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2010.07.11

映画『パーマネント野ばら』

青森~北海道、飛行機と寝台列車の旅(6)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m それにしても、すぐ隣の寝台の老夫婦のご主人さんの豪快ないびきには圧倒されましたね。(苦笑)私は耳栓を持っていたので、いびきの影響で眠れないということはありませんでしたが(いびきよりもむしろ、列車の揺れが激しいことのほうが気に掛かりました)、下段の寝台で寝ているガンモは耳栓を持っていないので大丈夫だろうかと、そればかりが気掛かりでした。しかし、札幌に着いてからガンモに尋ねてみると、確かにいびきは聞こえていたものの、そのために眠れなくなるほどではなかったそうです。「下よりも上のほうがうるさかったんじゃないの?」とガンモが言ったので、「私は耳栓を持っていたから大丈夫」と答えました。こうした経験もまた、リアルタイムでは驚きに過ぎなくても、あとになると、旅の良き思い出へと変わって行くのですよね。

 映画化された西原理恵子さんの作品というと、およそ一年ほど前に映画『いけちゃんとぼく』を鑑賞したのを思い出す。映画『いけちゃんとぼく』を鑑賞したときも思ったが、舞台となっている場所が関西地方のようでもあり、そうでないようでもある。実は、どちらの作品も西原さんの出身地である高知が舞台となっているようだ。

 四国生まれの私にとって、高知という場所は、同じ四国とは思えない場所である。私の生まれ育った愛媛やガンモの生まれ育った香川が比較的保守的な場所であるのに対し、高知は新しい価値観をどんどん受け入れている場所である。だから、高知出身の人には、既成の価値観にこだわらない斬新的な人が多い。

 久し振りに菅野美穂ちゃんを拝見したが、以前とちっとも変わっていないと感じた。それは、彼女がまったく成長していないという意味ではなく、彼女らしさをずっと保ちながら成長しているという意味だ。

 高知の港町で「パーマネント野ばら」というパーマ屋さんを営業しているのは、夏木マリさん演じるまさこである。まさこは、男性と比較的すぐに恋仲にまで発展するものの、長続きしない恋が多かったようだ。つまり、男性との出会いは多くても、本当の縁を掴んではいないことになる。そして現在も、夫である宇崎竜童さん演じるカズオが他の女性と同棲していることで悩んでいる。

 一方、まさこの娘である菅野美穂ちゃん演じるなおこも、離婚して子供を連れて実家に帰って来ている。なおこと仲の良い小池栄子ちゃん演じる友人のみっちゃんも、同じく池脇千鶴ちゃん演じる友人のともちゃんもまた、夫婦関係がうまく行っていない。

 パーマネント野ばらは、近所に住む中年の女性たちが毎日のように訪れる溜まり場になっていた。そこで繰り広げられる井戸端会議は、男性との恋愛話ばかりである。とは言え、私の大好きな、男女の魂と魂との結び付きを語り合うというよりも、どちらかと言うと肉体寄りの男女関係を語りたがっているように見える。それは、いくつになっても女性は男性を求め続けているということなのだろうか。パーマネント野ばらに集まって来る中年の女性たちのほとんどがパンチパーマを当てているのも面白い。もしかすると、パンチパーマは、長持ちするパーマの象徴なのだろうか。そのパンチパーマのように、男性との関係も長持ちして欲しいという願いが込められているのかもしれない。

 離婚したなおこは、江口洋介くん演じる高校教師のカシマと付き合っているが、そのカシマとの関係がどことなく現実味がないのが不思議である。この現実味のない感覚は、あとになってその理由がわかるのだが・・・・・・。

 気にはなったものの、物語の中であまり深く追求されなかったのが、ガラクタを集めた家に住んでいるおばあちゃんの男性関係である。おばあちゃんは今、あるおじいちゃんと一緒に住んでいる。まさことなおこは、そのおばあちゃんのところへ出張して、おばあちゃんとおじいちゃんの髪の毛を手入れする。おばあちゃんに、
「以前、一緒に居た人はどうなったの?」
と尋ねると、おばあちゃんは、
「死んだ」
と言う。それから何日か経って、友人のともちゃんのペットの亡骸を埋めるために一緒に裏山に昇ったなおこは、そこで何かを埋めているおばあちゃんに出会う。なおこは、
「おばあちゃん、何を埋めているのだろう」
と疑問に思うものの、それ以上深くは追求しない。しかし、これまでの状況から推察するに、おばあちゃんがそこで何を埋めていたのか、何となく想像がつく。敢えてそれを追求しないところが、本作の緩くて心地良いところでもある。

 振り返ってみると、登場人物の女性のほとんどが、何らかの形で愛する人との辛い別れを経験している。それが、この小さな港町に住む女性たちの共通点と言っても過言ではない。辛い別れを経験しているだけに、次こそはパンチパーマのように長続きする男性との恋を求めて止まない。そんな女性たちの熱き想いが面白おかしく表現された作品だと思う。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 「パーマネント野ばら」を経営する夏木マリさんのまさこ役がまさにはまり役でしたね。まさこのパンチパーマは、地元の女性たちから絶賛されています。まさこの恋敵である夫のカズオの愛人まで、まさこのパンチパーマに惚れ込んでいるんですね。舞台が大阪であっても、決して違和感のないノリだったと思いますが、港町の雰囲気や海との関わりなどを表現するには、やはり高知のほうが適切だったと思います。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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