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2010.07.17

映画『クレイジー・ハート』

薄い水色の検査着(2)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 健康診断のときに着る検査着は、薄い水色ではなく、黒であるべきだと思います。(苦笑)今になって思えば、生活習慣病の検査を受けなくて良かったと思いました。何故なら、生活習慣病の検査には、胃のレントゲン検査が含まれていたからです。ご存知のように、胃のレントゲン検査は、寝転がったり、うつ伏せになったりと、いろいろなポーズを取りますので、生理中の女性が受ける検査項目としては、絶対にふさわしくないと思います。(苦笑)

 毎週金曜日に千円で映画を鑑賞できるミニシアター系映画館で映画を鑑賞するときは、仕事を終えてからの移動になるため、かなりあたふたする。私の職場からそのミニシアター系映画館のある三宮までは移動に一時間ほど掛かってしまうため、場合によってはかなり気合を入れて移動しなければならない。とは言え、時にはどう頑張っても、観たい作品の上映開始時間に間に合わないこともある。それでも、公開前から何度も予告編を観て気持ちが盛り上がっていたりすると、上映開始時間を過ぎて、予告編の上映も終わり、例え本編の上映が始まっていたとしても、意を決してチケットを購入することがある。本作の場合もそうだった。
「本編の上映が始まっていますが、よろしいですか?」
とチケットカウンターで映画館のスタッフに尋ねられ、
「はい、かまいません」
と答えた私は、チケットを発券してもらうと、貸し出し用のブランケットを受け取り、大急ぎでトイレを済ませてからスクリーンに滑り込んだ。本作よりもあとに上映される他の作品を鑑賞する選択肢もあったのだが、時間的にゆったりと鑑賞できる他の作品よりも、自分で鑑賞すると心に決めた作品を鑑賞したいと思ったのだ。

 既に暗くなっているスクリーンに足を踏み入れてみると、人気の作品なのか、既にかなりの利用客で席が埋まってしまっていた。仕方なく、私は腰をかがめて、空いている前方の席へと移動した。そう、このミニシアター系映画館では、チケットの発券時に座席指定が行なわれないのだ。

 スクリーンには、お酒を飲んでいる主人公が映し出されていた。かつては一世を風靡するほど人気のあったシンガーソングライター、バッド・ブレイクだが、今ではすっかり落ちぶれてしまい、酒浸りの生活を送りながらも、地道に地方巡業を繰り返している。例え落ちぶれてしまったスターであっても、地方に行けば受け入れてくれる人たちがいて、元気を取り戻せるのかもしれない。

 一方、彼の弟子だったトミーは、今や大人気のスターである。落ちぶれてしまったバッド・ブレイクとは対照的なトミーだが、かつての恩師であるバッド・ブレイクを一生懸命立てている。弟子に音楽的な立場で追い越されてしまい、バッド・ブレイクはどことなくバツが悪そうだが、トミーは、自分を育ててくれた恩師への感謝の気持ちをいつまでも忘れずにいるようだ。

 人には、人生を変えるほどの出会いというものがある。バッド・ブレイクにとっては、記者のジーンとの出会いがそうだったのではないだろうか。ジーンを演じているのは、映画『マイ・ブラザー』で弟役のトミーを演じていたジェイク・ギレンホールの姉、マギー・ギレンホールである。ジーンはかつての夫と離婚してシングルマザーとなり、愛する息子と二人だけで生活している。バッド・ブレイクのインタビューのために彼の宿泊しているモーテルにやって来たジーンは、バッド・ブレイクと深い関係になるのだ。

 やがてバッド・ブレイクは、ジーンの息子とも打ち解け合う。もしもバッド・ブレイクが若ければ、これほどまでジーンの息子と仲良くはなれなかったのではないだろうか。何故なら、若いうちは嫉妬などの感情が強く、好きになった相手の過去を素直に受け入れることができなかったりもするからだ。

 しかし、アメリカは広い。バッド・ブレイクが実際に住んでいる家とジーンが息子と一緒に住んでいる家は、おそらくだが、北海道と沖縄の距離を軽く越えるほど離れていたようだ。決してその距離が二人を引き裂いたわけではなかったが、ある事件をきっかけに、バッド・ブレイクとジーンはぎくしゃくしてしまう。

 アメリカ映画らしく、ハッピーエンドで終わるのかと思っていたが、本作はそうではなかった。バッド・ブレイクが一番大切に想っていたものと、ジーンが一番大切に想っていたものは、同じではなかった。そこに残念な気持ちが残り、余韻として残る作品である。

 ただ、バッド・ブレイクはこの恋で、何も失ったばかりではない。アルコール依存症を克服することができたのだから。そう考えると、決して一緒にいて、ピタリと寄り添うことだけが愛情であるとは言い切れないのかもしれない。ジーンの取った行動が、バッド・ブレイクのアルコール依存症をやめさせることを目的とした行為ではなかったとしても、結果的にはバッド・ブレイクを救ったことになるのだから。同様にジーンもまた、記者としての立場を確立させているところも興味深い。不思議なことに二人は、この恋を失うことで、それぞれをステップアップさせることに成功しているのだ。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m おそらくですが、こういう恋こそが、いつまでも心に残り続ける恋なんでしょうね。二人は離れてしまったけれど、恋が二人にもたらしてくれたものは大きいからです。本当の意味で自分を成長させてくれる恋は、摩擦の中でたくさんのことを学ぶため、成就しない恋なのかもしれませんね。(笑)

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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巷のニュースをお知らせし、私なりの短い感想を書いています。まじめな時もあれば、面白おかしくアレンジすることもあります。 [続きを読む]

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