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2010.08.09

三十五ユーロのペナルティ

「天敵」の日本人スタッフの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。おかげ様で無事に帰国しました。最高気温が二十度前後という涼しいアムステルダムでしばらく過ごしていたので、やはり日本の湿度も温度も高いじめっとした気候から、早くもアムステルダムを懐かしく思う気持ちでいっぱいです。行きと同じく、成田国際空港と大阪国際空港を経由して帰宅したのですが、現地時間の夜の出発で、しかも疲れていたせいか、帰りの飛行機の中では実に良く眠れました。皆さんよりも一足早く夏休みをいただいたので、一晩のうちに時差を解消し、帰国の翌日からすぐ仕事に励みます。(笑)なお、今回の旅行の記事はもうしばらく綴って行きますが、平日は旅行アルバムと連携のない記事を書かせていただくことにして、写真の整理や旅行アルバムとの連携が必要な記事については、比較的時間に余裕のある週末を中心に書かせていただくことにします。

 路面電車が市民の足となっているアムステルダムでは、チャージ式のICカード(OV-chipkaart)が良く利用されている。チャージしたICカードを持っていれば、市内を走る路面電車にも乗れるし、オランダ鉄道(旧オランダ国鉄)にも乗れるし、アムステルダムからちょっと足を伸ばしたところを走る路面電車や路線バスにも乗ることができる。おそらく、感覚としては、日本のSUICAやICOCAに近いはずだ。

オランダで使われているチャージ式のICカード(OV-chipkaart)

 私たちも、ICEに乗ってアムステルダムに到着したその日に、ICカードを購入した。そして、そのICカードに二十ユーロをチャージしておいたのだ。更には、このICカードをオランダ鉄道でも使えるような操作もしておいた。これらの操作におけるガイダンスはすべてオランダ語で書かれていたため、実際にICカードを機械に通して操作したガンモは四苦八苦していた。

 滞在中、私たちはこのICカードを実に良く活躍した。とは言え、このICカードには有効期限が設けられていた。私たちの購入したICカードの有効期限は二〇一五年五月一日までだったので、もしもこのICカードにチャージしたユーロが残った場合、有効期限が切れるまでにもう一度アムステルダムを訪れようかとガンモと話していた。

 私たちは、オランダ鉄道を何度か利用したものの、使用済みの切符を持ち帰りたい気持ちもあり、ICカードは使用していなかった。しかし、いよいよ帰国する日になっても、私たちのICカードには十ユーロ程度のチャージがまだ残っていた。そのため、アムステルダム中央駅からスキポール空港のあるスキポール駅までオランダ鉄道を利用するときに、このICカードで入場して、ICカードに残っているユーロを消費しようと考えたのだった。

 アムステルダム中央駅の改札でICカードをかざしたとき、何となく反応がおかしかったような気がしたのだが、特に気にもとめずに私たちは列車に乗り込んだ。その列車は快速列車に相当する列車だったため、私たちのようにスーツケースを抱え、スキポール空港に向かう人たちも多く乗車していた。

 以前も書いたように、ヨーロッパの多くの鉄道は、乗車するときに切符を提示しなくても良い。その替わり、車掌さんが検札にやって来たときに、切符を持っていないと高いペナルティを支払わされることになる。

 快速列車に相当するその列車は、アムステルダム中央駅を出てからスキポール駅まではわずかだというのに、車掌さんが検札にやって来た。私たちは、ICカードをアムステルダム中央駅の改札に通していたので、それぞれのICカードを車掌さんに提示した。すると、車掌さんは私たちからICカードを受け取り、手持ちの端末を操作して私たちのICカードの使用状況を調べ始めた。そして、厳しい口調で、
「このICカードはチェックインされていない」
と言った。どうやら、私のICカードだけでなく、ガンモのICカードもまた、自動改札でチェックインされていなかったようだった。

 車掌さんは私に、どこから乗車し、どこへ行くのか尋ねて来たので、私はアムステルダム中央駅から乗車し、スキポール駅へ向かっていると答えた。私は、アムステルダム中央駅の改札でICカードをきちんと通したことを主張したのだが、車掌さんの持っている端末には、私たちがアムステルダム中央駅でICカードを通した記録が残っていなかったため、結局、高いペナルティを請求されることになってしまった。車掌さん曰く、チャージしている金額が足りなかったため、チェックインが完了しなかったのだろうとのことだった。私たちはオランダ鉄道を利用する直前まで、このICカードを使って路面電車に問題なく乗車していたが、もしかするとICカードを使ってオランダ鉄道を利用する場合は、ある程度以上のチャージが必要だったのかもしれない。

 そのペナルティとは、何と三十五ユーロだった。一ユーロ百十三円で計算すると、四千円近いペナルティを支払うことになってしまったのである。それに加え、アムステルダム中央駅からスキポール駅までの運賃三.七ユーロも同時に請求された。

 ところが、この車掌さんは、厳しいながらも、旅行者である私たちを見逃してくださった。というのも、本来ならば、ガンモに対しても同じようにペナルティが発生するはずなのだが、その分はおまけすると言ってくださったのだ。すなわち、二人で七十八ユーロ近く支払うべきところを、その半分にしてくださったのである。私たちは、車掌さんにお礼を言って、一人分のペナルティの三十五ユーロと、アムステルダム中央駅からスキポール駅までの運賃である三.七ユーロを支払った。

ペナルティを支払ったときの領収書。すべてオランダ語で書かれている。

 私たちが車掌さんとやりとりをしている間、車内は同じくスキポール駅に向かう人たちでいっぱいだったというのに、しんと静まり返っていた。車掌さんとのやりとりを終えると、同じ車両にいた中国人の女性がにこやかな表情で私に中国語で話し掛けて来た。私は、いきなりのことに戸惑い、またしても中国人に間違われてしまったと思い、
「私は日本人なんです」
と英語で軽く主張した。すると、その女性はひどく驚いた様子で、しばらく言葉が出て来なかったようだが、ようやく英語で話をしてくださった。その女性は、息子さんと一緒に香港から来られたのだそうだ。どうやら私のスーツケースに香港の空港で張られたシールが残っていたため、自分と同じように香港からやって来た旅行者だと思ったらしい。いや、もしかすると、またしてもガンモが中国人に間違われたために、親近感を持って、話し掛けてくださったのかもしれない。

 その女性と、
「香港は暖かいところですね」
と少しだけ話をした。おそらく、私たちが車掌さんに高いペナルティを請求されてしまったことがきっかけになり、声を掛けてくださったのではないかと思う。

 私は、高い授業料になったが、それなりに良い経験が出来たと思っていた。しかし、鉄道に関して完璧を求めようとするガンモは、しばらくの間、しょげ返っていた。
「ずっとまじめに切符を買い続けて来たのに、最後の最後でこんなことになるなんて・・・・・・」
とひどく悔しがっていた。

 結局私たちは、旅行の最終日にICカードの残りチャージ分を消費してオランダ鉄道を利用することができなかったので、ICカードに十ユーロ以上ものチャージを残したままアムステルダムをあとにすることになってしまったのだった。

一年前にも訪れたアムステルダムのスキポール空港。空港とオランダ鉄道が直結している。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 二人分のペナルティを請求されるべきところを、車掌さんは半分にまけてくださったのですが、ガンモとしてはかなり悔しかったみたいですね。私たちも、アムステルダム中央駅で改札をくぐったときに、「何かおかしいな」とは思っていたのですが、表示がすべてオランダ語だったため、そのまま通過してしまったわけなのです。残った十ユーロ余りのチャージを消費するために、五年以内にアムステルダムを訪れなければなりません。(笑)

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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