« ドイツ/オランダのチップ事情 | トップページ | COMMERZBANKの社員食堂 »

2010.08.12

思い込みの心理

ドイツ/オランダのチップ事情の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m ルーム係の人にとって、チップを集めるのは、宝探しのようなものかもしれませんね。そう言えば、私は学生時代に長野県の温泉旅館で住み込みのアルバイトをしていたことがありましたが、そのときは、お客様からお心付けをいただくと、女将に報告して、みんなで分け合っていましたね。金額も、私たちが旅行中に枕の下に忍ばせておくような小額のものではなく、何千円以上もの高額なものでした。

 海外に行けば、勘違いの一つや二つは起こり得る。たいていの場合、そうした勘違いは、これまでの経験がベースになり、とんでもない方向へと導かれることが多いようだ。

 オランダで訪れたとある美術館で、リュックをコインロッカーに預けようとしたときのことである。空いているコインロッカーを探していると、西洋人の男性と目が合った。見ると、その男性の前には開けられた状態のコインロッカーがあり、そこには何も荷物が入っていなかった。コインロッカーの使用には一ユーロ掛かるのだが、使用後にその一ユーロは返却される仕組みになっている。

 その男性は、私が空いているコインロッカーを探していることを察した上で、
「このコインロッカーは私が使っています」
と私に言った。今になって思えば、その男性は、自分がキープしているコインロッカーを私が奪ってしまうのではないかと不安になり、その言葉を発したのだろう。しかし私は、先日、ドイツ人の女性から、彼女が使用した直後のトイレを譲ってもらえた経験と勝手にリンクさせ、今回もそのコインロッカーを譲ってもらえるのだと誤解してしまった。そして、あろうことか、
「ありがとう」
などと言ってしまったのだ。

 すると、その男性は、明らかに不機嫌な様子で、
「これは私のお金なんです」
と主張した。そのときになって、私はようやく理解したのだ。その男性は、私に空いているコインロッカーを譲ってくださろうとしていたのではなく、むしろ自分がキープしているコインロッカーを私から守ろうとしていたのだと・・・・・・。それなのに私は、五十セント(ユーロ)を入れた状態でトイレを譲ってもらえた経験を類似のものとして引き出し、コインロッカーに一ユーロを入れたままの状態で譲ってもらえると思い込んでしまったのだ。

 私はすぐにその男性に謝ったのだが、この様子をすぐ側で見守っていたガンモにも呆れられてしまった。自分でも、これを書きながら恥ずかしい気持ちでいっぱいである。冷静に考えれば、コインロッカーをロックするために使用する一ユーロは、毎回、コインロッカーの使用後に返却されるのだから、一ユーロを入れたままの状態で第三者に譲ろうとするのはおかしいはずである。何故なら、使用後にコインロッカーを開けると同時に、最初に入れた一ユーロは返却口に返却されているからだ。つまり、私が勘違いしたような形で同じコインロッカーを別の人が使用するためには、返却口に返却された一ユーロを再び前面にあるコイン投入口から投入しなければならない。それなのに、そこで冷静な判断を下すことができずに、過去の出来事と勝手に関連性を持たせて結び付けてしまったのは、実に恥ずかしいことである。私たちが取る行動は、過去の経験に大きく支配されているようだ。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m いやはや、お恥ずかしい限りであります。今回の出来事は、英語の理解不足というよりも、目の前で起こっている状況を過去に体験した出来事と勝手に結び付けてしまったために、思わぬ方向に転んでしまったわけなのですね。もちろん、コインロッカーに一ユーロを入れて待機していた西洋人の男性は、私がドイツ人女性から使用したばかりのトイレを譲っていただいたことなど知る由もありませんので、きっと英語を理解しない東洋人だな、と思ったに違いありません。(苦笑)

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

哲学・思想[人気blogランキング]に

上記ボタンをクリックしてくださいますと、一日に一回、ランキングのポイントに加算されます。もしも毎日のように「ガンまる日記」を読んでくださっているならば、記事に共感したとき、あるいは応援してもいいと思ったとき、ポチッと押してくださると、大変うれしく思います。

|

« ドイツ/オランダのチップ事情 | トップページ | COMMERZBANKの社員食堂 »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/18521/49134281

この記事へのトラックバック一覧です: 思い込みの心理:

« ドイツ/オランダのチップ事情 | トップページ | COMMERZBANKの社員食堂 »