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2010.07.02

映画『マン・オン・ワイヤー』

ほてりを収めるための試行錯誤はまだ続くの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 何気にほてりカテゴリを増やしています。(苦笑)カテゴリがどんどん拡張されて行きますが、できれば、しばらく書いていないカテゴリの記事にもスポットを当てて行きたいですね。例えばショートショートとか、自分なりにはとても好きなカテゴリなのですが、余裕がないためか、頭の中にちょっとした構想はあっても、それを具体化することができていません。

 今回も、ゴールデンウィーク中に鑑賞した作品のレビューをお届けしたいと思う。

 本作は、レンタルDVDショップで何の予備知識もなく手に取ったとき、何か心惹かれるものを感じてレンタルした作品である。大胆にも、アメリカ同時多発テロ事件で崩壊してしまったニューヨークのワールド・トレード・センターのツインタワーにワイヤーを張り、その上を渡り歩いたフランスの大道芸人フィリップ・プティ自身が当時を振り返るドキュメンタリー作品となっている。

 一九七四年というと、私がまだ小学生の頃の話である。だから、そんな出来事があったことなど、もはや覚えてはいない。フィリップ・プティは、これまでに世界中の有名な建物で同様のパフォーマンスを行い、五百回以上の逮捕暦があるのだそうだ。本作を鑑賞すると、フィリップ・プティが単なる思い付きでパフォーマンスを行なっているのではないことがわかる。このワールド・トレード・センターのツインタワーの間を渡り歩くというとてつもない計画も、何と六年も掛けて仲間たちとともに練り続け、実現されたものなのだそうだ。

 建設中のワールド・トレード・センターに忍び込み、警備員の巡回から逃れるために、工事用シートの中に何時間も息を潜めて活動するタイミングを計ったり、協力者に頼み込んでワールド・トレード・センターへの入館証を偽造してもらったりと、フィリップ・プティの成功は、根気と念入りな計画の賜物と言っても過言ではないだろう。

 当時、フィリップ・プティを支えた人たちも、大掛かりな一つのプロジェクトに参加するような気持ちで彼を支持していたようだ。最終的には逮捕されてしまうような大掛かりな計画に対し、何人もの人たちがフィリップ・プティの情熱に突き動かされ、協力しているところも興味深い。結果的には犯罪に手を貸すことになってしまった彼らだが、果たして本作を鑑賞すると、ワールド・トレード・センターのツインタワーにワイヤーを張り、その上を渡り歩くことは本当に犯罪なのだろうかと考え込んでしまう。もちろん、ワールド・トレード・センターに許可なく忍び込み、下見をしたり勝手にワイヤーを張ったり、入館証の偽造を依頼する行為は犯罪かもしれない。また、万が一転落してしまった場合、道路を歩いている人を巻き添えにしてしまう危険性もある。冷や冷やしながら、ワイヤーの上を渡り歩く様子を見守る人たちの心臓を脅かしているとも言える。しかし、結果的に彼のパフォーマンスは、多くの人たちから喝采を浴びることになった。結果だけを見れば、そのことはむしろ賞賛に値するように思う。

 ただ、悲しかったのは、大掛かりなパフォーマンスを成し遂げたあと、彼が当時付き合っていた女性を裏切り、別の女性といっときの肉体関係を持ってしまったことである。その後、彼は付き合っていた女性と疎遠になってしまったようだが、彼が大掛かりなパフォーマンスを成し遂げるまではいつもその女性が彼の側に寄り添い、彼の計画や生き方を支持していただけに、一つの大きな目標を達成することで、失うものの大きさに愕然とするのだった。今になって思えば、彼女も含めて、当時、彼を支持していた大切な仲間たちは、彼がその大掛かりなパフォーマンスを成し遂げられるように配置された同志だったのかもしれない。だから、彼が一つの大きな目標を達成したのと同時に、同志たちもまた彼を支えるという目標を達成できたことになるのだろう。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m フィリップ・プティのフランス語訛りの英語が今でも耳に残っています。フランス語訛りであったとしても、自分の考えていることをしっかりと伝えることができるのはうらやましい限りです。多くの人たちが、頭の中で夢を思い描くだけで留まっているというのに、彼は何年も念入りに計画を練り、夢を実現させた人です。夢が頭の中だけに留まるか、それとも自分の外に出て行くかの違いは大きいですよね。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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