自分たちもそのようにすべきなのだろうと判断したらしい。

 枕に忍ばせておいたチップも、外出から帰って来ると、毎回なくなっている。ICEの中で飲むコーヒー代のお釣りの端数は、暗黙の了解で返っては来ない。こうしたチップの習慣は、私たちにとってはあまり馴染みのないものだが、このような方法を取ることで、働く人もサービスを受ける私たちも互いに気持ち良く過ごせるなら、それでいいのではないかと思う。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m チップは、その仕事をする人にとっての、短い目標になるのでしょうね。有り得ないことではありますが、私自身の仕事にもチップの制度を取り入れることを想像してみると、何だか楽しくなる気がします。とりわけ、お客さんと接することが楽しくなるように思います。そう考えてみると、チップは、働く人とサービスを受ける人との間に接点を持たせるための媒体的な役割も持っているのかもしれませんね。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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